「1)ーー( )~(2」
「1)-ー( )~(2」話
「ああ、ごめんごめん勝手にオチつけちやったよ。かっこわら」
心にもないことをいう。
反論しようと口を開く。
「,,,,、、、,!」
開かない。
「いやぁ、なんか書いてるうちに飽きちゃって」
「,,、、、、 ,,、、、、!」
「学園ものってこういうのじゃないじゃん?」
「、、、、、、、、,,、、、、、、、、、、、、、、!!」
「もっとこう.......なんていうのかな、なんか、じゃん!」
「,,,,、、、、!」
「あーでも、心配しないでね。物語自体は終わったけど、登場人物はかわんないから。それが、僕の信条だからね」
「,,,,、、、、、、、、、、、、、、,,、、、!、、、、、、、、、、、,,、、、、、、、、、!!、、、、,,、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、,,、、、、、!、、、、、、、、,,、、、、、、、、、、、、、、、、、、!!!!!!」!!!
「ああ、ごめんごめん。それ着けたままだったね」
そういい、 は近づきいきなり顎を掴まれた。
そして、『苦悩の梨』を外した。
『苦悩の梨』形が洋梨に似ていることからこうよばれる。
梨のへたにあたる部分にある円形のピンを回すことで、四方向に広がり、口を強制的に開けさせるというものだ。下手に舌を動かして喋ろうとすると、広がった梨の中央にある、小さな刃で舌を切ることになる。
『苦悩の梨』を外される瞬間に頭の中に自分の脳の中にある、辞書が開かれた気がした。
外された後ー絶叫
0.2秒前ー殺す!
0.3秒前ー糞が!
0.4秒前ー何度目だよ、この野郎!
0.5秒前ーはぁ?ざけんな!
0.5秒後ー絶叫
「うるっせぇ!何度人をたらい回しにすれば気がすむんだよ!『登場人物は変えない?それが僕の信条?』黙れ!知るかんなもん!納得いくもんが書けねーからってあんたに雑に扱われたくねぇよ!この××××野郎が!頭蓋骨が粉砕するまで殴って殺る!そこ動くなよ!
お前のはらわ .......がはっ」
いつの間にか腹に包丁が刺さってた。
「君のほうが黙ろーか。内蔵傷つけたくないだろ?」
痛い......
「ここは、僕の小説だ。僕が物語を書く。僕が作者だ。僕がこの世界の創成主だから、僕の一筆で全てが決定される。あの人もこの人もどの人も僕の筆に従う。そしてお前もだ......」
これから先の記憶はない。
(了)
[徒然なる世界]