第二百九十六話 国を守る騎士として
最前線へ向かってバドムの村を出たヴリトラ達。その途中で旧オラクル共和国のグリフォン空撃隊と遭遇する。偵察に来た彼等をこのままにしておけないと判断したヴリトラ達はグリフォン空撃隊に戦いを挑み見事勝利するのだった。
戦いが終わり、グリフォンに乗っていた騎士達を縄で縛り上げ、一ヵ所集めて尋問を行うヴリトラ達。生き残ったグリフォンはジーニアスとガズンが見張って大人しくさせていた。旧オラクルの騎士達は自分達を取り囲む七竜将、白竜遊撃隊の騎士達を警戒しながら睨み付ける。
「・・・我々をどうする気だ?」
「別に何もしやしないよ。ちょっと質問に答えてくれればすぐに開放する」
「そんな言葉が信じられるか!そもそも、お前達に話す事など何もない!」
冷静なヴリトラに対し、やや興奮した態度を取る旧オラクルの男性騎士。ヴリトラは男性騎士がどんな反応をするのか分かっていたのか表情を変えずに旧オラクルの騎士達を見ている。
ヴリトラは目の前で座っている旧オラクル騎士の前に移動し目線を合わせる様にしゃがみ込んだ。
「・・・アンタ達が俺達の質問に正直に答えてくれるのなら身の安全は保障する。拘束もすぐに解こう」
「信じられないと言っただろう。ましてやお前達の様な得体のしれない連中の言葉など絶対にな!」
「得体のしれない?」
ヴリトラは男性騎士の言っている事の意味が分からずに小首を傾げた。男性騎士は視線を動かしヴリトラの機械鎧の左腕を見つめる。
男性騎士が自分の左腕を見ている事に気付き、ヴリトラは「成る程な」と言いたそうな表情を見せた。
「・・・アンタ達、俺達はブラッド・レクイエムの仲間か何かだと思ってるんだな?」
「違うと言うのか!?」
「違うね、ブラッド・レクイエムは俺達の敵だ。奴等を倒す為に俺達は此処にいる」
「何?」
ヴリトラの言葉に旧オラクル騎士達は一斉にヴリトラの方を向いた。自分達が敵わなかった未知の軍団を倒すと言うのだから驚くのも無理はない。
「アンタ達、あの連中とやり合う気か?」
「ああ・・・と言うか、同盟軍はコラール帝国と手を組んでいるブラッド・レクイエムを倒す事を第一の目的としているんだ。その為にはまず帝国に制圧されたこのオラクル領の首都を落とし、この国を解放のと同時に帝国の補給源を止める必要がある。だから同盟軍はこの国への進撃を決定したんだ」
「この国を解放する、だと・・・?」
「そうだよ。首都近くに潜伏しているオラクルの要人から救援要請があったんだ。この国を解放する為に力を貸してほしいと」
自分達の目的を話すヴリトラに旧オラクル騎士達は呆然としていた。当然だ、今まで旧オラクル領に進軍して来た者達の目的が自分達の祖国を帝国から解放する為の物だったのだから。
「だが、オラクル軍の中にはレジスタンスの様に帝国に抵抗する者もいれば、帝国側に付き、奴等の言いなりになって戦う者もいる。そう言った者達とは戦う事にしているがな・・・」
旧オラクル騎士達がヴリトラと話をしていると、ヴリトラの後ろだ黙って話を聞いていたラピュスは腕を組みながら会話に参加して来た。
確かに同盟軍の目的は旧オラクル共和国を解放する事だ。だが、中にはコラール帝国に寝返り、彼等の手足となって襲って来る者達も多い。もしそのような者達と遭遇したのであれば迷わず剣を抜き、彼等と戦う事を同盟軍は決めていた。もし彼等と戦う事を躊躇して隙を作ってしまえば自分達が殺されてしまうからだ。
「此処に来る途中に立ち寄ったバドム村に駐留していた旧オラクル軍の兵士達は同盟軍と戦う時に殆ど戦意を見せなかった。コラール帝国に蹂躙されて戦う事が嫌だったのだろう。戦いが始まった時にすぐに投降した。だから同盟軍は彼等の彼等の身柄を保護している」
「何?生きているのか?」
「勿論だ。だが、中にはお前達の様に帝国の味方をする者もいる。現に最前線では帝国兵と共に同盟軍と戦う者も大勢いると報告が入った」
「違う!」
突如ヴリトラと話をしていた男性騎士が俯きながら声を上げる。いきなり大声を出した男性騎士にヴリトラ達は驚き彼に注目する。
俯いていた男性騎士はゆっくりと顔を上げて目の前にいるヴリトラや周りにいるラピュス達を睨みながら口を開いた。
「俺達は・・・帝国に味方している訳じゃない!」
