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機械鎧(マシンメイル)は戦場を駆ける  作者: 黒沢 竜
第六章~荒ぶる海の激闘~
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第百九話  揺れる海賊達の心 近づく黒い波乱!

 街に攻め込んで来た海賊達を倒したヴリトラ達。だが、その直後に港を偵察に行ったリンドブルムとラランが港に海賊と彼等が乗って来た海賊船の姿が無い事を知って驚く。予想外の出来事にリンドブルムとラランは表情を固めるのだった。

 リンドブルムは海賊達が姿を消した事を急いでヴリトラ達に伝える為に小型通信機のスイッチを入れる。リンドブルムが港の真ん中で周囲を見回し、ラランも突撃槍を構えながら海賊達が隠れていないかを警戒していた。


「何だって!?海賊達がいない?」

「うん、人っ子一人いないよ。あと海賊船も・・・」


 港から街へ続く中央の街道に設置されている仮拠点の中でヴリトラが小型通信機に指を当て、聞こえてくるリンドブルムの言葉に思わず声を上げる。ヴリトラの話を周りで聞いていたラピュス、ヴリトラと同じように小型通信機からリンドブルムの話を聞いているニーズヘッグ、ジルニトラ、騎士や自警団員達、更に手当てを受けていた海賊達も驚きの表情を浮かべていた。


「どういう事なんだよ?リンドブルム」

「僕にも分からないよ。僕とラランが港の様子を偵察しに行った時にはもう誰もいなかった。海賊船も湾内から消えてる」

「海賊達が港から消えた・・・?」


 ヴリトラは突然の報告に驚いて難しい表情を見せながら港の方を向く。海賊の少女を仮拠点に連れて来てからしばらく静かに時間が経過したため、ヴリトラも海賊達が行動を止めたのではないかと予想はしていたが姿を消したとは思わなかったのだ。


「・・・それで、アンタは今何処にいるの?」

「まだ港にいるよ。何処かに海賊が一人くらいいるんじゃないかと思って今ラランと探してるところ」


 ジルニトラの質問に答えるリンドブルムは片手にライトソドムを握りながら港の中を歩いている。突然奇襲を仕掛けてくる可能性もあると考えて警戒し続けていた。彼の隣でもラランが突撃槍を構えて警戒しながら歩いている。


「とりあえず、僕はもう少し港を調べてみるよ」

「分かった。だけど、その港かなり広いだろう?お前とラランだけで探すのはちとキツイ。・・・オロチ、ファフニール、聞こえるか?」

「ああ、聞こえてる・・・」


 ヴリトラが小型通信機を通してオロチに呼びかけるとオロチの声が聞こえて来た。


「お前とファフニールは確か西側の街道から港の方へ向かってたよな?そのまま港に向かってリンドブルム達と合流してくれ」

「了解した・・・」

「OK!」


 小型通信機からオロチのクールな声とファフニールの明るい声が聞こえてくる。二人の返事を聞いた後にヴリトラは次の指示を出して行く。


「ジャバウォック、お前はまだ町長の家の前にいるのか?」

「ああ、そうだ。ファフニールがいつまで経っても戻ってこないから心配したぜ」

「ア、アハハ、ゴメンね・・・?」


 ジャバウォックの不満そうな声を聞いてファフニールが小型通信機を通しジャバウォックに謝る。二人の会話を聞いていたヴリトラとニーズヘッグ、ジルニトラの三人は苦笑いを見せた。


