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機械鎧(マシンメイル)は戦場を駆ける  作者: 黒沢 竜
第七章~裏切りと言う名の正義~
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第百二十九話  魔獣使いの協力者 ファフニールと猛獣の絆


 賞金稼ぎや騎士団からの追跡を逃れながら国中を放浪していたヴリトラ達は人間が近づかない猛獣の森、グリンピスの森に身を潜める事にする。だがそこで、嘗て敵対していたストラスタ公国の魔獣使いガズンと再会するのだった。彼がヴリトラ達にとって敵になるのか味方になるのかはこの時はまだ誰にも分からない。

 ガズンと再会したヴリトラ達は彼に案内されて森の奥にある彼の住処と思われる丸太小屋にやって来た。そこでヴリトラは自分達の身に何が起きているのかを詳しくガズンに説明する。


「成る程なぁ~、元老院の連中に目を付けられて反乱の濡れ衣を着せられたって訳か」


 ガズンは木製の椅子に座り、テーブルに足を乗せながら片手に酒瓶を持って寛いでいる。向かいの席にはヴリトラとジャバウォックが座っており、椅子にもたれながら酒を飲んでいるガズンを見ていた。二人の後ろではアリサとニーズヘッグが立って話を聞いている。


「それにしても、王国全てを敵に回しておいてよく一週間以上も逃げ延びてこれたな?」

「俺達は傭兵だぜ?自分達を嫌って命を狙って来る奴等から身を守ったり、身を隠したりする技術ぐらいは身に付けてる」


 酒を飲みながらヴリトラ達を感心するガズンにヴリトラは笑いながら答える。その後ろではアリサがしゅんとした表情で肩を落としていた。


「私とラランは騎士なんですけど・・・」

「そんな事は今はどうでもいいだろう?黙って話を聞いていろ」


 自分が傭兵でない事を否定するアリサに注意をするニーズヘッグ。確かに今の状況ではどうでもいい話である事は確かだ、アリサは何も言い返さずに小さく溜め息をつく。

 ガズンはそんなアリサを見た後に丸太小屋の外の方を向いて不思議そうな顔をする。


「そう言えば、そこのお嬢ちゃんと外にいるおチビちゃんはどうしてお前等と一緒にいるんだよ?ソイツ等は王国の騎士団だろう?」

「・・・アリサとラランは俺達に元老院の企みを知らせてくれてな、それが元老院の怒りを買っちまったんだ。そして元老院は自分達の秘密が漏れないように真実を知る二人にも王国への反逆という罪を被せたんだ」

「つまり、俺達の巻き添えをくらっちまったんだよ」


 ヴリトラとジャバウォックが申し訳なさそうな顔でラランとアリサが同行している理由を話す。それを聞いたガズンは酒瓶をテーブルの上に置いて大きな口を開けて笑い出した。


「ハッハハハハ!そりゃあ災難だったなぁ?」

「笑い事じゃありませんよ!」


 他人事だと思って大笑いするガズンにアリサが怒る。そんなアリサの隣ではニーズヘッグもムッとした表情を見せていた。するとヴリトラが笑うガズンをジッと睨みながらテーブルをコンコンと数回叩いた。


「ガズンのおっさん!自分は関係ないからってそんな大笑いするのは失礼だろう?」

「ハ、ハハハ、まぁ、確かにな?・・・て言うかよぉ、巻き込んじまったお前にそんな風に怒る資格はねぇと思うぜ?」

「うっ・・・」


 正論を言われたヴリトラは何も言い返せずに黙り込む。隣に座っているジャバウォックもガズンの言っている事は正しいと思い黙っていた。


「・・・ヴリトラさん、気にしないでくださいね?私とラランはこうなう事を分かってて行動したんですから」

「ああ・・・」


 ヴリトラは若干暗い声で返事をする。やはり二人を巻き込んでしまった事に罪悪感を感じているようだ。そんなヴリトラを見ていたジャバウォックはゆっくりと息を吐いてヴリトラの横顔を見る。