「それじゃあ、何でグリフォンに乗ってこんな所に来たんだ?帝国に命令されてこの周辺を偵察に来たんじゃないのか?」
ヴリトラが尋ねると男性騎士はヴリトラから目を逸らし表情を曇らせる。
「ああ、確かに俺達は偵察を命じられて此処に来た。だが、好きで言う通りにしている訳じゃない」
「んん?」
「・・・今のこの国で生きていくには帝国の言いなりになるしかなかったんだ。帝国は自分達に従う者には最低限の食料と物資を与えるという条件を出して俺達を帝国軍の傘下として引き込んだ。だが逆に帝国に従わない者達にはろくな食料も物資も与えてもらえない。俺達には家族がいる、家族を養う為には帝国の言いなりになるしかなかったんだ!」
「それで、帝国の言いなりに?」
ラピュスが低い声で尋ねると男性騎士は頷く。
「アンタ達の言う通り、オラクル軍の中には好きで帝国に従う者も大勢いる。だが、俺達は違う。家族の為に仕方なく従っているんだ!」
「・・・・・・成る程ね」
しゃがみ込んでいたヴリトラはゆっくりと立ち上がり旧オラクル騎士達に背を向ける。そして腕を組みながら目を閉じ小さく俯いた。
「アンタ達の考え、人間としては正しいが、騎士としては間違ってるぜ?」
「そんなことは分かっている!だが、仕方がないだろう!?あんな化け物みたいな連中を従えた帝国軍にどう立ち向かえと言うのだ!」
悔しさを込めて叫ぶ男性騎士をただ黙って見つめているラピュス達。するとヴリトラが振り返りもう一度男性騎士達を見つめる。
「でも、アンタ達の仲間にはレジスタンスの様にその化け物達に立ち向かう者もいるんだぞ?アンタ達が帝国に対して悔しさや怒りを少しでも持っているのならどうしてレジスタンス達と協力して戦わない?」
「・・・ッ!だから俺達には家族が――」
「そんなの言い訳だ!」
「!」
声を上げるヴリトラに男性騎士は黙り込み、ラピュスも驚きヴリトラの横顔を見つめる。周りにいる他の七竜将のメンバーは黙ってヴリトラの話を聞いていた。
「家族の為に言いなりになる、それも確かに一つの道さ。だがな、アンタ達は騎士だろう!?何の為に騎士なった?この国を守る為じゃないのか!?だったら、例えどんなに苦しい状況にあっても騎士として国の為に戦う。国を取り戻す為に本当の敵と向かい合う、それが騎士ってものじゃないのか?」
「な、何を勝手な事を!なら訊くが、どうやって家族を守ればいい!?どうやってこの国を取り戻せばいい!」
「戦えばいいんだよ、本当の敵と!本当の敵と戦って勝てばこの国を取り戻せる。それは家族を守るという事にも繋がるんだ・・・アンタ達の本当の敵は俺達や同盟軍じゃない、帝国とブラッド・レクイエムだ」
「・・・ッ!口でなら何とでも言える。そもそも、我々には帝国と戦うだけの力を持っていないのだ!」
戦いたくても力が無い。その悔しさが彼等の騎士としての誇りを傷つけ、戦おうという意志を奪っていたのだ。男性騎士の言葉に他の旧オラクル騎士達は俯き黙り込んだ。
するとヴリトラはまた男性騎士の前にしゃがみ込んで目と目を合わせた。
「・・・じゃあ、戦う力があれば帝国と戦うんだな?」
「・・・何?」
ヴリトラの口から出た言葉に男性騎士は思わず声を漏らす。
「さっきも言ったように俺達はこの国を解放する為に来たんだ。アンタ達は俺達に情報を話してくれるのなら、俺達はアンタ達の力になる。アンタ達の国を、家族を解放する為に戦ってやる」
「・・・・・・」
「俺達と一緒に戦ってくれないか?この国の為に・・・」
男性騎士はヴリトラの目を見て何か不思議なものを感じた。彼の目には全くと言っていいほど曇りが無い。本当にこの国を帝国から解放したいという気持ちが伝わって来たのだ。
しばらくヴリトラの目を見ていた男性騎士は俯いて何かを考え込む。そして周りにいるラピュス達を見回した後、再びヴリトラと向かい合った。
「・・・信じていいのか?アンタ達を?」
「・・・ああ」
男性騎士の問いかけにヴリトラは笑って答える。
二人の会話を聞いていた他の旧オラクル騎士達は驚いて仲間の方を向く。
「お、おい、何を言ってるんだお前は!?」
「まさか、コイツ等の言った事を信じるのか?それは帝国を裏切るって事になるんだぞ?」
「そんな事をしたらお前さんの家族だってただじゃすまない!考え直せ!」
まだヴリトラ達の事を信用していない他の旧オラクル騎士達は必死で男性騎士を説得する。すると男性騎士は仲間達の方を向き、落ち着いた表情を見せた。
