~ 娘 の 夢 ~
正子は 夕飯後に食器を洗い
何をするでも無く TVを見て過ごし …
時計が 夜の10峙30分を回った頃 …
眠りについた …
サラサラ~ サラサラ~
大樹の葉が 揺れる音が 聞こえた …
「あらっ ? 何 ? 夢 ? 嫌だぁ ~ もう~ 此処は何処なの? 山 ? 森 ? もう~ 何処~ ! 取り敢えず… ヤ ッ ホ ー ー ! 」
正子 の 声が 風に乗り …
ヤッホー! … ヤッホー! … ャッ ホ ー! …
森のような 山のような その場所に木霊した …
「アハハハハ! 面白いわ ! そうね 折角 こんなに綺麗な場所に来たのだから … お願いしちゃおうかしら ~ 娘に会いたい! 娘に会いたい ! 娘に会いた~い !三連発 よ! アハハハハ! 会えっこ無いのにねっ … アハハハハ!」
サワ サワ サ ワ サワ ~
大樹が 再び大きく揺れた …
何処からか 低く不思議な声が聞こえてきた …
信 ジ ヨ ウ ト …
信 ジ マ イ ト …
己 ノ 心 ガ 決 メ ル コ ト …
我 カ ラ 伝 エ シ 事 ハ 一 ツ …
善 ク 堪 エ タ ナ …
正 子 …
「えっ? 正子? 私の事? あのぅ… 貴方様は 何方ですか ?」
正子 は 声を出し 聞いてみた …
オ 前 ニ 花 ヲ 貰 イ …
オ 前 ノ 祈 リ ト 願 イ ヲ 聞 イ タ モ ノ ダ
善 イ 夢 ヲ ナ …
何かの 声と共に 大樹 が 大きく しなり
場面が 変わった …
ハイハイをする 正子 の 娘 昌子 …
軈 昌子は 幼稚園に通い始め …
小学 ・ 中学 義務教育を終える …
正子 は 嬉し涙を流しながら 娘の成長を見ていた …
高校へと進学し 祖父母の家を出て
一人暮らしをして ドーナツ屋の バイトを始める …
高校を卒業して 短大へと通う …
其は 恰も 其所に 正子も一緒に
体感しているような 感覚だった …
「あぁ … 嬉しい… あの子が 直ぐ側で笑っているようだわ … 」
正子 は 心から感謝していた …
其は 「神 」なのか …
違うものなのか …
解りはしないけれど …
卵形の石 で ある事だけは
正子にも ハッキリと 解っていた …
再び 場面が 変わる …
其は 娘の結婚式 …
ウェディング ドレス姿で
ニッコリ笑う娘と 夫となる若者 …
舅 と 姑 も 嬉し涙を流し泣いていた …
「有難う 御座います … 」
正子 は 二人に 感謝し 深々と 頭を下げて 顔を両手で覆い 泣いた …
再び 場面が変わる …
娘に子供が生まれた…
元気な 男の子だ !
ヤンチャな男の子は
ハイハイの頃から 彼方此方と 部屋の中を素早く 移動し
娘 の 昌子 は 何時も ハラハラしているようだった …
娘 の 声 が 聞こえた …
「こんな時 … お母さんが居たらな … お母さんも お父さんも 事故で死んでしまったのだから … 仕方ないのだけれど … 」
正子 は 詫びていた …
「ご免なさい … ご免なさい … 昌子 …ご免んね … 」
ポロポロ と 足元に落ちる 涙の粒 …
其から 何年か経ち …
孫は 幼稚園に通い始めていた …
父親と 二人 …
男同士の 釣り勝負 !
と 二人は 車で 出掛けて行った
弁当を持たせ 笑顔で 見送る娘 …




