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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

冷徹勇者は王様から王女と結婚しろといわれましたがお断りです!そろそろ定時ですのでお家に帰ります!愛しの婚約者が待っているので!

作者: FRI

「きゃぁー素敵だわ♡勇者様〜!こっち向いてくださ〜い♡」

「体つきも最高ね♡じゅる‥」

「ちょっと!よだれ出てるわよ!はぁ、勇者様の婚約者が羨ましいわ!」

 今、王都で勇者単独魔王討伐パレードをしている。魔王を討伐した勇者は歴代最強といわれ魔王を1人で倒してしまう。名はカイト。村育ちの平民だが神託で勇者に選ばれ魔王を倒す旅にでた。カイトの容姿は元々良かったが勇者になりより一層洗練され美しくなった。透き通るエメラルド色の瞳に黄金色の髪をもち、端正な顔立ちだ。外見のプロポーションも身長は180を超え、引き締まった筋肉で無駄がない体つき。そんな勇者はほとんどの女性達が虜になっていった。

 もちろん勇者パーティーの聖女、魔術師、盾持ちも惚れている。

 カイトは勇者で英雄色を好むといわれるが誰とも関係をもっていない。なぜならカイトには大好きな幼馴染と婚約しているから。カイトは婚約者第一主義なのでいかなる誘惑も跳ね除けた。

だが諦められない者が‥‥


「よくやってくれた勇者カイトよ!そなたのおかげで王国の脅威が去った、ありがとう勇者カイト!そなたがよければ我が娘をもらってくれないだろうか?そして、これからもこの王国を支えてくれないだろうか?」


 そう、王である。勇者は平民であるから王命で無理やり俺と王女と結婚させ国に縛りつけようとしてるのだ。魔王の脅威が去った後は隣国同士の戦争が始まる。もう既に戦争をしている国がある。魔王を倒しても平和にはならなかった。この王国は勇者がいるから誰も攻めこんでこない。なぜなら魔王を1人で倒す力があるから。言い換えれば王国が魔王を配下にしているのと同じなのだ。


 そして王は勇者を使い隣国の王国や皇国を攻め落とそうと企んでいる。


「きゃー!王様が第一王女と結婚させようとしてるわ!もしかしたらカイト様が王様になるかも!?きゃー!素敵!」


 民はそんな企みも分からず無邪気に騒いでいる。だが平民の俺が王になるなんてありえない。この国は第一貴族主義だから。


「王女様はとても美しい方だから勇者様とお似合いだわ!!」


 確かに王女は美しいが複数の男性を蔓延らせている。民達は知らないがこの王女はとてつもない阿婆擦れなのだ。もちろん俺は知っている。なんたって勇者パーティーの剣士もその内の1人だから。


「申し訳ありません。私には愛する婚約者がいますのでお受けできません」


 カイトは坦々と無表情で答えた。カイトは勇者になってから無表情で感情を表さなくなった。元はいつも笑顔の明るい青年だったが勇者に選ばれ王国で騎士団による厳しい訓練(いじめ)で心を閉ざしている。

 騎士団は全て貴族出身なので平民カイトが勇者だと許せなかった。だがそんなしごきは長く続かなかったのだ。カイトは勇者の力ですぐに強くなり逆に騎士団達を叩きのめした。中には再起不能になった者もいる。そして冷徹勇者と呼ばれるようになった。


「‥‥そうか‥ワシの義息子になると思ったんだがな!ハッハッハッ!勇者カイトよ!よかったら我が娘を第一にしてそなたの妻を第二夫人にすればよいではないか?我が娘はワシがいうのもおかしいが美しいぞ!だがそなたの婚約者は‥っ!」


 王はまだ諦めずにカイトに交渉した。だがカイトに1番いってはいけない言葉をいってしまい、王はその後の言葉を続けられなかった。なぜなら勇者が殺気を放ったから。この国の王に‥


