第三百十三話 潜入開始! 二重に仕掛けられた作戦
帝都エクセリオンを攻撃する前に目の前にあるドリュフスの町を制圧する事になったヴリトラ達は同盟軍と共に攻撃を開始する。同盟軍が正面から攻撃を仕掛けている内に下水から町へ侵入する事になった七竜将。果たしてうまくいくのだろうか。
ドリュフスの町の西にある正門前では同盟軍が弓矢を城壁の上にいる帝国兵達に向けて放ち、TR兵達もガリルや狙撃銃を使って帝国兵を狙い撃つ。
だが帝国兵達も負けずと弓矢で撃ち返してくる。BL兵達もMP7を撃って反撃して来た。両軍の激しい攻撃に正門前には既に何人もの兵士が倒れている。
正門から離れた所ではアレクシアとガバディアが正門の激戦を目の当たりにし、鋭い目で戦う兵士達を目にしていた。
「今回の戦いも激しいですなぁ」
「ブラッド・レクイエムの部隊が少ないと言ってもこの町にはかなりの量の帝国兵が駐留しています。ですから戦力ではこっちが優勢であっても敵の守りもなかなか突破できないでしょうね」
「やはりそう思われますか」
アレクシアの感想を聞いたガバディアは彼女の冷静な分析力に驚くのと同時に感心した。
ガバディアはアレクシアがヴリトラの師匠である事は知っている。今まで多くの戦場で生き延び、レヴァート王国を勝利へ導いた七竜将のリーダーであるヴリトラの師であるのアレクシアの能力はヴリトラのそれを上回っている事に感服していたのだ。彼女がいれば必ずこの戦争に勝てる、そう考えていた。
「アレクシア殿と七竜将がいてくれるのであれば、帝国との戦争も我々の勝利に終わりますな?」
「……それは分かりません」
「え?」
低い声を出すアレクシアにガバディアは不思議そうな顔を浮かべる。
アレクシアは自分の手を見ながらしばらく黙り込み、やがてその見ていた手を強く握った。
「私よりもブラッド・レクイエムの女王であるジャンヌの方がずっと優れています。技術、知能、生命力、カリスマ性、判断力、嘗て同じ軍に所属していた時、私は何度も彼女と競う事がありましたが、その殆どが私の負けでした」
「で、ですが、アレクシア殿が勝った時もあるのでしょう?」
「ほんの僅かです。彼女は機械鎧兵士ですが私はただの人間、勝負をする以前から私は彼女よりも劣っています。それで彼女に勝つ事ができたのは奇跡に近いです」
「そ、それほどの実力はジャンヌは持っているのですか……」
「ええ。ですから、彼女に勝てるのは同じ機械鎧兵士だけ。そう、七竜将だけなのです」
ジャンヌを倒す事ができるのは自分ではなくヴリトラ達だと考えるアレクシアはドリュフスの町を見つめながら真剣な顔で呟く。隣に立っているガバディアも町の方を静かに見ている。その表情はマズい事を聞いてしまったか、と思っているような表情だった。
二人が町を見ていると、アレクシアが自分の腕に付いている腕時計を見て時間を確認する。時間を確認したアレクシアは真剣な顔でガバディアの方を向く。
「ガバディア団長、そろそろ時間です」
「え? ……ああぁ、例の作戦ですな?」
「ええ、すぐに彼等に指示を出します。ガバディア団長も打ち合わせ通りにお願いします」
「承知した」
アレクシアとガバディアは次の作戦に移る為の打ち合わせをすると二手に分かれた。アレクシアはその場に残り、ガバディアは正門で戦っている同盟軍の方へ走り出した。
ガバディアが正門の方へ走って行くのを見たアレクシアは無線機を手に取り何処かへ連絡を入れる。
「こちらアレクシア、これよりオペレーション・DFを実行します。作戦通りに行動してください」
