表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
機械鎧(マシンメイル)は戦場を駆ける  作者: 黒沢 竜
第一章~異世界と邂逅~
9/333

第八話  救出作戦開始!

 岩山にあるクレイジーファングのアジトに向かう七竜将はラピュスとラランを連れて岩山を進む。 ヴリトラのチームはマリを救出する為にアジトの廃鉱に向かい、リンドブルムのチームはアジトの破壊工作の為に廃鉱の周りを調べている。

 ヴリトラ達は荒地の道を進みながらクレイジーファングのアジトである廃鉱へ向かって行く。そのつど周囲を警戒して進んでいた。ヴリトラ、ジャバウォック、ファフニールの三人は意識を鋭くしている。


「今のところ、敵は一人もいないな・・・ラピュス、廃鉱は何処にあるんだ?」

「廃鉱はこの岩山の中心にある。元々は金を掘る為の鉱山だったのだが、今ではすっかり採り尽くしてしまって廃鉱になった。そこをクレイジーファングがアジトにしたんだ」

「そういえば酒場でも言ってたね?」


 酒場での話の内容を思い出すファフニール。昔この岩山に有った金鉱の事を話しながら進んでいくヴリトラ達がしばらく進むと、二つの分かれ道の前に来た。右と左、どちらを進めばいいのか分からず考え込むヴリトラ。するとラピュスが右の道と左の道を見て右の道を指差した。


「こっちだ。廃鉱は山の上の方にある、右の道を登れば上に上がれる」

「おおぉ、流石は首都の騎士様だ。よく知ってるな?」

「・・・騎士として当然だ」


 ジャバウォックの褒め言葉を右の道を見つめながら聞くラピュス。ラピュスが右の道へ歩こうとした時、ヴリトラが何かを感じ取りラピュスの手を掴んで引っ張る。そのまま近くにある大きな岩の陰に隠れた。ジャバウォックとファフニールも一緒だ。


「な、何だいきなり!?マリと言う子を助けに行くんだろう?だったら早く・・・」

「待て・・・静かに・・・」


 突然静かにするように言ってきたヴリトラ。不思議そうな顔を見せるラピュスはヴリトラと彼の後ろで黙っているジャバウォックとファフニールを見る。しばらく岩の陰に隠れていると右の道の方から数人の男の声が聞こえてきた。岩の陰から少し顔を出して覗いてみると、三人の男が並んで道を歩いて来る姿が目に映る。

 一人は腰に短剣を収め、二人目は小さな斧を持ち、三人目は木で出来た槍を持っている。服装は三人とも軽装でガラの悪い顔をしていた。オロチが倒した男達と同じ下っ端のようだ。男達は笑いながら何かを話している。


「これで今回もたっぷり金が入るなぁ」

「ああ、その金で酒と美味い食いモンが手に入る。ワクワクするぜ!」

「でもよぉ、あのガキどもを売るのは三日後だぜ?少し気がはえぇんじゃねぇか?」

「それもそうだな?ハハハハハ!」


 下っ端の男達がさらった子供の事を話してはしゃぎながら隠れているヴリトラ達の横を通る。どうやら子供を高く売りつけてその金で自分達は楽しく過ごそうとしているようだ。その男達の態度を見てラピュスは苛立ちを見せた。


「なんという奴らだ、人間として恥ずかしくないのか・・・?」

「何も感じてねぇだろうさ。じゃなきゃ人に迷惑をかける盗賊なんてやってねぇだろうし」


 ラピュスの隣で下っ端達を鋭い目で見つめるヴリトラ。ジャバウォックとファフニールも同じような顔をしている。

 ヴリトラは掴んでいるラピュスの手を放してゆっくりと歩きだす。そして男達が自分に背を向けた直後、勢いよく走り出して男達に急接近する。そして一人の下っ端の首筋に手刀を打ち込んで気絶させた。


