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機械鎧(マシンメイル)は戦場を駆ける  作者: 黒沢 竜
第十四章~竜達の帰還~
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第二百五十二話  ファムステミリアへの帰還


 ユートピアゲートの装置が完成し、ファムステミリアに向かう為にヴリトラ達は日本へ戻って来る。一年間、自分達が地球にいた間にファムステミリアはどうなったのかそれを胸にヴリトラ達は一夜を過ごした。

 翌朝、日の光が訓練場を照らす中、起床したヴリトラ達はグラウンドに設置されているユートピアゲートの装置の前に集まっていた。全員が七竜将の特殊スーツを着ており、足元には大量のバッグや軍用ケースを置かれている。そしてヴリトラ達の背後には以前使った事のある96式装輪装甲車と自衛隊が使用する「73式中型トラック」が停車していた。トラックには大量の食糧と弾薬、様々な機械が積まれており準備万全である事を現していた。

 装置の前では大勢のタイカベル・リーベルト社のスタッフが装置の起動準備をしている姿があり、離れた所では装置の起動を待っている七竜将とアレクシア、清美、Dr.GGの姿がある。


「いよいよだな」

「ああ、ようやくファムステミリアに戻れる」


 装置を見ながらニーズヘッグとジャバウォックが話しをしている。その顔には緊張とファムステミリアは無事だろうかという心配が見られ、他のメンバー達も同じ様な顔をしている。特にラピュスとラランは早く戻りたいのか落ち着きの無い様子を見せていた、

 そんな二人に気付いたジルニトラが二人の肩をポンポンと軽く叩く。肩を叩かれて振り返る二人はニッと笑いながら自分達を見ているジルニトラの顔を見た。


「二人とも落ち着きなさい。今此処でそうしてても何にもならないわよ?」

「それは分かっている。だが、私達は心配なのだ。レヴァート王国がブラッド・レクイエム社によって滅ぼされているのではないかと・・・」

「・・・私も心配」


 自分達の祖国がどうなっているのか心配で仕方がないラピュスとララン。するとそこへヴリトラがやって来てラピュスの頬を軽くつまむ。


「うにゅっ!?」

「落ち着けよ。昨日の夜も言っただろう?アイツ等は大陸中の国を敵に回すような事はしないって。アイツ等がレヴァート王国を滅ぼしてしまえば同盟を結んでいるストラスタ公国とセメリト王国を敵に回す事になる。そんな事をしたらいくらブラッド・レクイエムでもただじゃ済まない。奴等は最悪な連中だが慎重に物事を進める。たった一年の間でレヴァート王国を攻める事もその準備もできないはずだ」