「了解しました」
無線機から聞こえる男性の返事を聞くとアレクシアを無線機を切って戦場の方を向く。そして腰に納めてある日本刀を握り、正門の方へ歩き出した。彼女自身も前線へ向かう為に。
正門前では同盟軍の攻撃を帝国兵達が必死に抑えていた。数では同盟軍の方が多いが、城壁の上から弓矢や銃器で攻撃している為、数が少なくても帝国軍は十分同盟軍の進行を抑える事ができる。梯子などを使って城壁を越えようとしている兵士がいればその兵士を攻撃し、城壁を越えるのを阻止した。
「よし、同盟軍はまだ一人も入ってきていない。援軍が来るまでこのまま持ち堪えるぞ!」
一人の帝国兵が周りにいる仲間達に声をかけ、それを聞いた他の帝国兵達の士気も高まる。すると、後ろにいる帝国兵が城壁の内側を見て近づいて来る大勢の帝国兵を確認した。
「来たぞ、増援だぁ!」
仲間の救援が来た事で帝国兵達の顔に笑みが浮かび、士気は更に高まった。
増援の帝国兵達が城壁を上がり、正門前にいる同盟軍に攻撃を開始する。同盟軍は帝国軍の増援が来た事で正門の突破が困難になり、同盟軍兵達の表情が少しだけ歪む。だが、それもほんの数秒間だけだった。
帝国軍の増援が攻撃を開始した直後、町の北側から爆音が聞こえて来た。帝国兵達は一斉に北の方を見ると、北側の城壁近くから煙が上がっているのが見え、帝国兵達の表情が急変する。
「な、何だ、あの煙は!?」
「も、もしかして、敵が城壁に穴をあけてそこから侵入を?」
「何っ!? ……まさか、こっちは囮か?」
帝国兵達は城壁を破壊してそこから敵が町へ侵入したと考え、驚愕の表情を浮かべる。そして、帝国軍の予想は的中していた。
ドリュフスの町の北側の城壁には大きな穴が開いており、その空いた穴から大勢の同盟軍兵士とTR兵が町に侵入して来た。町の外にはタイカベル・リーベルト社の戦車である「90式戦車」が一両停まっており、砲口から煙が上がっている。城壁に穴をあけたのはこの90式のようだ。
同盟軍兵やTR兵は町に入るとすぐに周囲を警戒し敵兵がいない事を確認する。そして外で待機していた大勢の兵士達がそこから町へなだれ込む様に入って来た。
「こちらβチーム、町への潜入に成功。これより、予定通り敵指揮官の捕縛に向かう!」
TR兵が耳に付けている小型通信機を使って正門前の部隊に連絡を入れ、町の奥へ突入し始める。外に停車していた90式も穴から町へ入り、町の奥へと進んで行った。
一方、町の西側にある集会場の様な建物の中ではドリュフスの町の管理を任されている帝国の貴族とブラッド・レクイエム社の部隊長と思われる男が遠くから北側から聞こえた爆音に驚き窓から外を確認していた。町の北側から煙が上がり、遠くから銃声の叫ぶような声が聞こえてくる。
「な、何なのだ、あれは……?」
帝国貴族が怯えた様子で外を眺める。ブラッド・レクイエム社の隊長は嫌な予感がするのか緊迫した表情を浮かべている。すると、隊長の持っている無線機からコール音が鳴り、隊長は慌てて応答した。
「どうした?」
「ほ、報告します! 町の北側の城壁が破られ、そこからタイカベル・リーベルトの機械鎧兵士部隊と同盟軍の兵士が侵入しました!」
「何だと!?」
無線機から聞こえてくるBL兵の報告を聞いて隊長や貴族、そして部屋に控えている二人のBL兵が驚く。正門に同盟軍の主力部隊が集まり、北側から別の部隊が侵入する。隊長はその事からある答えに辿り着いた。
「そうか、これは陽動作戦かっ!」
「な、何? どういう事だ?」