「え~っと・・・それじゃあ、ジャバウォックは自警団の人達と一緒に街を見回って他に海賊がいないかを調べてくれ。・・・ニーズヘッグ、お前も頼む」

「ああ、了解した」

「分かった」


 ヴリトラが目の前のニーズヘッグを見ながら指示を出し、小型通信機からジャバウォックの返事が聞こえ、ニーズヘッグもヴリトラの方を向いて頷く。


「ジルニトラは此処にいる怪我人の手当てが終ったら他の拠点を回ってくれ。もし怪我人がいれが応急処置を頼む」

「りょ~かい、ちゃっちゃと終わらせるわ」

「よし、それじゃあ各自、行動開始だ!」

「「「「「「了解!」」」」」」


 一斉に返事をして小型通信機のスイッチを切り、行動に移る七竜将。ニーズヘッグは仮拠点を出て街の方へ走って行き、ジルニトラも海賊や騎士達の手当てを再開する。ヴリトラは港の方を向き、真剣な表情で腕を組みながら海賊達がいなくなった理由を考え始める。

 そんな時、仮拠点の中で座り込んでいたさっきの海賊の少女がヴリトラに声を掛けてきた。


「ちょっと、さっきの話ってどういう意味・・・?」

「ん?」

「アンタ達、今海賊船が無いとか誰もいないって言ってたでしょう?あれはどういう意味かって聞いてんのよ!」


 ヴリトラ達の会話を聞いていた少女は港にいるはずの仲間達がいないという事が信じられずに声に力を入れてヴリトラに訊ねる。ヴリトラは少女やその近くで同じように自分を見つめる海賊達の方を向いた。


「・・・言った通りだよ。俺達の仲間が港の様子を見に行ったらアンタ達の仲間がいなくなってたんだ。コイツを使ってそいつが教えてくれた」


 ヴリトラが自分の耳にはめている小型通信機を指で軽く突きながら説明する。だが海賊達がそんな事を聞かされて信じるはずがない。


「バ、バカ言ってるんじゃないわよ!そんな事、あり得ない!」

「本当だ、直接見た奴の報告なんだからな」

「ふざけるんじゃないよ!どうして港いる奴の言葉がそんな小さな物から聞こえるのよ!?」

「えっ?そこにツッコむの・・・?」


 自分の話を信じる信じないという事よりも小型通信機から声が聞こえるというところにツッコミを入れる少女に目を丸くするヴリトラ。ラピュスとジルニトラも同じように目を丸くしていた。


「直接見てもいないのに、デマカセ言わないでよね!」

「ちょっと、落ち着きなさい」


 興奮する少女を宥めるジルニトラ。一応彼女はジルニトラの応急処置を受けている為、ジルニトラにとっては状態が悪くなる可能性があるのであまり体を激しく動かしてもらいたくないのだろう。

 ジルニトラに宥められながらもまだ若干取り乱している少女を見て後頭部を掻くヴリトラ。そこへラピュスが近寄って声を掛けた。


「しかし、どうして突然海賊達は姿を消したんだ?」

「・・・分からない。何か理由があるんだろうけど、それすらも分からない状況だからな」


 ヴリトラはラピュスの質問に答えた後に再び港の方を向いて海賊達がいなくなった理由を考え始める。すると、小型通信機からコール音が鳴り、ヴリトラとジルニトラはスイッチを入れた。