「今‥何と言おうとしたんですか。もしかして私の婚約者の悪口を言おうとしたんじゃないんですか?‥陛下でも許しませんよ」


 カイトは婚約者の悪口を言われるのが誰であれ許せない。騎士団で再起不能になった者も婚約者の悪口を言ったからだ。


「ふ、不敬だぞ!たかが平民が我にそのような言動!我は清き青血が流れる貴族だぞ!お前ら平民とは違うのだ!我は王で神なんだ!お前は絶対許せん!おい全騎士団この平民を拘束しろ〜!奴隷の首輪を付け一生王国の奴隷犬にしてやるわ!」


 王はこの国では自分が神だと思ってるのでカイトの見下した言動が許せなかった。王は計画を変更した。もしカイトが王女と結ばれずに王国に縛りつけ出来ないなら無理やりにでもカイトを奴隷にしようと。ただの殺戮兵器として他国を攻め落とすだけの兵器に。


「‥‥‥‥‥」


 しん‥っと静まり返った。誰もカイトを拘束をしに行かない。騎士団は皆カイトの化け物じみた力を知っているから。いくら全騎士団総出でもカイトは拘束できないことを。なぜなら魔王を1人で倒す程の実力があるのだから。全騎士団総出でも魔王に太刀打ち出来ないのに魔王以上の勇者を拘束できるはずがないのだ。王は勇者が平民だから自分の命令なら何でも聞くと思っている。カイトの見た目は人間だが中身が化け物だとわからない王族、戦争に出ていない高位貴族だけ。魔王を倒した勇者ではなく、ただの貴族の足元にも及ばない虫ケラの平民だと思っているのだ。


「いいのか?俺を拘束しないで?王命だろ?貴族は王命に背いたら死罪だと思うんだが平民の俺に教えてくれよ。ここは貴族第一主義の国だろ!だから早く全騎士団かかって来いよ。王命で死ぬか俺に殺されるか選べ。なぁ、陛下そうだろ?何もしなかきゃコイツら死ぬんだよな」


 カイトが殺気を強めに会場中に放った。


「あ、あ、あがぁ‥‥」


 王はその場に立っていられず座り込んだ‥下半身から温かいものを流した。だが人一倍プライドが高いので気絶はしていない。

だが広場に集まった観衆達もカイトの殺気で腰を抜かした者が大勢いた。もう魔王を倒したお祭りムードではなくなっていた。会場中は恐怖に包まれていたのだ。


「情けない王だな!魔国の王とは天と地の差だな。魔王は執務もするし魔国の統治や部下の育成もして勇者の俺の相手までしてたんだぞ!この王国の王は無能でただ肥えた身体で豪華な椅子に座ってるだけのただの豚だな。お前は俺を使って侵略しようとしてることなんて初めから知ってるんだよ!魔王みたいに自らお前が先頭に立ってやれ!」


 いつも無口なカイトだが今日は饒舌だ!もう王とは呼ばずお前に変わっていた。カイトは王に腹を立てているのだ。


「き、き、キサマ〜!我を愚弄したな〜!もう後悔しても遅いからな!!おいカラスよ!勇者の村の住人達を殺せ!特にこいつの婚約者は無残に殺せ〜〜〜〜〜」


 カラスとは王家に仕える暗部組織だ。

 王が近くにいたカラスに命令をし村まで転移したのだろう。村に潜んでいるカラスの仲間達と村人を殺すために。

 王はカイトが勇者になってから村にカラス達を潜ませていた。カイトが裏切らないために。

「ハッハッハッ!勇者よ!悔しいか?今ごろはお前のせいで村中の平民は皆殺しだ。ハッハッハッ婚約者も遊ばれて死んでるだろうな!お前に1人でも仲間がいれば助けられたかもしれんがな」