「正門前の部隊は囮だ。こちらの戦力を正門側に向かわせ、戦力が傾いた頃を見計らって城壁に穴を開けて突入すると言うな!」
「な、何だとぉ!?」
貴族は敵の罠に引っかかったという事を聞かされ、その場に座り込んでしまう。隊長は座り込んだ貴族を見て舌打ちをすると持っている無線機を強く握った。
「陽動する事は読んでいたが、西の下水からではなく、北側から侵入して来るとはぁ! ……お前達、すぐに西側にいる部隊を北側へ向かわせろ! もしその北側の戦力に七竜将がいたら面倒な事になる。何があっても北の戦力を潰せ!」
「ハッ!」
指示を受けたBL兵達は慌てて部屋を出て西側に待機している部隊を移動させに向かう。残った隊長は座り込んでいる貴族を見ると再び舌打ちをした。
「……これ以上、この町へいる必要はなくなったな」
隊長は貴族をそのままにして部屋を後にする。残された貴族は出て行く隊長に気付き、慌ててその後を追った。
貴族は隊長からこの町を捨てるという事を聞かされるが、貴族は町から脱出する事を反対した。もしここで町を捨てて帝都に逃げたとしてもギンガムからどんな罰を受けるか分からない。何があっても町を護る必要があった。だが、ブラッド・レクイエム社は町を守る気は無く、貴族の意見を無視して脱出の準備を始める。
町の西側にある下水道の入口前ではブラッド・レクイエム社の二個小隊ほどの戦力が待機しており、遠くから聞こえる爆音や銃声に全てのBL兵が周囲を見回している。そこに隊長と一緒にいたBL兵達がやって来て戦況部隊に伝えた。驚くBL兵達は慌ててジープを動かして町の北側へ移動する。BL兵達も走ってジープの後を追い、下水道の入口前に待機していた全ての戦力が町の北へ向かった。
「……行ったようだぜ?」
下水道の入口から聞こえてくるニーズヘッグの声。入口である鉄製の扉がゆっくりと開き、ヴリトラ達は静かに姿を現した。
ヴリトラ達は当初の予定通り、下水から町へ侵入して敵指揮官を捕らえる事になっていた。だが敵が下水からの侵入と陽動を読むと考え、アレクシアは保険としてある作戦を発案したのだ。
七竜将とラピュス、ラランが下水道から出ると全員は武器を構えて周囲を警戒し、敵がいないかをチェックした。そして敵の姿が無いのを確認すると、ヴリトラ達は武器を下ろして仲間と顔を見合せる。
「上手くいったな」
「ああ、アレクシアさんが発案したオペレーション・DF、大したもんだよ」
ヴリトラとジャバウォックが笑いながら作戦の成功を喜んだ。周りにいるラピュス達も上手く町へ潜入する事ができてとりあえずホッとしていた。
ニーズヘッグは腕時計を見て時間を確認すると騒がしくなっている北側を向いた。
「……オペレーション・DF、二重の陽動作戦とは流石のブラッド・レクイエムも予測していなかったんだろう」
「陽動作戦っていうのは本来は部隊を二つに分けて片方を囮にし、もう片方に本来の任務を任せると言う作戦だ。二回続けて陽動を起こすとなると戦力が少なくなるし、時間もかかる」
「ああ、だから陽動っていうのは一回だけの方がいいんだよな」
陽動の基本的な使い方を話し合うヴリトラとニーズヘッグ。普通では考えられない様な作戦を実行し、今回はそれが成功した。ヴリトラ達にとっては非常に都合のいい事だ。
ヴリトラは持っている地図を見て敵指揮官のいると思われる建物の位置を調べ、それを見つけると建物のある方角を見て指を差した。
「敵の指揮官がいるのはこの先にあるデカい建物だと思う。まずはそこへ行くぞ!」