「ん?何だ?」


 背後から聞こえてきた音に気付いた二人の下っ端が振り返ると、ヴリトラが一人の男にパンチをキックを打ち込んで仰向けに倒した。ヴリトラに気付いた最後の一人は驚きながら腰の短剣を抜く。だがその直後に背後から別の気配を感じる。

 そこにはジャバウォックが立っており、男の持っている短剣を手刀で落し、丸腰になったところを首に腕を回して動きを封じる。 一瞬の事だったので、理解できずに男とそれを見ていたラピュスは驚いた。ヴリトラとジャバウォックの行動を見ていたファフニールは笑って見ている。

 二人の下っ端が気絶している事を確認したヴリトラはジャバウォックによって動きを封じられている男に近づいた。


「突然悪いな?こうでもしないと話が出来ないと思って」

「な、何なんだテメェ等は・・・?」

「ただの傭兵さ。それよりも聞きたい事がある、お前達クレイジーファングは今日子供をさらってきたよな?その子供は何処にいるんだ?」

「お、お前等、町の奴等に雇われてガキを取り返しに来たのか?」

「ああ。それで、何処にいるんだ?」


 拘束している男に尋問するヴリトラ。ヴリトラの後ろで男の様子を見ているラピュスとファフニール。男はヴリトラの質問に答えようとせずにそっぽ向いた。


「ハッ、知らねぇな。知っててもこんな状態じゃ教える気にもならねぇ」

「つまり、拘束を解けば教えてやる言うのか?」

「ああ、考えてやってもいいぜ」


 まるで自分の状況を分かっていない様に上から物を言う下っ端。そんな態度にジャバウォックは苛立ち、首を絞めている腕を強くする。下っ端が苦しそうな顔を見せると、ヴリトラはジャバウォックを止める。そしてもう一度男の方を見て冷たい目を向けた。


「お前が教える気がないのなら、悪いが消えてもらう」

「な、何?」

「お前を殺して、そこで気絶している二人の内どちらかから聞けばいいだけなんだしな?」


 倒れている仲間を見て下っ端の顔色が一瞬で悪くなる。ヴリトラが腰の日本刀の柄に手を置いて刀を抜こうとすると、下っ端は慌ててヴリトラを止める。


「ま、待てっ!分かった、話すよ!」

「じゃあ教えろ、子供は何処だ?」


 殺気の籠った目で下っ端を見つめるヴリトラ、男は震えながらマリの居場所をヴリトラ達に教えた。

 同時刻、破壊工作についていたリンドブルム達はヴリトラ達がいる所から100m離れた所にある小屋の前にいた。リンドブルムとオロチが窓から中を覗いたり、高い岩の上から周りを見たりして敵の居場所を調べている。


「・・・小屋の中には誰もいないね」


 窓から小屋を覗いて誰も居いない事を確認すると、岩の上にいるオロチと離れた所で待機しているニーズヘッグ達に合図を送るリンドブルム。合図を見たニーズヘッグ、ジルニトラ、ラランは周囲を警戒しながらリンドブルムのところへ向かう。岩の上にいたオロチも飛び降りてリンドブルムの近くに着地した。


「どうだった?小屋の周囲に誰かいた?」

「いや、人影は見えなかった。ただ、小さな洞穴を見つけた」

「洞穴?」


 オロチが見つけた洞穴の事を聞いて訊き返すジルニトラ。オロチはリンドブルム達を見て洞穴が見えた方を指差した。


「この小屋から向こうに50m程行った所にあった。恐らく廃鉱の入口だろう」

「入口?見張りは?」

「見張りはいなかった。誰かが出てくる様子も無かったしな」


 廃鉱の入口らしき洞穴を見たと言うオロチを見てリンドブルムは見張りがいない事を不自然に思う。廃鉱はクレイジーファングのアジト、一人ぐらい見張りがいないといけない筈なのに誰も居ないのは不用心すぎるからだ。


