第402話 勇聖祭
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[スキルを融合します]
[【武器操主】+【覇者】+【剣聖】+【槍聖】+【弓聖】+【闘聖】+【斧王】+【狩王】+【軽戦士】+【重戦士】+【蛮族戦士】+【大剣豪】+【双剣士】+【剛剣士】+【剣舞士】+【護槍士】+【拳闘士】+【打撃闘士】+【拳豪】+【氣聖】=【戦神】]
[【天騎士】+【星導騎士】+【盾王】+【神聖戦士】+【獣騎士】+【守護騎士】+【神殿騎士】+【魔槍士】+【修道士】+【煌天剣士】+【煌天槍士】+【処刑人】=【神星騎士】]
[【創造者】+【贋作者】+【最高位鍛治師】+【最高位錬金術師】+【最高位料理人】+【最高位薬師】+【最高位裁縫師】+【最高位彫金師】+【最高位大工】+【最高位細工師】+【最高位毒術師】+【魔導具製作師】+【狂科学者】=【創星主】]
[特殊条件〈神域職業取得〉〈神域刀剣複数帰属〉などが達成されました]
[ジョブスキル【星剣士】がジョブスキル【神星剣主】にランクアップしました]
特殊系スキル【混源の大君主】の内包スキルだった【混源融合】が神域権能級ユニークスキル【無限源喰の世界龍】の【星源融合】になったり、ジョブスキルの熟練度が上がったり、あと気分が乗らなかったりなどの理由から後回しにしていたジョブスキルの融合を実行したら、なんか凄そうなジョブスキルができた。
【戦神】なんて色んな意味で俺に相応しい──冒険者パーティー名〈戦神の鐘〉とかユニークスキル【魔賢戦神】とかそういう意味で──スキルが手に入ったが、実際に神々の中に〈戦神〉がいるから非常にややこしい。
俺自身〈戦神の加護〉を持っているから何とも言えない気持ちになるが、その補正力は素晴らしいの一言だ。
細かく触れれば他にも色々あるのだが、素材にしたジョブスキルの合計値を上回る補正が得られるとだけ知っておけばいいだろう。
【神星騎士】に【創星主】、ついでに取得した【神星剣主】も素材にしたジョブスキルの数や取得難易度の高さから、ジョブ補正の高さはお察しの通りだ。
このタイミングでジョブスキルの融合を行おうと思い立ったのは、今いる場所の影響なのかもしれない。
「ご主人様。そろそろ入場ですが、大丈夫でしょうか?」
「ん、ああ、大丈夫だ。ちょっと考えごとをしていただけだからな」
「それなら良かったです」
ジョブスキルについて熟考していたら隣に立つエリンに声を掛けられた。
物が物なだけに集中しすぎていたようだ。
「お考え事とは、帝国に残られた方々のことでしょうか?」
俺を挟んでエリンとは反対側に立つシャルロットは、俺がアークディア帝国に残してきた者達のことを考えていると思ったらしい。
まさか神域の領域に足を踏み入れたジョブスキルのことだとは夢にも思うまい。
「それも考えてたけど、主に考えてたのは別のことだ。あとで話すよ」
「かしこまりました」
俺の〈聖者〉にしてエリュシュ神教国の由緒正しい家柄のシャルロットは、神域に至ったジョブスキルのことを知ったらどんな反応をするんだろうか?
そんな軽い悪戯心を抱いていると俺達の番がやってきた。
『最後に、アークディア帝国より〈創造の勇者〉リオン・ギーア・ノワール・エクスヴェル公爵閣下と、その〈聖者〉シャルロット・エインズワース女史、並びに〈聖者〉でも有らせられるエクスヴェル公爵閣下の〈勇者〉エリン・ヴァナル女史のご登場です』
司会役の神官が告げた内容に外にいる人々が騒めき立つのを耳にしながら前に出る。
エリュシュ神教国の首都である神都デウディアスの大神殿から三人揃って姿を現すと、横幅の広い階段を下りていき、踊り場にいる他の〈勇者〉と〈聖者〉のところで立ち止まる。
階段下に広がる大神殿前広場には、地面が見えないほどの無数の人々が集まっており俺達を見上げていた。
百人は余裕で並べるほどに広い踊り場には、此度の〈勇聖祭〉の開幕式のために特別にステージが設営されている。
今代の〈勇者〉と〈聖者〉達を一目見ようと大陸中から多くの人々が集まっていた。
一般参加者は大神殿前広場に集まっているが、各国の代表として来ている重鎮などは一つ下の踊り場の貴賓席にいる。
そこにはアークディア帝国の代表として来ているレティーツィアだけでなく、俺達の関係者として参戦しているリーゼロッテとカレン、セレナの姿もある。
マルギットとシルヴィアはアークディア帝国とスキュアクス血国が戦争状態に突入したので、帝国貴族として動く必要があるため此処にはいない。
ちなみに、スキュアクス血国からはエリュシュ神教国に駐在している大使が参席していた。
俺と関係の深い国からだと、ロンダルヴィア帝国からは第七皇女アナスタシアが、賢塔国セジウムからは賢者を代表して白の魔塔主カンナが、ファロン龍煌国からはリンファなども参席していた。
他にも錬魔戦争で個人的に関わりを持ったハンノス王国とアラダ王国の代表達もいるが、両国の関係者の前では変装していたので、俺が一方的に知っているだけだから関係は薄い。
あとは、エリンとカレンの祖国である獣人種国家〈セリアン獣王国〉が関係があると言えばあるか。
Aランク冒険者に上がると一代限りの名誉貴族になるため、姓を持たない者は姓を持つことができるようになる。
平民であるエリンとカレンもAランク冒険者になった際に姓を決めたのだが、悩む二人にヴァナルの姓を提案した。
ヴァナルとは二人の生家──正妻の子であるカレンはまだしも、妾の子であるエリンにとって生家なのか微妙だが──の名であり、政変によって潰された家名でもある。
名乗りたい名前が特に無いなら自分達の家を潰して奴隷に落とした連中に嫌がらせをしてやればいい、と提案して決まった家名だ。
まぁ、どのみち将来的に俺に嫁入りすれば名乗らなくなるから何でも良かった、というのがヴァナルに決めた主な理由だったようだが。
「世の中どうなるか分からないよな」
エリンが〈勇者〉として目覚めただけでなく、このような各国の目がある中で再びヴァナルの名を聞くことになるとは思わなかっただろう。
将来のためにエリンの肩書きを増やす目的で彼女も〈勇者〉だと世間に明かしたのだが、場合によっては別の肩書きを増やすこともできそうだ。
それが彼女自身になるか、その子孫になるかは分からないけどな。
唖然とした表情でエリンを見上げているセリアン獣王国の代表へとチラリと視線を向けてから、開幕式の進行へと意識を戻した。