「地図によると、そこは集会場の様だな。そこにいる可能性は高いぞ」
ヴリトラの隣で地図を見るラピュスはその建物が集会場である事に気付き、指揮官が隠れている可能性が高い事をヴリトラ達に言う。
集会場ともなれば当然建物自体が大きく、敵兵もかなりの人数がいるはず。ヴリトラ達の警戒は強くなり、指揮官の護衛との戦闘が激しくなるのではないかと予想する。だが、時間も限られている今、そんな事は気にしてはいられない。
「師匠やガバディア団長達が敵の主力を引き付けている間にさっさと敵指揮官を捕まえるぞ! 時間を掛ければ敵がこっちの作戦に気付く可能性も高くなる」
「ああ、分かっている!」
「ちゃっちゃと終わらせちまおうぜ!」
「……行く」
ヴリトラ達は暗い街道を走り目的地の集会場へ向かった。
西側にいた敵戦力の大半は北側へ向かったが、それでもまだ僅かに敵が残っている可能性がある為、ヴリトラ達は油断せずに街道を進んで行く。そして、彼等の読みは的中した。
ヴリトラ達が街道を全力で走っていると前のわき道から数人の帝国兵が飛び出してきた。帝国兵達はヴリトラ達の姿を見ると一斉に剣や槍を構えるが、突然現れた敵と走って来る光景に動揺して動けなくなっている。
「ヴリトラ、敵が現れたよ!」
「雑魚に構ってる暇はない。さっさと倒して先に行くぞ!」
「了解!」
ヴリトラの言葉にライトソドムとダークゴモラを構えるリンドブルム。ヴリトラも森羅を抜いて帝国兵達に突っ込み、森羅を振り回してアッサリと帝国兵達を倒した。
倒れる帝国兵達を無視してヴリトラ達は街道を走り続け集会場へと向かう。それから何度も帝国兵と遭遇しては簡単に倒して徐々に集会場までの距離を縮めて行った。
そして集会場から200m先の所まで来たヴリトラ達は集会場を見ると一気に走る速度を上げた。その時、集会場の手前にある倉庫らしき建物の扉が壊れて中から何かが出て来た。それを見たヴリトラ達は一斉に足を止める。
「な、何だあれ!?」
驚くヴリトラは森羅を構えて警戒する。ラピュス達も一斉に武器を構えて倉庫から出て来た物を見つめた。
倉庫から出て来た物はヴリトラ達の存在に気付いてゆっくりと彼等に近づいて来る。それは鉄の装甲を纏った身長4メートルはある人型のロボットで両手がドリルになっていた。
近づいて来るロボットを見たヴリトラ達はふとある事に気付く。何処かで見覚えのあるロボットにヴリトラ達は思い出そうとする。そして、ニーズヘッグが何かを思い出しフッと顔を上げる。
「あれは、巨兵機械鎧かっ!?」
「巨兵機械鎧? 地球で遭遇した有人型の大型機械鎧か?」
驚くジャバウォックは巨兵機械鎧の方を向き驚きながら尋ねる。そう、ヴリトラ達の前に立つロボットはヴリトラ達が地球に戻ってトライアングル・セキュリティの基地を襲撃した時に戦ったブラッド・レクイエム社の新型機械鎧の巨兵機械鎧だったのだ。
ニーズヘッグは鋭い目で巨兵機械鎧を見ながらゆっくりと頷いた。
「あの外見、間違いない」
「まさか、こっちの世界でもあれと遭遇する事になるとはな……」
「大方、トライアングル・セキュリティに提供した試作機のデータを基に開発した新型だろう」
「あんな物が出てくるのは正直予想外だったな」
ヴリトラはめんどくさそうな顔をしながら近づいて来る巨兵機械鎧を睨みながら言う。僅かな戦力しか配備していないはずのブラッド・レクイエム社が巨兵機械鎧を用意していたなどヴリトラ達の中で誰も想像していなかったからだ。