「こちらオロチ。今、港の到着した・・・」

「そうか、それでどんな状況だ?」


 オロチからの通信を聞いてヴリトラは港の現状を尋ねる。

 港にある倉庫の屋根の上からオロチは港全体を見渡しながら小型通信機を使い説明を続けた。


「リンドブルムの言うとおり、港には海賊の姿は無い・・・」

「マジかよ?」

「ああ、マジだ。今、倉庫の屋根の上から全体を見渡しているが何処かに隠れている様子も・・・・・・ん?」


 港を見回して海賊を探していたオロチは沖の方を見て何かを見つける。その沖は地上からは建物の陰に隠れて見えなず、高い所からしか見えない場所だった。


「どうした、オロチ?」

「沖の方に何かが見える・・・」

「何か?」

「あれは・・・・・・船だ・・・」

「船?」


 オロチの言葉を聞きヴリトラや小型通信機から会話を聞いていた他の七竜将も反応した。オロチは目を凝らしてその船をジッと見つめてどんな船なのかを確認する。


「・・・黒い帆を張っている。間違いない、海賊船だ・・・」

「海賊船!?」


 海賊船が沖の方に浮いていると聞かされてジルニトラは驚く。彼女の声を聞いて海賊達やラピュスも驚きの表情を見せた。


「ああ。恐らく、いや、間違いなくさっきまで私達が戦っていた海賊達の船だろう・・・」

「どうした海賊船が沖に移動してるのよ?」

「分からん。ただ、一つだけ考えられる事がある・・・」


 低い声を出してオロチが海賊船が湾頭から出て沖に移動している理由を口にしようとする。すると会話を聞いていたヴリトラが鋭い表情、まるで苛ついている様な表情で港を見ながら低い声を出した。


「・・・逃げたのか?仲間達を見捨てて」

「「「「「!?」」」」」

「恐らくな・・・。港には海賊達の物と思われる荷物や木箱が大量に残っている。物資を船に積む事も無く慌てて逃げる準備をしていたと考えてもいいだろう・・・」


 ヴリトラの言葉を聞き、海賊達は驚き、オロチも彼と同じ答えを想像していたのか低い声で答えた。

 仲間達を見捨てて逃げた、その答えを聞いたラピュスやジルニトラ、そして他の七竜将は一瞬驚いたが直ぐにヴリトラの様な鋭い表情へと変わった。


「仲間を見捨てて自分達だけ逃げるなんて・・・!」

「外道な・・・!」


 ジルニトラとラピュスも仲間を見捨てた海賊達の非道な行動に苛立ちを見せ始める。そこへ海賊の少女が再び興奮してヴリトラ達を睨み付けた。


「ま、またそんなデタラメを!いい加減にしな、これ以上アタイ達の仲間を侮辱すると・・・」

「止めろ、『パージュ』!」


 一人の下っ端が少女をパージュと呼んで止める。少女はゆっくりと振り返った。そこには悔しそうに歯を食いしばって座り込んでいる下っ端の姿がある。


「・・・ソイツ等の言ってる事は、多分間違いねぇよ・・・」

「な、何言ってるんだよ!?アンタ、こんな連中の言ってる事を真に受けるのか?」

「お前だって、本当は薄々気づいてるんだろう・・・?」

「・・・ッ!」


 下っ端の言葉にパージュは反応して言葉に詰まる。他の海賊達も黙り込んで俯いていた。


「アイツは、ロージャックはそう言う奴なんだよ!負けそうになると前線にいる仲間を平気で残して逃げる最低な野郎だ!」

「そ、そんな事・・・」


 パージュの表情は少しずつ崩れていき、やがて彼女は両膝を地面に付いて俯きながらポタポタと涙を流し始める。

 海賊達の様子を窺っていたヴリトラは「何かある」と感じて海賊達を見つめながらゆっくりと彼等に近寄っていく。そしてパージュを止めた下っ端の前まで行き、片膝をついて自分の視線を下っ端に合わせた。


「何か事情がありそうだけど・・・よかったら話してくれねぇか?」

「何・・・?」


 ヴリトラの言葉に下っ端は驚き、パージュや他の下っ端も意外そうな顔を見せた。そんな警戒も無しに海賊に近寄るヴリトラを見てラピュスも驚きながら止めに入る。


「おい、ヴリトラ。彼等は海賊でさっきまで戦っていた相手だぞ?」

「『さっきまで』、だろう?でも、今は違う」

「た、確かにそうだが・・・」


 ラピュスは真面目な表情のヴリトラを見て複雑そうな顔を見せる。そんなラピュスの肩にジルニトラがポンと手を置いて苦笑いをした。


「コイツはこういう時がたまにあるのよ。これからもコイツと一緒に戦うのなら覚えておいた方がいいわ」

「そ、そうか。分かった」


 ジルニトラの方を向いてラピュスは頷く。彼女はヴリトラの性格をまだ理解しきっていない事を改めて悟るのだった。

 一方でヴリトラの考え方が理解できないパージュは突然事情を話す様に言って来るヴリトラの態度に納得ができずにいた。


「い、いきなり何を言うのさ!さっきまで私達の仲間を大勢殺しておいて・・・!」

「先に攻撃を仕掛けて来たのはそっちだろう?俺達は自分達の身を守る為に戦ったんだ。そしてその戦いでお前達も俺達も犠牲者を出してしまった、それは仕方のない事だ・・・」