「確かに出会ったばかりの連中の言葉を信じるのはおかしい事だ。だが、俺はこの男が嘘を言っているようには見えない。コイツの目はとても透き通っているんだ」
「だ、だが、それだけの理由で・・・」
「分かっている・・・これは俺が勝手に決めた事だ。お前達には関係ない」
男性騎士はヴリトラの方を向き直し、真剣な顔でヴリトラの顔を見た。
「頼みがある。俺はアンタに知っている事を全て話す。その代わり、コイツ等はこのまま見逃してやってくれないか?俺の独断でコイツ等を巻き込みたくないんだ」
「ほぉ?」
仲間を巻き込みたくないという男性騎士の意思を聞いて意外そうな顔をするヴリトラ。仲間の旧オラクル騎士達も驚いて男性騎士の背中を見ている。
ヴリトラは小さく笑いながら頷き、さり気なく後ろにいる旧オラクル兵達を見た。
「コイツは騎士として国の為に俺達に協力すると言った。それも仲間であるアンタ達を巻き込みたくないとまで言ってだ。アンタ達、これでいいのかい?」
ヴリトラは遠回しに「彼を見捨てるのか?」と笑いながら問いかける。それに気づいた騎士達は笑うヴリトラを見て黙り込む。
仲間は騎士として自分の立場を危険にしてまでも国と為に戦うと決意した。それなのに同じ騎士である自分達だけが逃げ帰っては騎士のいい恥さらしになってしまう。その事が旧オラクル騎士達の頭の中に浮かんだ。
すると、信じる事に反対していた旧オラクル騎士の一人が深く溜め息をついた。
「あぁ~~っ!ったくぅ、しょうがねぇな!」
「え?」
「付き合えばいいんだろう?」
「何?」
仲間からの意外な言葉に男性騎士は驚く。
「俺は別に一緒に来いなんて言ってないぜ?」
ヴリトラが嫌らしい笑みを浮かべながら言うと、付き合うと言い出した男性騎士がジロッとヴリトラを睨んだ。
「勘違いするな?俺はお前に言われたから付き合うんじゃない。同じ騎士として国の為に尽くすつもりでついて行く事にしたんだ。それに、仲間一人を残して逃げ帰るほど俺は腐っちゃいない!」
「お前・・・」
「仲間が騎士として本当の敵と戦うって言うのに帰れるわけないだろう?」
「・・・すまない」
自分に付き合ってくれると言う仲間を見て男性騎士は軽く頭を下げる。
「・・・ハァ~ア、仕方ねぇな。俺も付き合うぜ」
「俺もだ」
「私も付き合います」
「一人だけ帰る、とは言えないよな」
他の四人の旧オラクル騎士も嫌とは言えない空気になってしまい、溜め息をつきながら付き合う事を決める。仲間全員が自分に付いて来てくれると言う光景に男性騎士は笑みを浮かべた。
ヴリトラ達も旧オラクル騎士達の絆を見て小さな笑みを浮かべていた。
「まぁ、俺達に協力してくれるんだから、それなりの礼はするさ」
「礼だと?」
「アンタ達、何処の町に住んでるんだ?」
「・・・・・・オルトロズムだ」
「へぇ?首都に住んでるのか」
「そんな事を聞いてどうする?」
「俺達の目的が首都を制圧しオラクル共和国を解放する事は話したな?」
「ああ・・・」
「首都を攻撃する時にはアンタ達の家族を保護して安全な所へ連れて行くようにするよ」
「何?」
「下手をしたら首都に住んでる人達が戦いに巻き込まれる可能性があるからな。同盟軍に頼んでアンタ達の守るよう伝えておくぜ」
笑いながら話すヴリトラを見て旧オラクル騎士達は目を丸くして驚く。協力すると言ってもなぜ敵であった自分達にそこまでの事をしてくれるのか、彼等は目の前の青年が何を考えているのか分からなくなってきた。
「・・・それとも、戦争中の敵国に保護されるなんて信用できないか?」
「い、いや・・・そういう訳ではないが・・・」
「大丈夫だ。約束は守る」
「・・・・・・分かった。アンタ達を信じよう」
「よし!決まりだな」
話がまとまり、ヴリトラはオロチとニーズヘッグに目で合図を送る。二人は旧オラクル騎士達を縛っている縄を解き彼等を解放した。
「それじゃあ、早速だけど、首都の護りやその周辺の町の情報について教えてくれ」
「分かった・・・」
ヴリトラは旧オラクル騎士達を連れて装甲車の方へ歩いて行き、そんな彼等の後をニーズヘッグとオロチ、そしてアリサがついて行く。そして彼等は旧オラクル騎士達から首都や周辺の町の情報について聞き始めた。
