彼女からの手紙
元気なの?
今何してるの?
私は不安で仕方が無いよ。そのー、なんて書いたらいいのかわからないけど、こうやって手紙書いてることから察してほしいな。
私、君のことが好きだよ?
愛してるよ?
もう、ぎゅっとしたいくらいだよ?
ああもう、なに言ってるんだろう私。遠く離れた大学でがんばってる君のために励ましの言葉でも書こうかと思ったんだけど、自分の気持ちがあふれてきちゃって。止まらなくなりそう。
なんていうかさ、会いたい。
もう、心がはじけそうなくらい。
えーっとね、私は今こっちでがんばってるんだけど、君もがんばって……るね、ごめん。君はまじめだもんね。私より頭いいもんね。
なんか脈略の無い手紙でごめんね。急に書きたくなっちゃって。あーもう、読み返して顔真っ赤だよ!
うんとね、会いたい。
電話じゃなくてさ。今度の休みは帰ってくるよね?
好き。
地元の大学に通っている彼女から手紙が届いた。今の時代に手紙だなんてと思ったけれど、内容を読んでくすりと笑ってしまった。こんなに自分を想ってくれているだなんて思いもしなかった。
この短い文字の中に彼女が詰まっている気がした。
会いたいなあ、なんて思う。
一応毎日電話をしているのだが、こういったサプライズをしてくる彼女はやっぱり、俺のことを愛してくれているのだと思った。俺ももちろん愛している。
俺もたまには彼女に手紙でも書こうかな、なんて思った。
急に思い立ち書きました。
手紙、いいですよねー。私も友達としていますよ。
短い話ですが、少しでも面白いと思っていただけたなら嬉しいです。
ありがとうございました。