「何時までそうやってんだ?シャキッとしろ!」


 ジャバウォックはそう言いながらヴリトラの背中を勢いよく叩いた。


「イッテェ~~ッ!」

「何時までも過去の事でクヨクヨしてんじゃねぇよ!それでも七竜将のリーダーか?」

「ジャ、ジャバウォック?」


 突然喝を入れて来たジャバウォックに驚くヴリトラ。アリサは目を丸くして驚いていた。だが、ニーズヘッグは驚きもせずにジッと二人の会話を窺っている。


「俺達はお前の傭兵としての生き方を信じて今日まで一緒について来たんだ。そのお前が過去の事でそんな風にクヨクヨしてたら他の連中に示しがつかねぇだろうか!」

「あ、ああ・・・」

「リーダーならリーダーらしく堂々としろ!そしてアリサとラランを巻き込んだ事に責任を感じているのなら、どんな事をしてでも今回の一件を片付けて二人を元通りの暮らしに戻してやればいいだろう?」


 ジャバウォックの言葉を聞いたヴリトラは小さく俯いて考え込む。ジャバウォック達は自分の行動が正しいと信じてついて来てくれた。それなのに自分の行動を今になって後悔してしまったらそれはただの責任逃れになってしまう。自分にその気が無くても周りからそう思っても不思議ではない。彼等の為にも最後まで自分の選んだ道に責任を持たなくてはならない、それがリーダーであるヴリトラの役目であり、責任でもあるのだ。

 ヴリトラはゆっくりと顔を上げてニッと笑いながらジャバウォックの方を向いた。


「確かにそうだな。悪かった、俺がシャキッとしなくちゃいけねぇよな?」

「まったく、一体何年俺達のリーダーをやってるんだ。しっかりしてくれ」

「まったくだな?」


 謝るヴリトラを見ながら頭を掻きながら呆れ顔を見せるジャバウォックと腕を組んで小さく笑うニーズヘッグ。二人に顔を見ながらヴリトラも自然と苦笑いを見せた。

 七竜将の三人の会話を見ていたアリサは未だに目を丸くしながらまばたきをしており、ガズンもテーブルに乗っている足を降ろして目を細くしながら三人を見ている。


「お~い?話は済んだかぁ?俺達の事、すっかり忘れてるみたいだけどよぉ?」

「あっ・・・ハハハ、ワリィワリィ」


 ガズンの方を向き苦笑いをするヴリトラ。ガズンは酒瓶を手に取り、酒を一口飲むと大きく息を吐いてヴリトラ達の方を向く。


「それで?お前等はこれからどうするんだよ?」

「ああ、しばらくこの森に身を隠そうと思ってるんだけど・・・・・・そう言えば、どうしておっさんがこの森、て言うかこの国にいるんだよ?まだそれを聞いてねぇぞ?」


 ヴリトラはどうしてレヴァート領内にガズンがいるのか不思議に思いガズンに訊ねた。ジャバウォック達も気になるのか一斉にガズンの方を向く。

 ガズンも質問して来る事が分かってたのか酒瓶をテーブルに下りて席を立ちながら腰の鞭を手に取って眺めた。


「あの戦争の後、俺はストラスタからこっちに移ってな、この猛獣がわんさかいる森に住んでるんだよ。此処にはストラスタには生息しない珍しい猛獣がいるからな」

「・・・調教して自分の仲間にしようとしてんの?」

「そうだ」


 ニッと楽しそうに笑いガズンにヴリトラはジト目を見せる。ジャバウォック達も魔獣使いの考えている事は分からないと呆れ顔をしていた。


「あの戦争でストラスタはブラッド・レクイエムとか言う連中に関わっちまって国中大騒ぎなんだ。それで自分達が狙われるんじゃないかって事で隣国に亡命する奴等も増えて来てる。俺もその一人って事だ」