「だ、だからまだ国は無事だとお前は思っているのか?」

「少なくとも俺はそう思ってる」


 頬をつままれながら真面目な顔で話すヴリトラを見てラピュスはしばらく黙り込む。そして昨晩ヴリトラと話した事を思い出すと一度軽く息を吐いて落ち着く。

 ラピュスが落ちついたのを見たヴリトラはつまんでいる頬を放してラピュスを見ながら小さく笑う。


「少しは落ち着いたみたいだな?心配なのは分かるけど、これから生まれ故郷に帰るんだからリラックスして行けよ」

「・・・ああ、そうだな。すまない」

「・・・ゴメン」


 気持ちが楽になったラピュスとラランはヴリトラや周りにいるリンドブルム達に軽く謝った。落ち着きを取り戻した二人を見てヴリトラ達も微笑みながら二人を見る。

 するとさっきから黙って話を聞いていたリンドブルムがニヤニヤしながらヴリトラの腰を突いて来た。


「ところでさぁ?ヴリトラさっき『昨日の夜も』って言ったよね?」

「ん?言ったけど?」

「どうして二人とも夜中に話をしてたの?皆部屋は別々のはずなのに?」


 何やら意味深な事を言い出すリンドブルムを見てヴリトラとラピュスはピクリと反応する。そんな二人に他のメンバー達も二人に視線を向けた。


「確かになぁ。お前等、どうして夜遅くに話をしてたんだ?」

「そうよねぇ~?しかも皆がいない時に二人だけで話をするなんてぇ?」


 ジャバウォックとジルニトラがリンドブルムの様に笑いながらヴリトラとラピュスを問い詰める。


「お、お前等、何か勘違いしてねぇか!?昨日の夜は俺がトイレから戻った時にラピュスが廊下でファムステミリアの事を心配してたから大丈夫だって話しただけだよ!」

「そ、そうだ!別にそれ以上の事は何もしていない!」

「それ以上?」


 ラピュスの言葉にジルニトラが訊き返す。リンドブルムやジャバウォック、そしてニーズヘッグ、ファフニール、ラランも一斉にラピュスの方を向いた。


「ラピュス、誤解を招く様な言い方はするな!」

「えっ?ご、誤解?」


 勘違いしているリンドブルム達の前でラピュスの言った事は更に話をややこしくすると感じたヴリトラは思わず声を上げる。そのヴリトラの態度を見てリンドブルム達は更に勘違いをしたのかニヤニヤと笑いながら二人を見た。

 周りからからかわれているヴリトラとラピュスは困り顔をしながらリンドブルム達をどうやって納得させるかを考えた。するとずっと黙っていたオロチがリンドブルム達を見て口を動かした。


「お前達、それぐらいにしておけ。これからファムステミリアに戻るのだからあまりふざけた態度をするな・・・」


 注意されたヴリトラ達はオロチの方を向き「面目ない」と言いたそうな顔をする。オロチのおかげで話を終わらせる事ができたと感じたヴリトラとラピュスは心の中でホッと一安心した。だが・・・。


「ヴリトラとラピュスもいい歳なんだ、初体験をしてもおかしくないだろう・・・」

「ブッ!?」


 オロチの言葉にヴリトラは思わず吹き出す。ラピュスも目を見張って固まり、そんな二人をリンドブルム達は再びニッと笑いながら見た。オロチのおかげで話が終ったと思っていたが彼女のおかげで話が余計にややこしくなってしまった。

 リンドブルム達がヴリトラとラピュスを笑いながら見ているとユートピアゲートの装置が起動し、準備をしていたスタッフ達がヴリトラ達の方を向き手を振る。それを確認したアレクシアは頷きヴリトラ達の方を向く。


「準備が整いました。皆さんも移動してください」

「ハ、ハイ!分かりました。ホラ、お前達も準備しろ!」


 アレクシアのおかげで話を変えるチャンスを得たヴリトラはリンドブルム達に指示を出して装甲車に乗り込みラピュスもそれに続く。リンドブルム達は「逃げられた」とつまらなそうな顔をしながら言われたとおりそれぞれ装甲車とトラックに乗り込む。

 装甲車とトラックのエンジンを掛けると二台はゆっくりと走り出し装置の方に向かって走り出す。二台は四つの塔の様な装置に囲まれている円状の台の真ん中まで移動すると静かに停車する。装甲車とトラックが停まるとアレクシアは拡声器を使ってヴリトラ達に話し掛けた。


「皆さん!予定通り、皆さんをこのままファムステミリアへ転送します。転送先は皆さんが拠点にしていたレヴァート王国という国の首都、ティムタームの近くのはずです。無事にそこへ転送できたらヴリトラに持たせた装置のスイッチを押してください!そうすれば皆さんが無事にファムステミリアへ行けた事がこちらに伝わります」

「分かりましたぁ!」


 装甲車の助手席から顔を出したヴリトラはアレクシアに向かって大声で返事をする。


「皆さんが無事にファムステミリアに着けたら私達も準備をしてできるだけ早くそちらへ向かいますので、それまでは皆さんの力で頑張ってください!」


 アレクシアの言葉にヴリトラは強く頷く。実はアレクシア達はヴリトラ達がファムステミリアに向かった後に自分達もブラッド・レクイエム社を止める為に準備を整えてファムステミリアへ向かう事になったのだ。だが、ブラッド・レクイエム社と戦争をするとなると色々と準備が必要な為、アレクシア達がファムステミリアに行くには少々時間が掛かる。その準備を終えてファムステミリアへ救援に向かうまでの間は今まで通り七竜将にファムステミリアを任せる事になったのだ。