 たしかに名ばかり勇者パーティーの仲間がいるが信頼できる仲間は1人もいなかった。名ばかりの勇者パーティー達はカイトの後ろで待機していただけだった。

カイトは村の危機なのにカイトには余裕があった。なぜなら‥


「ふふふ、俺は初めから知ってたよ。村に暗部が潜んでることなんて。俺が勇者から逃げないために村人達を人質にしてたんだろ。まだ勇者になりたての俺では対処できなったが今の俺なら楽に対処できるんだよ。ほらもうそろそろ来るぞ」


 その時何者かが転移してきた。なんと勇者カイトだ!この場に勇者カイトが2人になった。


「な、な、なぜ勇者が2人いるんだ!?」

 王は勇者が2人いて混乱した。


「「俺には真の仲間がいないから考えたんだ!もう1人自分が欲しいと。自分なら絶対裏切らないからな。だから俺は自分を2分割する魔法を考えたんだよ。力も半分だが影程度なら余裕だったよ。村人達は影達の存在を知らないまま平和な日常を今過ごしているよ。はいよ王様返却だ」」


 もう一人のカイトが空間を歪め、その中から何かが落ちてきた。


「ドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサ」


「ひぃぃ〜!なぜじゃ‥‥うぇ‥」


 落ちてきたのはぐちゃぐちゃになったのは影のカラス達だった。顔が潰れていたり臓物が飛び出ているものもいた。ほとんど何かにすり潰されたような状態だった。もちろん皆死んでいる。王は嘔吐してカラス達の屍を直視できなかった。


「暗部達を俺の村じゃなく魔王との戦いに役立てればいいものに。最後は無駄死にだな。こんな愚王に仕えたのが運の尽きだ」

 カイトは分割を解除し1人になった。そして愚王の胸ぐらを掴んで殴った。

「や、やめろ!グファァ‥!!」


「観衆達、貴族達もよく見とけ。貴族でも平民でも赤い血が流れるんだよ!貴族は青い血が流れてるって言われてるが青い血なんて流れてないだろ!」


 カイトは再び愚王を殴った。もう顔の形が変わるぐらいに。

「どうだ!いくら殴っても赤い血しか流れないだろ!」


 あの冷徹勇者がニヤリと笑った。

 観衆達、貴族達はその光景に青ざめていた。


「ゆ、ゆる‥さん‥ワシによくも‥ うぎゃぁ!うごぅ‥グァーー‥‥っ!!」

 まだ反省の色が見えない王は再びカイトが殴りつけ足で愚王の股間を踏み潰しグリグリと満遍なくすり潰した。こんな愚王の子などいらないだろう。首を絞め持ち上げた皆に見せるため。


「どうだ?お前らの王は?神でもなんでもないだろ!誰も助けに来ないなんて情けない、慕われてなかったんだな愚王。誰か早く助けに来いよ!近衛兵でも魔法師団でも騎士団でも。早くしないと死ぬぞ!」


 首を絞められ王の顔は徐々に紫色になってきた。

さっきまでの威張り腐った王は酷い有様になった。そんな状態になった王を助けに行動する者はいないように思えた。

 だが、ある一人が王を助けようと飛び出した。それは勇者パーティーの剣士だ。


「この平民が!よくも陛下を!俺様が成敗して‥グファ!」

ドガァン!


 剣を抜きカイトに向かって切りかかったがカイトは加減なしに殴り飛ばし壁にめり込んだ。足、手、首は曲がってはいけない場所に曲がっていた。


「いやぁぁああ〜〜!!アベル様

〜〜っ!!」


 王女が悲鳴を上げ泣き出した。ふ〜ん、あの剣士アベルって名前だったんだとカイトは今さらながら知った。

 王女の悲鳴を聞いて次々にカイトに飛びかかってきた。やっと騎士達は現実逃避から脱したのだ。

 カイトが王の首を掴んだままなので攻撃範囲の広い魔法は撃てず剣で切りかかって来るものがほとんどだった。


「「「「うぉーっ!!」」」」


 カイトは神から授かった聖剣エクスカリバーを召喚し襲いかかって来た者達をアリを潰すように簡単に殺していった。中には極大炎魔法を放ってきた者がいたがカイトの反射魔法でそのまま術者に返って燃え尽きた。カイトの周りには真っ二つになった騎士団、近衛騎士、魔法騎士などの死体が至る所に転がっていた。もう血生臭い匂いが充満していた。生き残ったのは戦いを挑まなかった高位貴族のみだった。王より自分の命の方が大事なんだろう。