「成る程な。奴等は自分達と契約した人達の事を細かく調べる奴等だ。自分達に不都合や存在になったら平気でその人達を敵に回す腐った連中だ」


 壁にもたれながらニーズヘッグが腕を組んでブラッド・レクイエム社の事を話す。彼等の事をこの世界で誰よりもよく知っているのは七竜将だ。その彼等が言うのだから間違いないとアリサとガズンも感じている。


「それでようやく暮らしが落ちついてきたと思った矢先にお前等の噂を聞いたって事だ」

「そっか・・・。ガズンのおっさんには悪いけど、しばらく此処に身を隠させてもらうぜ?」


 ヴリトラが潜伏させてもらう事を話すと、ガズンは鞭を腰にぶら下げてゆっくりとヴリトラ達の方を向く。


「・・・俺がお前達の事を騎士団に密告すると思わねぇのか?俺はお前達の敵だった男だぜ?」


 ガズンの低い声にジャバウォック、ニーズヘッグ、アリサは反応して表情を若干鋭くする。だがヴリトラだけは表情を変えずにジッとガズンを見つめている。


「アンタはそんな事しないさ?」

「なぜそう言い切れる?」

「だって、もし俺達の事を密告したら騎士団や傭兵がこの森に入って来て暴れる可能性があるだろう?折角見つけた住処を荒らされるような選択をアンタがするとは思えねぇ。それにそんな事をしたらアンタのドレッドキャットやこの森の棲む猛獣達もただじゃ済まない。動物を愛するアンタが動物を危険な目に遭わせるような事をするはずがない」

「・・・俺が隙を突いてお前達を襲う可能性だったあるぞ?」

「俺達の強さは前の戦争の時に見ただろう?奇襲を掛けても返り討ちにされる、アンタはそれを知ってる」


 自分の考えている事を完全に見抜いているヴリトラにガズンは驚く。ジャバウォック達もさっきまでクヨクヨしていたヴリトラの変わり様に驚いていた。


「・・・・・・フ、フハハハハ!大した奴だよ、お前は!確かに俺はガルバやミルバが危険な目に遭うような選択はしねぇ。何よりあのファフニールってお嬢ちゃんには借りもあるからな」

「それじゃあ、私達は此処にいてもいいんですか?」

「良いも悪いも、追い出すつもりなら最初からお前等をこの小屋に連れて来たりしねぇだろう?」


 ガズンは笑いながらアリサの方を向いて答えた。自分達を匿ってくれるガズンを見てヴリトラ達は微笑み心の中で感謝する。こうしてヴリトラ達はしばらく身を隠す為の場所を確保する事ができたのだった。

 その頃、丸太小屋の外ではリンドブルムが切り株の椅子に座って外を眺めており、丸太小屋の近くに止めてあるジープとバンの前ではジルニトラとラランが幾つかの荷物を下ろしている。オロチは屋根の上で周囲を見張っており、ファフニールはミルバともう一匹のドレッドキャット、ガルバとじゃれ合っていた。


「あの二匹、なぜかファウにだけ懐いてるわよね?」

「・・・うん」


 ジルニトラとラランは荷物を下ろしながらミルバとガルバに挟まれて楽しそうにしてるファフニールを見つめる。獰猛なドレッドキャットが魔獣使い以外の人間に懐く姿に二人は驚いているのだ。勿論リンドブルムも驚いており、オロチも屋根の上からジッと見下ろしている。


「きっと、フォルモントの森の時に助けられてファウが気に入っちゃったんじゃないかな?」

「だろうな。アイツは昔からなぜか動物によく懐かれている・・・」


 屋根から飛び下りたオロチがリンドブルムの隣でファフニールを見守っている。リンドブルム達に見守られながらファフニールはガルバとミルバの頭を撫でながら楽しそうにしていた。