旧オラクル騎士達を話をしているヴリトラを見て、ラピュスは少し驚いた顔を見せていた。そんなラピュスの隣にジャバウォックがやって来て彼女を見下ろす。
「どうした?」
「ん?・・・ああぁ、改めてヴリトラを凄いと思っただけだ」
「凄い?」
「アイツが人の心を掴む強いカリスマ性を持っている事は知っている。だが、敵兵の心まで掴むなんて普通の人間にできる事ではない」
「確かにな。ヴリトラは普段は抜けていたり、ふざけたところもあるが戦場に出ればガラリと雰囲気が変わる。戦場に出た時のヴリトラは、まさしく戦いの申し子だ」
「戦いの、申し子・・・」
ラピュスはヴリトラをジッと見つめながら呟く。
ヴリトラの戦闘能力は普通の人間とは明らかに違う。技術、知識、洞察力、カリスマ性、優れた兵士が何年もかけて手に入れた感覚などをヴリトラは持っている。それは機械鎧兵士になっても体得できるかどうか分からないものだ。ラピュスや付き合いの長いジャバウォックでも驚かされる時が未だにあった。
「ヴリトラ、お前は一体何者なのだ・・・?」
ラピュスは本人には聞こえない小さな声でヴリトラに尋ねる。ラピュスはヴリトラの事を信頼しているが、彼の事で分からない事がまだ幾つもあり、それが彼女にとって不満でもあった。だが、今の自分の気持ちは戦場では何の意味も無い。そう自分に言い聞かせ、今はヴリトラを見守り、共に戦う事だけを考えた。
――――――
ヴリトラ達が旧オラクル騎士から情報を聞いている頃、旧オラクル共和国の首都、オルトロズムでは騒動が起きていた。オルトロズムの南西にある教会の前で十数人の傭兵と思われる男女が倒れており、その全員が体中に火傷を負い、衣服の所々が焦げている。その周りでは大勢の旧オラクル兵と首都を制圧し、そこに駐留している帝国兵達が槍や剣を握って驚きの表情を浮かべながら倒れている傭兵達を見ていた。
実は彼等の前で倒れている傭兵達は旧オラクル共和国を帝国から解放する為にレジスタンスとして活動していた者達で、周りにいる旧オラクル兵や帝国兵はレジスタンスを鎮圧する為に動いていたのだ。
「お、おい・・・アイツ等、死んだのか?」
「・・・じゃねぇのか?」
「あんな攻撃を受けて生きている方がおかしいだろう・・・」
「・・・と言うか、何だったんだ?さっきの攻撃は・・・」
旧オラクル兵や帝国兵は驚きながら倒れている傭兵達を見て、隣に立っている仲間達と話していた。それもそのはず。レジスタンスを倒したのは彼等ではなく、別の存在だからなのだ。
教会の前に建っている三階建ての建物の屋根の上では二つの人影が驚いている旧オラクル兵と帝国兵達を見下ろしていた。一人はブラッド・レクエム社の社長であるジャンヌ、もう一人は金髪のミディアムヘアーに青いカチューシャを付けた二十代半ばくらいの美女。その美女はブラッド・レクイエム社の黒と赤の特殊スーツを着ており、両腕両足は黒い機械鎧となっている。どうやらブラッド・レクイエム社の幹部の様だ
美女は驚いている兵士達や動かないレジスタンスを見てヘラヘラと笑っていた。
「ハハハハ。凄く驚いていますね、女王?」
「ええ、彼等も見た事の無い攻撃にかなり驚いていたみたい」
「そりゃあそうですよ。だってファムステミリアには存在しない物なんですから」
美女はそう言って自分の右手を見る。すると美女の手の中に突然バチバチと青白い電気が発生した。それを見て美女は再び笑みを浮かべる。
「電撃を受けたレジスタンス達の顔はとてもよかったわ。凄く苦しそうな顔してたし、ウフフフ♪」
「・・・あまり目立った行動はするな?私達は七竜将と戦う事が目的だ。それ以外の事はする必要は無いわ」
「ハァ~イ」
「もう此処には用は無いわ。戻るわよ、サンダーバード」
「ハイ」
ジャンヌが屋根から隣と建物の屋根へ跳び移ると、美女も返事をしてジャンヌの後を追った。そう、ジャンヌと一緒にいた美女こそがジャンヌ直属の機械鎧兵士、サンダーバードだったのだ。二人はいずれやって来るヴリトラ達を待つ為にオルトロズムの中心にある城へ向かっていく。今回の彼女達の行為はヴリトラ達を待つ間の簡単な暇つぶしの様なものだった。
ヴリトラの説得で旧オラクル騎士達から情報を聞く事ができたヴリトラ達。だが、彼等が向かう首都には最強の敵が待ち構えている。果たしてヴリトラ達は首都に辿り着き、旧オラクル共和国を解放できるのだろうか。