 ヴリトラ達は今度は前の様にはならない為に今日まで必死で特訓を重ねてきた。そして今度はアレクシア達も救援に駆けつけてくれる。力を合わせてブラッド・レクイエム社を倒す事をヴリトラ達は改めて強く誓うのだった。

 装甲車の中でヴリトラ達が決意を固めていると台を囲む四つの塔が光りだし、円状の台を黄色い光がドーム状になり包み込む。いよいよ転送が始まるようだ。アレクシア達は装置の周りで巻き起こる風に耐えながら後ろへ下がった。


「もうすぐ転送されます!皆さん、私達が行くまでどうか頑張ってください!」


 最後に言葉をヴリトラ達に向けて叫ぶアレクシア。次の瞬間、黄色い光はヴリトラ達の乗る装甲車とトラックを包み込み眩い光を放つ。やがて光が治まると台の上の装甲車とトラックは消えていた。

 ヴリトラ達がファムステミリアへ旅立ったのを確認したアレクシア達は心の中でヴリトラ達の無事を強く願う。そしてすぐに自分達のやるべき事をやる為に行動した。


――――――


 光に包まれ、車内でその眩しさに耐えるヴリトラ達。しばらくすると光が消えて次第に周囲が見える様になってきた。ヴリトラ達が目を凝らすと、周りの風景は訓練場のグラウンドから一面緑の広い草原へと変わっていた。空は青く、涼しげな風が吹いておりとても静かな草原だ。

 車内から外の風景を確認するヴリトラ達。草原には自分達しかおらず、遠くには少し大きい森と細い道があった。


「・・・此処は、ファムステミリア、なのか?」

「多分な・・・」


 助手席と運転席から外を眺めるヴリトラとニーズヘッグ。装甲車の後部ではラピュス、ジルニトラ、ファフニール、オロチ、ラランが小窓から外を見ている。


「おい、ラピュス。此処が何処か分かるか?」


 ヴリトラは後部を見てラピュスに現在地だ何処なのか訊ねる。ラピュスは驚きの顔で外を眺めており、表情を変えずにチラッとヴリトラの方を向いた。


「・・・間違いない、此処はファムステミリアだ!」

「何?本当か?」

「ああ、此処はティムタームの東にある草原だ。以前騎士団の訓練で来た事があるから間違いない!」


 無事にファムステミリアに戻って来れた事にラピュスは喜ぶの声を出す。ラランも珍しく笑みを浮かべて外を眺めており、ヴリトラ達はとりあえず無事にファムステミリアに戻れた事に安心する。

 ファムステミリアに来れた事を地球のアレクシア達に伝える為にヴリトラはバックパックからトランシーバーの様な機械を取り出して中央にあるスイッチを押す。それはアレクシアに渡されたファムステミリアに無事に来れた事を地球へ知らせる為のスイッチだった。

 スイッチを押した直後、ヴリトラの小型通信機からコール音が鳴り、装甲車にいる全員が耳に付けてある小型通信機のスイッチを押す。


「こちらヴリトラ」

「僕だよ、ヴリトラ」

「リブルか、そっちはどうだ?何か問題は無いか?」

「大丈夫、しっかり装甲車の後ろについているよ」


 ヴリトラは窓から顔を出して装甲車の後ろを確認する。後ろにはトラックが停まっており、助手席の窓からはリンドブルムが顔を出して手を振っていた。運転席でもジャバウォックが手を振っている姿がある。

