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第017章 〈食事会〉

2075/4/4 p.m. 6:32 本校舎カフェテリア


昨日の突発的な出動によりパーになった食事会をするために、06小隊と沙耶さんはホンコウシャノカフェテリアに来ていた。


「昨日はごめんね、いきなり任務に行かせて。今日はリーダーである私が奢るからどんどん食べちゃって!」


沙耶さんはそう言うと、財布の中から黒光りするカードを取りだした。


「そ、それはもしかして!」

「伝説の、大人のカーdゲフンゲフン…」


舞と始に沙耶さんが答える。


「そう、伝説のスーパーブラックカードよ。」

「最高、じゃぁないですか。」


喋りながら適当に席に着く、机には注文用のパネルがある。各々が食べたい料理を注文し、平らげる。


結果、

神岐悠真 摂取カロリー6,250kcal 総額8500円

伊上始  摂取カロリー7,836kcal 総額7800円

柳田史郎 摂取カロリー1,024kcal 総額1200円

鈴木舞  摂取カロリー10,122kcal総額9500円


【計2万7000円】


「み、みんなよく食べるねぇ…一食で…」


いかにも一食で2万円が飛ぶとは思っていないようだった。これは主に悠真が高いものばかり食べたのと舞が大量に食べたせいである。


「あの、沙耶さん俺も出しましょうか?母から結構もらってるし。」

「まぁ奢るといったからには奢るわ。少し驚いたけど、この程度スーパーブラックカードにかかれば…」


沙耶さんはカードを決済用の端末にかざした。


〈ピッ〉という軽い音と同時に、パネルの表示が切り替わる。

[決済完了]

[残高:十分に余裕があります]


「……ほら、ね?」


沙耶さんは少し胸を張る。


「さすが大人……!三年生18歳.....!」


「ブラックカードって本当に存在したんだ……」


舞と始が半ば感動したように見つめる。

しかし、次の瞬間。


[※警告:本日の個人摂取カロリーが基準値を大幅に超過しています]

[AIアリアより提案:次の食事は軽めにしてください]


「うわ、怒られた。」

「AIにまで……」

舞はケロッとした顔で、デザートの追加パネルをタップしようとする。


「え、まだまだいけるよ?ほら、まだ胃に余裕あるし。」

「舞、それ以上はさすがに……」


史郎が青い顔で止めに入る。

悠真はというと、少し申し訳なさそうに頭を掻いていた。


「……俺、ちょっと高いの選びすぎましたよね。」

「まぁ、悠真は初任務の反動もあるでしょうし、これぐらい許すわ。」


沙耶さんはそう言って微笑む。

その笑みは柔らかいが、どこか意味深だった。


「でも、次からは上限を決めてから奢ることにするわ」

「ですよね……」

「ですよね……」


始と柳田が同時に頷く。

舞だけが首を傾げる。


「えー?食べ放題じゃないの?」

「あなたはさすがに食べ過ぎよ。女の子なんだから多少は体重を考えて。」


沙耶さんはため息を一つつき、悠真たちを見渡した。


「君たちはこれから、体も命も武器にする立場になる」

「食べることも大事だけど、制御できない力は“暴走”と同じだからね」


その言葉に、悠真の胸が少しだけざわつく。


「……はい」


悠真は小さく頷いた。


「よろしい」


沙耶さんは立ち上がり、手を叩く。


「じゃあ今日は解散!明日は通常訓練だけど、胃もたれして来た人は、自己責任でね?」

「えぇー!?」

「舞ぜったい胃もたれするだろ!」

「しないもん!」


カフェテリアに、いつもの賑やかな声が戻る。

しかし悠真だけは、ふと胸の奥に残る違和感を感じていた。

――食事も、会話も、平和な時間のはずなのに。

なぜか、背中に“視線”を感じる。


(……気のせい、だよな)


そう自分に言い聞かせながら、悠真は空になった皿を見つめていた。

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― 新着の感想 ―
白斗は善人なんでしょうか、悪人なんでしょうか...今後が気になります。 それはそうと沙耶さんってもしかしてノンデリの素質ありますか?
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