バカと天才は紙一重
僕の厨二病が復活
この症状を抑えるために小説を書いて発散!
篠原悠真、十七歳。彼の部屋は、生き物のように散らかっていた。机の上には半田ごて、抵抗、センサーの配線、分厚いノート。床には小さな部品箱と、自作の小型掃除ロボが転がる。コード類が絡み合い、足元がいつ滑ってもおかしくないその場所で、悠真は朝から集中していた。光学迷彩の最終調整。理論上は単純だ。光の位相を局所的にずらし、輪郭を溶かせば見えなくなる――だが現実はそう甘くない。
「よし、今回は……」とつぶやき、彼はスイッチに指をかけた。心臓が少し高鳴る。成功確率は低い。しかし積み重ねた仮説とデータがある。手元のLEDが小さく瞬き、基板の微弱な振動が手に伝わる。装置は応答した。ロボットの輪郭がゆらりと歪み、光が滑るように反射を変え始めた瞬間、制御が破綻した。モーターが変な音を立て、ロボは予期せぬ方向へ跳ね上がった。
工具が飛び、部品が弾き飛ばされる。悠真は咄嗟に手を伸ばしたが、絡んだケーブルに足を取られ、派手に床に倒れ込む。「えっ?!…ちょっ…ま、待ってくれ――!」声が出る。次の瞬間、後頭部が机の角に打ち付けられた痛みが脳裏を白く染める。しかし、不思議と痛みはほとんどなかった。心臓は激しく脈打ち、体の奥でアドレナリンが奔流する感覚。冷静さと驚きが混じり合い、脳は鋭敏に世界の変化を捉えている。そんな中で、震える声で漏れたのは自然な疑問だった。「え?…これ…死ぬのか?」(どうして俺はこんな目に……でも、痛くない…?)
一瞬の静寂。周囲の世界が歪み、空気が裂け、光と音が断片化した。その間、悠真の意識は奇妙に溶け合う感覚を覚えた。過去の思い出、理論式、機械の設計図――すべてが同時に脳内で絡み合い、意識の粒子となって揺らめく。恐怖はあったが、痛みはほとんど感じない。体内でアドレナリンが奔流し、心は覚醒しているようで冷静だった。まるで現実世界の法則から切り離された空間に置かれたかのようだった。
次の瞬間、目の前が真っ白に染まり、意識がぼんやりと浮かぶ感覚。体の感触も、時間の流れも、すべてが曖昧になる。しかし、意識の芯だけは確かに存在し、前世の知識と混ざり合って新しい形を取り始める。記憶は混ざり合い、夢のような断片が浮かぶ。数学の定理、機械の設計図、友人たちとの日常、失敗した実験の思い出――すべてが脳内で重なり合う。どれが現実で、どれが記憶なのか、判断する暇もなく、新しい意識は形を作り始めた。
そして、意識の波が落ち着くと、そこには異世界の朝が広がっていた。空は深く澄み、朝日の光が柔らかく大地を照らす。空気は清らかで、どこか湿り気を含んでいる。手を伸ばすと、九歳ほどの少年の体がそこにあった。金色の髪、深い青の瞳。顔の形は前世とは似ても似つかず、しかしどこか知性の光を宿している。皮膚は柔らかく白い。手を握ると指先が不器用に震え、まだ小さな体を制御することに戸惑う。
「……ここは……?」と小さくつぶやく。言葉は自然に口をついたが、声はまだ幼く、聞き慣れない響きを持つ。周囲には木造の家々が軒を連ね、石畳の道が続く。屋根からは煙が立ち、遠くでは鶏の鳴き声が聞こえる。小さな村。異世界。まだ名前も覚えていない土地。
転生した少年のそばには、家族がいた。父は背の高い筋骨隆々の男、温厚だが声には力がある。母は柔らかい笑みを浮かべる女性で、抱きつくと安心する匂いと温もりを与えた。妹は八歳で、好奇心旺盛。ぴょんぴょん跳ねながら、彼の新しい身体を指でつつく。
「レイ、変な顔してる!」と妹が楽しそうに笑った。 父は黙ってレイの頭を軽く叩き、「怪我するなよ」とだけ言った。 母は微笑み、「手を洗ってからご飯にしよう」と声をかける。
村の家々の木の香り、石畳のひんやりした感触、風に混じる土の匂い。すべてが初めて体験するものばかりで、レイの意識はあっという間に吸収していく。頭の中で前世の記憶と今の感覚が交錯し、混乱と好奇心が入り混じる。空を飛ぶ鳥の影に目を向け、木々の葉擦れの音を聞きながら、彼は静かに息を整える。
レイは少しずつ新しい体での日常を覚えていった。朝は井戸から水を汲み、薪を割り、簡単な家事を手伝う。近所の子供たちと石畳の道で遊び、簡単な魔法の模擬演習を見学する。村の生活リズム、食事、季節の行事、魔法の使用制限――そのすべてを吸収する日々だった。手のひらに微かに感じる「何か」を意識しながら、本を片手に魔力の流れを読み取り、自分で手を動かす練習を繰り返す。(まだ本格的には使えないけど、感じることはできる……少しずつ……)
村人たちは自然に距離を置きながらも、レイの成長を暖かく見守ってくれる。友人となる子供たちは、最初こそ距離を測っていたが、何度も遊びを通して接するうちに次第に打ち解けていく。森や川で小さな冒険をし、家族や村人から注意を受けながらも、失敗を恐れずに挑戦する毎日。日常の中で魔力の感覚が確かに自分の一部であることを感じる瞬間が増え、前世の知識を使いながら少しずつ制御できるようになる。
日々の練習と観察の中で、魔法の基本的な常識も理解する。魔法の使用は属性に依存し、魔力の消費量によって身体や精神に負担がかかる。強力な魔法ほど制御が難しく、熟練者でも失敗することがある。魔法は、意識を集中させ、手や杖で発動させる事が多く、経験や訓練によって流れや制御法が洗練されていく。加えて、村や王国での常識として、公共の場での魔法使用は禁止される場合があり、危険な魔法や攻撃魔法の使用には厳しい制限があることも学ぶ