 二人も無事にファムステミリアへ来れたのを知ってとりあえず安心するヴリトラは周囲を見回しながら今後の事を考えた。


「・・・とりあえず此処から一番近い町か村へ行ってみよう。そこでこの世界の情報を手に入れるんだ」

「うん、そうだね」

「ラピュス、此処から一番近い町は何処だ?」

「・・・ちょっと待ってくれ、調べてみる」


 ヴリトラは近くにいるラピュスに小型通信機で問いかける。これは小型通信機を通じて全員にラピュスの言葉を知らせる為だった。

 ラピュスはゆっくりと立ち上がり、上部ハッチから顔を出して周囲を見回し草原の広さや遠くに見える山の位置から方角を調べる。しばらくすると状況を確認したラピュスが姿勢を低くして状況を説明した。


「此処からだと一番近くにあるのは『ジャルーヌ村』だな。ジャルーヌはこの草原とティムタームの丁度真ん中の位置にある。とりあえずその村を目指した方がいいかもしれない」

「そうか。それじゃあ、まずはそのジャルーヌ村へ行ってみますか」


 目的地が決まるとヴリトラは運転席のヴリトラの方を向き、ニーズヘッグもヴリトラの方を向くと黙って頷きエンジンを掛けた。言葉を聞かずともこれからどうすればいいのかニーズヘッグには分かっていたのだ。


「とりあえずは一番近くにあるジャルーヌ村へ向かう。俺達が先導するからお前達は後をついて来てくれ」

「分かった」

「OK」


 ニーズヘッグがエンジンを掛けるとヴリトラはトラックにいるリンドブルムとジャバウォックに小型通信機で指示を出す。ジャバウォックもトラックのエンジンを掛けて何時でも動けるように準備をする。

 トラックのエンジンが掛かるのを確認したニーズヘッグはアクセルを踏み装甲車を走らせた。広い草原の中を動き草原の外にある道へと向かい、トラックのその後に続く。二台は車一台と走れるぐらいの幅の道を真っ直ぐ走って行き目的地のジャルーヌ村へと向かって行った。

 揺れる車内の中でラピュスが後部から顔を出して前を見ながらニーズヘッグに道を指示する。しかし彼女も一年間地球にいた為、レヴァート王国の地理をまだ完全に思い出せずにおり、村に到着するのに時間が掛かっていたのだ。


「おい、ラピュス。次のどっちへ行けばいいんだ?」

「ちょっと待ってくれ・・・」


 Y字の分かれ道の前で停車している装甲車とトラック。次はどっちの道へ行けばいいのかラピュスは必死に思い出していた。彼女の後ろではラランも小窓から外を見て同じように道を思い出している姿がある。


「確か前に訓練で草原に向かう時に右の道を通って来たから・・・・・・確か左だ」

「間違いないか?」

「ああ、草原に行く途中でジャルーヌ村へ寄ったから間違いない」

「分かった、左だな」


 ニーズヘッグはハンドルを左へ切りながら装甲車を走らせて左の道へ進む。前の装甲車が動くとトラックを運転しているジャバウォックもハンドルを左へ切り後に続く。前に訓練で草原に行った時の事を思い出したラピュスは次第に道も思い出してきた。二台はそのまま一本道を走り村へと向かって行く。

 しばらく走っていると先頭を走っていたヴリトラ達が700mほど先に幾つもの建物があるのを見つけた。柵で囲まれており、入口と思われるところには看板が立てられている。


「おっ?村か?」


 窓を開け、ヴリトラは顔を出し双眼鏡で村を確認する。入口の看板にはファムステミリアの文字でジャルーヌと書かれてあった。

 ファムステミリアにいる間にこの世界の文字を覚えたヴリトラは看板の文字を見てすぐに目的地のジャルーヌ村だと知ってニッと笑う。すると小型通信機のスイッチを入れてすぐに後ろのトラックのリンドブルムとジャバウォックに村が見えた事を知らせる。