「もしかすると、それは廃鉱の入口じゃなく、何かを保管しておくただに穴なんじゃないのか?」

「何かを保管って、武器とか食料とか?」

「多分な。あるいは俺達の様な侵入者を閉じ込めておく為の牢屋があるのか・・・」


 洞穴が何の役割を果たしているのかを考え出すニーズヘッグ。リンドブルム達も同じように考えている。そんな時、一人取り残されているラランがニーズヘッグの服を引っ張る。


「・・・それよりいいの?破壊工作をしなくて?」

「おっと、そうだったな」


 ラランに言われて自分達の役割を思い出したニーズヘッグは自分の腰に付けたあるbバックパックに手を入れて何かを取り出した。それは白いプラスチック製の円盤状の物だった。それには小さい赤いスイッチと小さな画面の様な物が付いていた。

 ニーズヘッグは小屋の中に入り、小屋の壁にその円盤状の物を取り付けてスイッチを押した。


「・・・何してるの?」


 ニーズヘッグの行動が理解できないラランはリンドブルムに尋ねた。リンドブルムはニーズヘッグが取り付けた円盤状の物を指差してラランに説明する。


「あれは爆弾だよ。ニーズヘッグが作った超小型のね」

「・・・バク、ダン?」

「爆薬を使った武器で、スイッチを入れると大爆発を起こす物さ。これ位の小さな小屋なら一つで吹っ飛ぶよ」

「・・・あんな小さな物でこの小屋が?」


 信じられずに小屋の中で作業をするニーズヘッグをジッと見つめるララン。しばらくして小屋から出てきたニーズヘッグはリンドブルム達に他の爆弾を渡した。受け取ったリンドブルム達はそれを自分のコートのポケットやバックパックにしまう。


「この小屋には爆弾を仕掛けた。次はオロチの見つけた洞穴に行ってみるぞ」

「分かった」


 次の行き先がオロチの見つけた洞穴に決まり、リンドブルム達は洞穴の有った方を向いて歩こうとする。すると、洞穴の有る方向から数人の男女が姿を見せた。手に短剣や小さな斧、棍棒を持った三人の男に弓矢を持つ女。クレイジーファングの下っ端達だった。


「お前等、そこで何やってるんだ!」

「此処が俺等クレイジーファングの縄張りだって知っててやってるのか?」

「それなら、有り金全部残して失せな!」


 下っ端達は武器を構えてリンドブルム達に近づいてくる。一方でリンドブルム達はめんどくさそうな顔をして下っ端達を見ていた。


「どうする、ニーズヘッグ?」

「このまま見過ごしてくれる訳じゃなさそうだし、適当に相手してやろう」

「OK。ララン、下がってて。ちょっとだけ見せてあげるよ、僕達の実力をね」


 リンドブルムはラランにそう伝えると、ホルスターに収めてあるライトソドムとダークゴモラを抜いて構える、ニーズヘッグもアスカロンを構える。残ったジルニトラとオロチは自分達の出番は無さそうと考え、構えずにただリンドブルムとニーズヘッグを後ろから見ていた。

 準備を終えたリンドブルムとニーズヘッグは歩いて来る下っ端達に向かって地を蹴り走り出した。向かって来るリンドブルムとニーズヘッグ達を見て、下っ端達も自分の武器を構える。ニーズヘッグは一定の距離まで近づくと、使い付いているボタンを押し、アスカロンを勢いよく横へ振った。その瞬間にアスカロンの刀身は伸びて下っ端の男三人の胴体を切り裂いた。


「!」


 突然伸びたアスカロンを見て驚くララン。下っ端達も突然倒された仲間を見て驚き、動きを止める。ニーズヘッグがもう一度スイッチを押して伸びたアスカロンの刀身を戻し、それに続いてリンドブルムが走りながら残った女の下っ端に銃口を向ける。

 女は自分に向かって来るリンドブルムに矢を放つ。だがリンドブルムはその矢を簡単に回避し、隙の出来た女をライトソドムで撃った。弾は女の額に命中、そのまま仰向けになって息絶えた。結局、盗賊達はリンドブルム達が何者なのか、何をしに来たのかも分からずに倒されてしまったのだ。