巨兵機械鎧はヴリトラ達の数m前まで近づくと立ち止まり、ツインアイを光らせた。すると巨兵機械鎧から男の声が聞こえてくる。
「お前達、タイカベル・リーベルト社の機械鎧兵士だな」
聞こえて来た男の声にヴリトラ達は武器を構える。その声の主は帝国の貴族と一緒にいたブラッド・レクイエム社の部隊長であったあの男の声だった。
「まさか既にこんな所にまで来ていたとはな。やはり正門の部隊は囮だったか」
隊長の言葉を聞いたヴリトラは少し意外そうな表情を浮かべる。隊長はヴリトラ達の作戦が二重の陽動作戦だという事にまだ気づいていないようだ。
巨兵機械鎧は右手のドリルをヴリトラ達に向けると高速で回転させてヴリトラ達を威嚇してきた。
「たった数人の部隊でこの巨兵機械鎧を纏った私に遭遇してしまったとは運のない奴等だ。お前達にはここで死んでもらうぞ!」
「……運がないか。確かにそうだな、運がない」
「んん?」
隊長は自分の運の無さを笑いながら呟くヴリトラを見て理解できない様な反応をする。ヴリトラは森羅の切っ先を巨兵機械鎧に向けるとニッと笑いながら言った。
「アンタはスッゲェ運がないよ!」
「何?」
「リンドブルム、ジャバウォック、オロチ! 俺と一緒にこのデカブツの相手をしろ。ティアマットは残りを全員連れて集会所へ行け!」
ヴリトラがラピュス達に指示を出して森羅を構える。名を呼ばれた三人も自分の得物を構えて巨兵機械鎧を睨み付けた。
一方、巨兵機械鎧の中では隊長はヴリトラの口にした名を聞いて驚きの表情を浮かべている。
「リンドブルムにジャバウォック、そしてオロチだと? ……ま、まさか! コイツ等があの七竜将かっ!?」
隊長は七竜将のメンバーの顔を知らなかったのかヴリトラ達の暗号名を聞くまで彼等の小隊が分からなかったようだ。目の前にいる数人の機械鎧兵士が七竜将だと知り、隊長の顔から先程までの余裕が消える。
集会場へ向かう事を任されたラピュスは少し心配そうな顔でヴリトラ達を見ている。するとジルニトラがラピュスの肩にポンと手を乗せた。
「ティアマット、行きましょう? 時間がないわ」
「……ああ、そうだな。ヴリトラ、気をつけろよ?」
「フッ、誰に言ってるんだよ」
ティアマットの忠告を聞いたヴリトラは笑いながら返した。そのヴリトラの態度を見て彼なら大丈夫だと感じたティアマットはニーズヘッグ達を連れて巨兵機械鎧の横を通り過ぎ、遠くに見える集会場へ走った。
「待て、逃がしはせんぞ!」
隊長が巨兵機械鎧を操るラピュス達と止めようとした。だが、ジャバウォックとオロチが素早く回り込んで巨兵機械鎧の行く手を阻む。
「おっと、悪いが行かせねぇぞ?」
「貴様には此処で私達の相手をしてもらう……」
二人に行く手は阻まれた巨兵機械鎧は周りを見回す。ヴリトラ達は巨兵機械鎧の周りを囲むように立ち、既に戦闘態勢に入っていた。
巨兵機械鎧に乗っているにも関わらず、隊長は自分が不利にあると感じ取り固まっている。
ヴリトラは巨兵機械鎧を見ながら中段構えを取り、森羅の刃を光らせる。
「さて、さっさとアンタを倒してこの戦いを終わらせてもらうぜ?」
そう言ってヴリトラは巨兵機械鎧に向かっていき、リンドブルム達もそれに続く様に突っ込んで行った。
二重陽動作戦は成功して無事にドリュフスの町へ潜入できたヴリトラ達は敵指揮官がいると思われる集会場へ向かった。その途中で巨兵機械鎧と遭遇するも彼等は危機感などを全く感じずに二手に分かれる。今の彼等は一年前と違い、どんな敵が出て来ても戦意を失わない強い意志を持っていた。