「き、詭弁だ!」


 ヴリトラのもっともな言葉にパージュは言い返せずにソッポ向く。確かにヴリトラ達はパージュ達の仲間を大勢倒したがそれは海賊側も同じ事、現に海賊程ではないが自警団員や騎士も何人かが命を落として怪我をしている。戦いが起きれば死者が出る、それは避けられない事だった。

 パージュが目を反らしていると、彼女を止めた下っ端がヴリトラの方を向いて口を開いた。


「・・・分かった、話すよ」

「ちょ!?本当に話すの?」

「コイツの言ってる事は正しい。戦いでは死人が出るのは当然の事、お互いにそれは覚悟していた事だろう?・・・それに俺達は戦いに負けて、その戦いはもう終わったんだ」

「うう・・・」

「何よりも、俺達の傷を治し、命を助けてくれたんだぜ?敵だった俺達を助けてくれたコイツ等と俺達を見捨てて逃げたロージャック、どっちが信用できる?」


 下っ端の心は完全に船長であるロージャックから離れてた。仲間を見捨てる薄情な船長よりも敵であったとは言え自分達を助けてくれた傭兵達を信用している。そんな下っ端を見てパージュは俯いて黙り込む。そして仮拠点の隅へ移動して座り込んだ。


「・・・勝手にしなよ」


 パージュの背中を見て他の海賊達は小さく笑い、ヴリトラ達も苦笑いを見せている。


「それじゃあ、話してくれないか?アンタ達海賊団の事情ってやつを・・・」

「ああ・・・・・・全ては先代の船長が亡くなってからおかしくなっちまった・・・」


 下っ端は目の前で自分を見ながら黙って話を聞いているヴリトラ達にソフィーヌ海賊団に何が遭ったのかを静かに話し始めた。

 その頃、沖へ逃げていた海賊船の上では船長のロージャック、ロージャックと対立している老人のザザムス、そして十数人の下っ端が乗っていた。


「ロージャック!今すぐ引き返せ!」


 ザザムスがロージャックに港へ引き返すよう訴えている。だがロージャックはそんなザザムスに背を向けて腕を組んでいた。


「バカを言うな!八十五人もいた一味が半分以上もやられたんだぞ?これ以上戦ったら全滅だろうが!」

「あの港町にはまだ戦っておる者もあるんじゃ!それなのに彼等を残して逃げるなんて、お前、それでも船長なのか!?戦う前の勢いはどうしたんだ!?」

「だったらテメェは残ればよかったじゃねぇか、一緒について来ておいた何を偉そうな事言ってやがる!」

「この船にはまだ『お嬢』が乗っておる、お嬢を残して船を降りられるか!」

「ハッ、腰抜け先代の娘か。あんな小娘の事なんて放っておけばいいだろうが」


 下っ端達に囲まれている中で睨み合うザザムスとロージャック。すると、船から一人の少女が甲板へ出て来た。十代前半くらいオレンジの長髪、頭にターバンを巻いて手には水色の熊の様なぬいぐるみが握られている。彼女こそ先代の船長の忘れ形見でザザムスがお嬢と呼んでいた少女だ。