「元気にしてた?ミーちゃん、ガー君」

「ねぇ、ファウ。ミーちゃんは分かるけど、ガー君って何?」

「え?この子達の名前」

「・・・ミルバがミーちゃんでガルバがガー君?」

「そう!」


 ラランの問いにファフニールは笑って頷く。それを見てリンドブルムとジルニトラは呆れ顔になる。


「あのねぇ、ファウ?その子達にもちゃんとした名前があるんだから、その名前で呼んであげなさいよ?」

「えぇ~?可愛いのに~!」


 注意するジルニトラにファフニールは納得できない顔をする。そこへ丸太小屋からヴリトラ達が出て来てリンドブルム達の下へ歩いて来た。


「あ、ヴリトラ。話は終わったの?」

「ああ、ガズンのおっさんがしばらく俺達を匿ってくれる事になった」

「そっか。ありがとうございます」

「ハッハハ、気にすんなよ。お前等にはフォルモントの森で助けてもらった借りがあるからな?それにガルバとミルバもファフニールのお嬢ちゃんに懐いてるようだしな」


 礼を言うリンドブルムを見ながら笑うガズンはガルバとミルバを可愛がっているファフニールに視線を移した。


「それじゃあ、ミーちゃんとガー君としばらく一緒にいてもいいんですか?」

「まぁな。・・・ところで、ミーちゃんはミルバの事だってのは分かるが、ガー君って言うのは・・・」

「ああぁ、ゴメンね?この子が勝手にドレッドキャット達を変な風に呼ぶようにしちゃったのよ・・・」

「変じゃないもん!」


 苦笑いをしながらガズンに謝るジルニトラにファフニールは頬を膨らませて怒る。丸太小屋に入っていたヴリトラ達もファフニールの呼び名に目を丸くしてまばたきをしていた。そんな中、ガズンはゆっくりとファフニールの下へ歩いて行き、大きな手でファフニールの頭を撫でる。


「まっ、お嬢ちゃんならいいさ。お前さんはコイツ等の命の恩人だからな」

「えへへ」


 おっかない顔の魔獣使いの男が少女の頭を優しく撫でながら笑う光景にヴリトラ達はポカーンとする。そんな二人の姿はまるで怖い顔をして父親とその父親に懐いている娘の様に見えた。

 そんな二人のやりとりを見ていたヴリトラはゆっくりとガズンに近づいて背後から声を掛ける。


「取り込み中のところ悪いんだけど、とりあえずこの森の事を詳しく教えてくれないか?」

「んん?この森の事か?」

「ああ、何処にどんな果実があってどんな猛獣が住んでるのか。あと、身を隠して眠れそうな場所があれば教えてくれ」


 ヴリトラは森を見回しながら食べ物のある場所や自分達の拠点になりそうな場所がないかを訊ねる。いくら匿ってもらうとはいえ、自分達の隠れ家くらいは自分で見つけないといけないと考えているのだ。だが、ガズンはヴリトラの方を向いて意外な言葉を口にした。


「わざわざそんな事をしなくても、此処に住めばいいじゃねぇか?」

「え?此処って、おっさんの丸太小屋に?」

「ああ。どうせ俺が一人で使ってるんだ、お前等全員が住んでも余裕はある。そもそも、この森には猛獣がうようよいるんだ。洞窟とかは猛獣の住処になってる、身を隠しても寝ているところを猛獣に食われちまう事だってあり得るんだぜ?」

「火を起こせば大丈夫だろう?」

「此処の森の猛獣は火を恐れねぇ奴ばかりだ。焚き火なんて無意味だぜ?俺の丸太小屋なら安心だ。ガルバとミルバがいるから猛獣どもも近づいて来ねぇ」


 ガズンは未だにファフニールに近くで座っているガルバとミルバを見て自分の住んでいる丸太小屋が無事なのを説明する。ヴリトラ達も魔獣使いのガズンが言う猛獣の情報だから信頼性があると感じていた。