 俺は愚王を首から手を離した。


「ごほほほ、ごほほ、もう‥やめて、くれっ‥‥我が‥悪かっグフォ‥っ!!」


 まだカイトは許してないので蹴り飛ばした。カイトの大切な人を殺そうとしたんだから。

王は痛め付けても死なない。なぜなら王を護る魔道具を身に付けてるからなかなか死なないのだ。


「これ以上はおやめください勇者様!これでは魔王と同じじゃないですか。もうあなたは勇者と認めません!私が教皇様に進言し、あなたを魔王認定させてもらいます」


 聖女がカイトの前で王を守るように両手を広げた。聖女の言葉を聞き勇者パーティーの盾役、魔術師もカイトの前に立ち塞がった。

そして魔術師が生きている高位貴族達と一緒に転移して消えた。残されたのは死体と観衆達だけ。


 カインは転移した先を追わなかった。それはカイトの定時終了時間になってしまったから。そしてカイトは転移してその場から消えた。


 観衆達は勇者がいなくなり騒ぎだした。観衆達は皆平民なので貴族達は好きではない。いつも沢山の税をとり平民の暮らしは辛い。なぜなら貴族達、特に王族はその税で贅沢に暮らしているから。だから平民の勇者が王族になれば改善されると思い王女との結婚を望んでいた。

 だがあの愚王が勇者にした仕打ちを見て平民を軽視してる発言を直接聞いて考えを変えたのだ。勇者が魔王認定されてもカイトの事を応援するだろう。この国を良くするには王族、貴族はいらないのだから。



 さて?カイトはどこに転移したのだろうか?

◆◆◆


バタン

「ただいま〜!リサ!やっと帰ってこれたよ〜!寂しかったよリサ!!もうリサから離れたくないよ〜」


「おかえりなさい、カイト!今日は王都でパレードだったでしょ。どうだったの」

 カイトは今までの殺伐とした冷徹勇者ではなくリサにデレデレの甘えん坊になっている。これが本来の勇者カイトである。

 このリサがカイトの婚約者。容姿は黒髪の癖っ毛で顔立ちも普通である。ザ田舎村娘だ。カイトは魔王討伐の旅路でも定時にこの家に転移して帰ってくる。この家には隠蔽魔法を掛けているので影達はカインに気付けなかった。


「それがね!王様が僕と王女と結婚させようとしたんだよ!もう僕怒ってね王様に殺気を放っちゃった!テヘ!」

 普通の女性ならカイトの顔でテヘなんていわれたら気絶もんではあるがリサはケロっとしている。もう幼い頃から見慣れてるので何ともおもわないのだ!


「何がてへよ!かわいくないわよ!そんなことより、王様に殺気なんてやって大変じゃない!この村に王国軍が攻めて来ちゃうじゃない!?カイト!あなた処刑されてちゃうわよ!もしかして私も連座で‥‥せっかく平和になったのに‥‥」


 リサは途方に暮れてしまった。



「大丈夫、大丈夫!攻めてきたら返り討ちにしちゃうんだから!さっきだって悪い奴ら倒してきたんだよ!でもリサがそんなに心配するなら今すぐに王国滅ぼしちゃおうかな!!

うんそうしよう!とびっきりの魔法撃っちゃおう!リサ見ててね!