「じぃじ・・・」

「おおぉ!お嬢、部屋から出て来たのか?」


 ザザムスは少女に気付くと近寄って頭を撫でた。ロージャックは少女を見るとつまらなそうな顔で舌打ちをする。


「・・・皆は?」

「それが、さっきの戦闘で殆どやられてしまって・・・」

「えっ?・・・じゃあパージュは?」

「・・・・・・」


 ザザムスは少女の質問に黙って首を横へ振る。それを見た少女はショックだったのか目元に涙を溜めて座り込んでしまう。そして背を向けているロージャックを涙目のまま睨んだ。


「ロージャックのせいだぁ!ロージャックのせいで皆が死んじゃったぁ!」

「ビービーうるせぇガキだ。流石は腰抜けの先代の娘、俺のやる事には何かとケチをつけやがる!」


 少女の言葉に鬱陶しそうな顔をするロージャック。そんなロージャックをザザムスと少女はジッと睨んでいる。ソフィーヌ海賊団で今にも反乱が起こりそうな不穏な空気に包まれていた。そんな時、マストのてっぺんにある見張り台から周囲を見回している下っ端がロージャック達の方を見下ろして大声で声を掛けてくる。


「船長!十一時の方角から何かが近づいてきます!」

「ああぁ?何かって何だ?」

「まだ遠いですが、中型の黒い船のようです!」

「船だと?そんな物は放っておけ!今はどんな船でも襲う事はできねぇ状態なんだ!」


 ロージャックが興味の無さそうな声で指示を出す。見張り台にいた下っ端は念の為にもう一度確認しようと近づいて来る黒い船の方を向いた。するとその黒い船の方から大砲の様な音が聞こえた。そして次の瞬間に海賊船の側面で大きな爆発が起き、海賊船が大きく揺れる。


「「「「「うわああああっ!?」」」」」

「な、何だぁ!?」


 突然の揺れに驚くロージャックと下っ端達。ザザムスは少女を庇うように抱きかかえて姿勢を低くしていた。そこへ見張り台の下っ端がロージャックに状況を報告してきた。


「せ、船長!さっきの船が攻撃していきました!」

「何だと!?こっちの状況も知らずに!野郎共、撃ち返せぇ!」


 ロージャックが下っ端達に大砲で反撃するよう指示を出し、下っ端達も言われたとおりに行動に移る。だが、海賊達が大砲の準備を始めようとした時にまた黒い船が砲撃して来た。そして今度は海賊船の船尾側のマストに命中、爆発を起こしてマストが倒れ始める。


「マストが倒れるぞーーっ!」

「逃げろーーっ!」


 甲板にいる海賊達は一斉に慌てだしてパニック状態になってしまった。その中でロージャックは突然の攻撃で海賊船がボロボロになった事に驚き固まってしまう。


「そ、そんなバカな・・・俺様の、船がぁ・・・!」


 固まるロージャックの上にマストが倒れていき、ロージャックはそのまま倒れてきたマストの下敷きとなった。マストが倒れた衝撃でザザムスと少女も飛ばされて倒れてしまう。爆発によって起きた炎が帆に燃え移り海賊船は炎に包まれていく。そしてその炎は火薬の入った樽に引火、甲板で大爆発を起こしてしまった。


「な、何だ!?」

「何だ、今の爆発音は!?」


 街で爆発音を聞いてヴリトラとラピュスはフッと顔を上げて立ち上がり、ジルニトラやパージュ達も驚いて顔を上げる。そこへ小型通信機のコール音が鳴り響き、ヴリトラは急いでスイッチを入れた。


「どうした!?」

「ヴリトラ、私だ・・・」

「オロチか!何だよ今の爆発は!?」

「・・・海賊船が突然海上で爆発した・・・」

「何だってぇ!?」


 オロチからの報告を聞いてヴリトラとジルニトラは驚いて目を見張る。その様子を見ていたラピュスやパージュ達も二人の様子を見て何か良からぬ事が起きた事に気付いた。

 海賊達が逃げ出し、戦いが終わったかと思われた直後に起きた海賊船の爆発、そして海賊船を襲った黒い中型船。更なる波乱がヴリトラ達に襲い掛かろうとしていた。


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