「アンタが言うなら間違いないだろうな。・・・それじゃあ、お言葉に甘えて厄介になるぜ?」

「おう。その代わり、食料や水の調達は手伝ってもらうぜ?」

「勿論だ」


 お互いに笑い合うヴリトラとガズンはゆっくりと握手を交わす。そしてその日からヴリトラ達とガズンの奇妙な共同生活が始まったのだった。

 翌日、猛獣が棲みついている森は清々しい朝を迎えていた。丸太小屋の外ではジャバウォックが薪割りをしており、ヴリトラとリンドブルムがジャバウォックの割った薪を小屋の近くにある薪置き場へ運んでいた。その近くではジルニトラが石でできたかまどで朝食のスープを作っていた。


「よし!こんな感じかしら?」

「お~い!」


 ジルニトラがスープを完成させるのと同時にガズンの声が聞こえてその場にいる一同が一斉に声のした方を向き、森の方からガズンがガルバとミルバを連れて歩いて来る姿を見つけた。ガルバの背中にはファフニールが乗っており、その腕には大量の果実がある。ガズンも鹿の様な生き物を太い木の棒に吊るして運んでいた。どうやら二人は朝食の食糧調達に行っていたようだ。


「今帰ったよぉ~!」

「どうだった~?」


 ジルニトラは帰って来たファフニールに成果がどうだったか尋ねると、ファフニールは腕の中の果実を見せて笑顔を見せる。ガルバが足を止めるとファフニールは果実を持ってジルニトラの下へ走って行く。


「こんなに取れた!」

「へえ~、色んな種類があるのね?」

「どれも甘くて美味しい物だって。ねぇ?」


 ファフニールがガズンの方を向いて訊ねるとガズンはニッと大きな口を広げて笑いながら頷いた。ジルニトラも二人の仲の良さを見て微笑ましく思ったのか自然と笑ってしまう。

 そんな光景を見ていたヴリトラとリンドブルムも薪を下ろして小さく笑っている。


「ファウ、本当に嬉しそうだね?」

「ああ、アイツは親の愛情を知らずに育って来たからな。ガズンのおっさんが父親のように思てるんだろう」

「・・・他人の愛情を受ける、僕達七竜将にはもう二度と経験できない事だからね?」


 リンドブルムは何処か寂しそうな表情と声でファフニール達を見ている。ヴリトラもそんなリンドブルムを見た後に何処か寂しそうな目をしていた。

 二人に見守られている中でガズンは獲って来た鹿の様な動物をジルニトラに差し出しだ。


「それじゃあ、ジルニトラの姉ちゃん、コイツの調理も頼むぜ?」

「え、ええ・・・。とりあえずやってみるわ・・・」


 苦笑いをしながら動物の調理を引き受けるジルニトラ。その時、ヴリトラ達の真上からジョットブースターで空を飛び、森の周囲を確認していたオロチがゆっくりと降下して来た。その表情は鋭く、何処か驚いているようにも見える。


「オロチ?」

「どうしたんだ、アイツ?」


 突然降りて来たオロチにリンドブルムとジャバウォックは不思議に思う。そしてオロチはゆっくりとジルニトラとガズンの近くに着地した。


「どうしたの?」

「・・・皆、朝食は中止だ・・・」

「はぁ?何でだよ?」


 ガズンが訊ねると、オロチは鋭い表情でガズンを見ると静かに口を開いた。


「森の入口前に王国騎士団が集まっている・・・」

「「「「「「!?」」」」」」


 オロチの口から出て言葉にヴリトラ達は一斉に驚き、表情を固めた。清々しい朝をとんでもない緊張感が包み込む。

 ガズンに匿ってもらう事になり、しばらくグリンピスの森に身を潜める事になったヴリトラ達。だがその翌日になぜか王国騎士団が森の入口に集まっていた。潜伏を始めたヴリトラ達にいきなり危機が迫って来る。


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