「やっぱりあたし達の出る幕は無かったわね?」

「ああ・・・」


 ジルニトラとオロチはアッサリと片付いた戦いを見て盗賊と自分達の力の差を口にする。一方でラランはリンドブルムとニーズヘッグの力と見た事の無い武器を見て黙り込んでいた。

 盗賊達の遺体を調べ、何も役に立つ物を持っていない事を確かめているリンドブルムとニーズヘッグは武器を収めてジルニトラ達のところへ戻って来た。


「終わったよ」

「知ってるわよ、最初から見てたんだから」

「あっ、そっか」


 笑いながら話しをしているリンドブルムとジルニトラ。ニーズヘッグとオロチは残りの爆弾の数と行き先を再確認する。そこへラランがリンドブルム達に声を掛けてきた。


「・・・さっきの何?」

「ん?何って?」


 声を掛けてきたラランにリンドブルムが訊き返した。ラランはリンドブルムの腰のホルスターに収めてあるライトソドムを指差す。それを見てリンドブルムは銃の事を聞きたがっている事に気付く。


「これはライトソドム、僕の愛銃だよ。因みにこっちはダークゴモラ」

「・・・アイジュウ?ジュウって何?」

「・・・もしかしてこの世界には銃は無いの?」

「・・・無い」


 こっちの世界という言葉を聞いてまた小首を傾げるラランはリンドブルムの顔を見て頷く。ニーズヘッグ達もリンドブルムとラランが話しをしている事に気付いて二人の方を向く。

 ラランはリンドブルムの銃からニーズヘッグ達がそれぞれ持っている武器に目をやると興味を抱く。自分が今まで見た事の無い武器が気になって仕方がない。


「・・・蛇腹剣や斧は見た事がある。でもそっちの長いのは見た事がない」

「長いの?・・・ああ、あたしのサクリファイスの事ね?」

「・・・サクリファイス?」

「ええ。あたしの愛用の突撃銃の名前よ」


 自分の肩にかけてある突撃銃を見せるジルニトラ。見せてくれた突撃銃をまじまじと見るララン。興味津々に見つめるラランを見てリンドブルム達は自然と笑う。オロチだけはただ周りを見ているだけだった。


「そろそろ次に行くぞ?」

「ん?・・・ああ、そうだな」


 先を急ぐように言ってくるオロチにニーズヘッグは頷く。話しを終えたリンドブルム達はオロチが見つけた洞穴へ向かう為に走り出した。勿論、敵に自分達の侵入がバレないように下っ端達の遺体を目立たない所に隠してから。

 その頃、ヴリトラ達は下っ端の男からマリが監禁されている場所の情報を掴み、坂道を走っていた。疲れた様子を見せる事無く坂道を登って行くヴリトラ。それに続き、ジャバウォックとファフニールも登って行く。そしてファフニールの後ろをラピュスが少し疲れた様子でついて行く。


「はぁ、はぁ、ま、待て。お前達はどうしてそんなに速く走れるのだ?」

「ん?・・・俺達は普通に走ってるつもりだけど?」


 ヴリトラは後ろを汗を流しながら走っているラピュスの方を見ながら走っている。ジャバウォックとファフニールも走りながら後ろを走るラピュスの方を見る。汗を流しながら必死で坂を駆け上がるラピュスと違いヴリトラ達は汗を掻いていなかった。かなり余裕がある事が分かる。ヴリトラ達は足を止めて一度休憩する事にした。


「はぁ、はぁ、お前達はともかく、その子は大きなハンマーを担いでいるのにどうして汗一つ掻いていないのだ?」

「ほえ?」


 自分を見て疲れを見せない事に疑問を抱くラピュスを見て小首を傾げたファフニール。そんなラピュスを見てジャバウォックは腕を組みながら小さく笑った。


「まぁ、しかたねぇな。俺達は機械鎧兵士で身体能力は常人より高いからな?」

「・・・マシンメイル、ソルジャー?」

「ああ、俺達の様な改造人間な総称さ」


 機械鎧兵士といい、改造人間といい理解出来ない言葉にラピュスは混乱している。すると、ヴリトラ達が走っている坂道の先から数人の男が武器を持って坂道を下りてきた。全員が短剣と木製の盾を持っているクレイジーファングの下っ端達だった。