「こちらヴリトラ。目的地の村が見えたぞ」

「本当?」

「ああ、看板にジャルーヌ村って書いてある。間違いない」

「それじゃあ早く行こうよ!」

「待て待て、俺達はジャルーヌ村へ行くのは初めてなんだ。もし村人が俺達の事を何も知らなかったら騒ぎになっちまう。それにもし村人が俺達の事を知らずにブラッド・レクイエムの事を知っていたらどうなる?」

「・・・・・・僕達をブラッド・レクイエムと間違えて僕達を敵意を向けるかもしれない?」

「そう言う事だ。だからまずは村の外で様子を窺てから接触しよう」

「そうだな。その方がいい」


 ヴリトラとリンドブルムが話をしているとジャバウォックが話に加わりヴリトラに賛同する。リンドブルムやラピュス達も納得し、ヴリトラ達は一先ず村の数十m前まで近づいて一度止まる事にした。

 それから二台が村まであと400mという所まで近づき、停車する為に速度を落とすと何処からか女性の悲鳴が聞こえてきた。


「んっ!?停めろ!」


 悲鳴を聞いたヴリトラはニーズヘッグに装甲車を止めるよう指示。ニーズヘッグも悲鳴を聞いていた為、迷わずに装甲車を停めた。それと同時に後ろについていたトラックも停車する。


「ヴリトラ、さっきの悲鳴は・・・」

「ラピュス、お前にも聞こえたか?」

「ああ、以前の私なら聞き逃していたかもしれないが、今の私にはハッキリと聞こえた」


 機械鎧兵士となり五感が鋭くなったラピュスにも走行中の車内でも女性の悲鳴が聞こえたようだ。ジルニトラ達のも聞こえていたらしく彼女達は全員真剣な顔でヴリトラの方を見ている。するとヴリトラ達の小型通信機からコール音が聞こえ、全員が素早く応答した。


「ヴリトラ、さっきの悲鳴は何っ?」

「リブル、お前達にも聞こえたか?」

「うん、空気を入れ替える為に窓を開けてたからね」

「それよりも何処から聞こえてきたんだ?」


 ジャバウォックが何処から悲鳴が聞こえてきたのか運転席から周囲を見回して調べる。ヴリトラ達も同じように車内から周囲を見て悲鳴が聞こえた場所を探し出す。するとヴリトラ達がいる道の右側に少し高い土手があり、そこにある細道を一人の若い女性が走っているのを見つける。服装からしてジャルーヌ村の人間のようだ。そしてその女性の後を背中に鳥の翼を生やしたガラの悪い三人の男が空を飛んで追っていた。

 その三人組は全員が軽装で手には剣を握っている。雰囲気からして盗賊のようだ。翼を生やした三人の盗賊を見てヴリトラ達は驚くの表情を浮かべる。


「な、何だありゃ!?」

「背中に鳥に羽が生えてるよ!?」

「アレは・・・『ホークレイド』か!?」

「ホークレイド?」


 盗賊達を見て聞いた事の無い言葉を叫ぶラピュスにジルニトラは訊き返す。ヴリトラ達も一斉にラピュスの方を向いた。


「ホークレイドは人間に鳥の翼が生えた亜人の一種だ。人間よりも長寿でもの凄い速さで空を飛び回る事ができると言われている」

「成る程、鳥人間って事ね・・・それでヴリトラ、どうするの?」


 ジルニトラがこの後どう動くのかを訊ねるとヴリトラは置いてある森羅を手に取り助手席のドアを開けた。


「決まってるだろう?彼女を助ける!」

「やっぱりそうよね!」

「行こう!」


 ヴリトラの答えにジルニトラは笑いながらサクリファイスを取り、ラピュスもアゾットを手にして装甲車の後部ハッチを開ける。そして装甲車に乗っているメンバーは一斉に飛び出した。

 ファムステミリアに無事に戻って来れたヴリトラ達。ティムタームは戻る為にまず一番近くにあるジャルーヌ村へ向かう事にしたがいきなり事件が起きてしまう。ファムステミリアに戻って早々この状態、一体どうなるのだろうか。


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