昼になり、父がふと手を止め、視線を遠くに向けながら声をかけた。「おい、レイ、あれを見ろ」
広場では、村の子供たちが小さな魔法の演示をしていた。火や光を使った簡単な魔法で、子供たちは順番に力を試している。レイはまだ何も見えず、手のひらに微かに感じるだけの「何か」を確認する。光や炎は外からは見えない。紋章も、発光も、何もない。ただ、手のひらの中に確かに流れる感覚。それが魔法であると後になってわかる。
「父さん、魔法の本とか見せてくれない?」とレイは聞いた。父は少し驚いた表情を見せ、しばらく沈黙した後、無言で頷き、書棚から古びた革表紙の本を取り出した。母は微笑みながら見守り、妹もそばに寄ってきた。家族の態度は、優しいがどこか緊張感を含んでいる。
レイは本を開き、文字や図形に目を走らせる。魔力の流れを自分で操作する方法――それは現代の知識を持つ彼にとって、すぐに理解できるものだった。前世の理論、実験知識、現代のファンタジー知識を組み合わせ、彼は独学で魔力操作をマスターしていく。日々の練習の中で、手のひらの微細な感覚が確実に力へと変化するのを感じた。
日々が過ぎ、村の生活にも少しずつ慣れてきた。市場での買い物、家畜の世話、料理の手伝い――小さな日常の中で、魔法の基礎知識が生きた知識として体に染みついていく。村の常識、魔法の使い方、日常生活でのルール、危険な場所や使ってはいけない魔法――すべてを本と村人の経験を通じて覚えていく。
そしてある日、村に神官がやってきた。長いローブをまとい、杖を手に、静かに少年達の前に立つ。「さて、君達の魔力を確認しよう」と神官は言い、友達から順番に魔法の鑑定を受けていく。
受け終わった子達はみんなで雑談している
「ねぇねぇ、貴方何の魔法属性だった?」
「俺は火属性!」など、様々な会話が繰り広げられている
友達が受け終わったのかこんな質問をしてきた
「なぁ、お前は俺が何の属性だと思う?」
その質問に僕は「うーん、水属性かな?」そう答えると友達は
「え?なんでわかったの?!」と言った(さっきたくさん自慢していたのが聞こえてないとでも思ったのか)
そして自分の番が来た
僕の手のひらに手をかざす。微かに流れる力を感知し、表情を引き締めた。「君は……適性があるな」
僕は聞き間違いかと思い聞いた「ん?今何属性と言ったんですか?」
神官は少し間を置き、声を低くして続けた。「属性は光だ」
手のひらに伝わる微細な流れ、体の奥を直接掴まれるような感覚――それが確実に自分の力であると、レイは理解してしまった
そしてこの先どのような地獄に行くかを同時に想像してしまった
父は背後で聞いていたのだ
この世界では光は最弱の魔法と知られているからだ
利点は回復だったのだがポーションの技術が上がったことにより光属性の価値はセルフ回復と照明にしか使えないようだ
眩しいだけじゃ何も倒せないから、最も弱い属性だ
僕は思わず「へ?」と数秒たってから言った
それに神官は「はぁ、聞こえなかったのか受け入れられなかったのか知らないがお前の属性は光だ。特に使い道のない光属性だ」
これを言われて僕がこの先思い描いていた異世界への想像は崩れ去った
「なんでですか、僕が光属性なんておかしいでしょ!なんでなんですか!」
そして神官を問い詰めていると父が「てめぇ、いい加減にしろ!神官が困っているだろ!帰るぞ!」と言われながらビンタされ家まで引きずられていった。
家に帰ると父と母が喧嘩してしまった
「あの子は、捨てるべきだ!」
「いやよ!なんでせっかく頑張って産んだ子を捨てないといけないの!息子でしょ!」
「息子だろうがなんだろうが、光属性の子がうちの家庭から生まれたんだから評判が悪くなって引っ越すしかなくなるだろう!
引っ越す時の理由で断られるだろ!
俺たちの家庭が終わる前にこのゴミを捨てないと!」
「家族じゃない!
それを助けもしないで自分たちの保身のために捨てるの!?」
父と母の喧嘩はどんどんエスカレートしていく
「ねぇねぇ、レイ、パパとママはどおして怒っているの?」
僕はそれが言われた瞬間咄嗟に何かを伝えることができなかった、これが永遠の後悔になるとも知らないで
「レイでもわからない?
ならパパとママに聞いてみる!」
「えっ、ちょっ」咄嗟に止めようとしたがもう遅かった様だった
「だからなんであなたはそんな極端なの!自分の子供なんだから認めてもいいじゃない!」
「うるさい、俺にも社会の立場があるんだ!」
父と母の喧嘩に横切って妹は「ねぇねぇ、パパ!ママ!なんでそんな怒っーー」横切っている途中で父がビンタをした「うぅ、うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!」
「あぁ?!大丈夫か!?
クソ!こうなったのも全てお前のせいだ
今すぐ出ていけ!出ていくんだ!」
「貴方なんてことを言うの!
それに娘に何をしてんのよ!」
流石に僕も悲しかった為「うぇぇぇぇん、ごめんなさぁぁぁぁぁぁぁい
ごめんなさぁぁぁぁぁぁぁい」と泣いた
区切るところ最悪だな
作っといてなんだけど
第一話はここまで!




