表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

49/1304

1-46【お見事!遺伝子!!】



◇お見事!遺伝子(いでんし)!!◇


 ふっふっふ……どうもこんにちは。

 俺の名前は、ミオ・スクルーズって言うんだ。


 サラサラの金髪、エメラルドのような綺麗な(ひとみ)

 身長は……142㎝にもなった。

 そうとも、俺はもう十歳だ。


 この世界に転生し、赤ちゃんからやり直していた俺も、とうとう十歳なんだよ!!

 あぁそうだよ!精神年齢は四十歳だよ!でもそれは言ってやるなよ!!

 俺が可哀(かわい)そうでしょうが!!


 三歳の頃、あの【女神イエシアス】との出会いによって、俺の考えは異世界でどう過ごすかにシフトした。

 勿論(もちろん)初めは、剣と魔法の世界だって言われてワクドキの転生だったよ。でもな、結果はド田舎スタート、しかも本当に何もないような、子供が野原でかけっこしているような場所だったんだ。


 剣も無ければ、魔法なんて誰も使わないから見たこともない。

 魔物なんて現れなければ、騎士や傭兵なんて存在しているかも怪しい場所だ。

 あの女神……えっと、なんだっけな。

 俺をこの世界に転生させた……うん、まぁいいか。


 今、十歳になった俺は学校にいる。

 一昨年から通い始めて、もう二年。

 人口の少ないこの村ならではだが、日本で言えば、小中高が統一された感じで、十三歳のクラウお姉ちゃんも、十五歳のレインお姉ちゃんも一緒に通っているんだ。


 そんで俺は今日、当番を任された掃除係を遂行(すいこう)するため、掃除用具を持って必死に優等生をしている。

 毛先がボロボロの、スカスカの(ほうき)だけどさ。


「――ミオ」


 おっと、掃除をしていたら俺に声が掛かった。

 しっかり応えないとな。


「――って、なんだ……アイシアか」


「な、なんだって何よぉ」


 入口から声をかけて来たのは、同級生のアイシア・ロクッサ。

 そう……ロクッサ。オヤジ殿の元カノ、リュナさんの娘だ。

 四歳の時に初めて会って、何故(なぜ)かそこから凄い(なつ)かれた。


 オヤジ殿とリュナさんは「これは運命!」と言っていたが、何の事かはさっぱりだったが……そしてそれから六年だ。

 付き合いも長いと言えば長いんではないか?


「いや……だって先生かと思ったし?」


 先生は、レインお姉ちゃんの時から変わらない。

 ポロッサ先生だ。


「ミオって、先生には素直よね~」


 うん、素直って言うより、優等生の皮を被ってるからな。

 印象(いんしょう)良く思われたいじゃん?この村には推薦(すいせん)も何もないけどさ。


「……顔はいいのにね」


「……ふっふっふ」


 そう、聞いてくれよ。アイシアが言うように、顔が良いんだよこれがさぁ!

 前に言ったよな、両親が美形で俺がブ男だったら、もう一度転生するって!

 よかった、リセマラはなかったよ。


 遺伝子(いでんし)に感謝だな。

 お見事だよ、ルドルフとレギンの美男美女の遺伝子(いでんし)!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] (ΦωΦ)ふんすっ≡3 遺伝子は頑張った 重圧に負けずに頑張った(笑)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