「お前等、そこで何やってるんだ!?」

「見ろよ、王国の姫騎士様がいるぜ?」

「後は見た事のねぇ奴等だな、しかも変な格好をしてやがる」

「関係ねぇよ、殺して身包み剥いじまえ!姫騎士様とガキは高く売れるからな、生かしておけよ」


 男達は武器を構えながらゆっくりとヴリトラ達に近づいて行く。男達の人数は全部で六人、それに引き替えヴリトラ達は四人。下っ端達は自分達の方が人数が多く、武器も短剣と盾を持っている。相手は姫騎士と見慣れない姿の三人組、自分達が有利と考えているのだろう。

 ヴリトラは自分達を見て笑っている男を見て腰の日本刀を抜いて構える。日本刀を見たラピュスは見た事の無い形状の剣に反応した。


「何だあの剣は?見た事の無い形をしているな。しかも刀身が細く片刃ではないか・・・」

「あれはヴリトラの愛刀『森羅』ですよ」

「シンラ?」


 ファフニールからヴリトラの刀の事を聞かされ、また不思議そうな顔を見せるラピュス。

 森羅はヴリトラの愛用している刀で、ジャバウォックのデュランダル、ニーズヘッグのアスカロン、オロチの斬月と同じように超振動する武器だ。刀に高周波発生装置を取り付けて刀身を超高速振動させて切れ味を高めてる物だ。

 ヴリトラは愛刀を片手でクルクルと回して眺めている。そんなヴリトラは下っ端達は警戒している。


「さてと、さっさとコイツ等を倒して先へ進むぜ」


 倒すという言葉を聞いて下っ端の男達は侮辱されてヴリトラを睨み。睨まれても全く動揺しないヴリトラを見てラピュスは剣を抜いた。


「待て、お前一人で六人の盗賊を相手にするのは無謀だ。私が加勢する・・・」


 ヴリトラに加勢しようと前に出ようとするラピュス。だが、そんなラピュスはジャバウォックの太い腕が止める。


「お前の出る幕はねぇよ」

「何?」

「あんな雑魚共、ヴリトラ一人で十分さ。そこでアイツの強さを見てな」

「相手は六人だぞ?しかも盾を持っている、あんな細い剣一本でどうにかなる相手では・・・」


 ラピュスがヴリトラの方を向いた瞬間、ヴリトラは森羅を両手で持ち、下っ端達の方へ全速で走り出した。下っ端達は向かって来るヴリトラを見て短剣と盾を構えて同じように走り出す。ヴリトラと下っ端達の距離が1m程まで近づくと、ヴリトラは森羅を勢いよく横へ振って目の前の下っ端を切り払った。そのまま休む事無く隣の下っ端を斬り、あっという間に全滅させた。

 戦いが終ると、ヴリトラは森羅は払い、ゆっくりと鞘におさめた。一瞬で戦いが終わり理解できないままラピュスはただヴリトラと彼の周りで倒れている盗賊達を見ていた。


「ま、まさか、あんな一瞬で・・・」

「だから言ったろ?ヴリトラ一人で十分だって?」

「あれでもまだ本気を出していないけどね」


 ヴリトラの戦い方を見てラピュスに彼の実力を話すジャバウォックとファフニール。

 戦いが終わってヴリトラは離れているラピュス達に手を振って合図を送る。それを見たジャバウォックとファフニールはヴリトラの下へ走り、ラピュスもその後を追った。

 クレイジーファングとの戦いは少しずつ激しさを増していく。ヴリトラ達はマリ達を助けるためにアジトのある廃鉱へと向かって行った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