《極大魔法エクスプロ‥‥「バチコ〜ン!!」」


 おもいっきりカイトの頭を叩いた。


「ちょっとそんな軽く王国滅ぼそうとしないでよ!勇者なのに魔王みたいじゃない!そんな魔法撃たないでね!でも‥‥攻めてきたら1人も残さず消してちょうだいね‥後で逆恨みされたくないし」


 カイトの思考はぶっ飛んでるがリサもぶっ飛んでる似たもの夫婦なのだ。


「いててて!リサの愛の鞭は痛いね!魔王の攻撃より痛いよ!リサにはかなわないなぁ!ハッハッハッ」


 これからカイトはリサには内緒で王国中の悪、世界中の悪を滅ぼしていくだろう。リサの平和を守るため。だけど定時で帰らせてもらいます。愛しの婚約者が待っているので。



◆◆◆

王族の部屋では‥‥‥


愚王が怒りくるっていた。

「うぅぅ‥‥あぁぁああ〜〜!!ハァハァハア、ちくしょ〜っ!あの平民勇者めっ!おい!‥さっさとアイツを奴隷にしてこい!‥‥さもないとお前達も奴隷にするぞ!」

 愚王は聖女に回復魔法を掛けてもらい傷一つなくなっていた。勇者にボコボコにされ、命乞いまでしたのにもう勇者に復讐しようと企んでいる。まったくこの愚王は喉元過ぎれば熱さを忘れる人なのだ‥‥同じ過ちを何度も繰り返してしまう。


「陛下、我らではあの勇者を奴隷にはできません‥‥まず近づいただけで騎士団達のように切り飛ばされてしまいます‥‥陛下もあの光景を見て分からないのですか?あれは魔王を一人で倒した人間の皮を被った化け物ですぞ。もし勇者に奴隷の首輪をはめたとしても無意味でしょう。魔王に奴隷の首輪が効かないように、魔王以上の勇者に効くはずないんです!陛下よ、このままではあの勇者に我らは殺されてしまいます。どうか、勇者に頭を下げ許して乞うてください」


そう答えたのがこの国の宰相である。愚王の代わりに全ての王事を行なっいる。愚王の仕事は世継ぎを作るだけなのだ。


「宰相こどきが我に命令するな!!王命でお前を宰相から解任だ。誰かこいつを追放しろ!拒むようなら殺せ!」


「「「‥‥‥‥‥‥‥」」」

誰も動こうとはしない。愚王の王命など誰も聞かないのだ。

「‥‥陛下は御乱心のようだ、療養が必要ですな。近衛兵、陛下を例の場所にお連れしろ。では陛下あとは私にお任せ下さい」


「おい!離せ!余は、この国の王だぞ!神に等しい存在だぞ!なぜお前らは我が王命を聞かないんだ〜!離せ〜〜〜〜〜〜〜っ!お前ら一族全員処刑にしてやる〜〜」


王は近衛兵に連れられ牢に入れられた。

「お父様〜!宰相、なぜ、王のお父様を!‥‥え!もしかして私が王位に就くのかしら!子は私しかいないし。ふふふ、次は私が王よ!さあ、王命よ!国中のかっこいい男を連れてきなさ‥‥」

途中で話しがとぎれた。ボトン!


「似た者親子ですね。これで邪魔な王族が消えたました。次の王は私ですよ!そろそろ処刑台の準備を!衛兵、そこに転がってる頭を城門の前に、平民共に良く見える所に置いときなさい。これで勇者と平民共の溜飲も下がるだろう」


王女は宰相によって首を落とされたていた。翌日愚王は猿轡をされ引きずられながら民達から石を投げられた。ボロボロになり処刑台で首を落とされ、呆気なく死んだ。


2つの頭は城門の前で腐り果てるまで置かれたのだった‥‥



‥‥それからまもなくして、平民達の革命軍が立ち上がった。宰相の目論見通りにはいかなかったようだ。革命軍に高位貴族は全て殺された。もちろん宰相も。

宰相の首も愚王と一緒に腐り果てるまで置かれた。


そして王国は滅び皆平等な国を作った。後に王国時代より栄える平和な国になったとさ‥‥


その影に勇者が暗躍していたなんて誰も知らない‥‥




読んで下さりありがとうございます。

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