表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/13

6.  そのつもりだったんですけれどねえ。

本日二話投稿しました。お気をつけ下さい。

お茶を頂きながら、まずは当たり障りのない会話から。

この国の風土や文化など、色々と教えて頂きました。


私これでも、骨を埋める気でやって来ましたから。


そのつもりだったんですけれどねえ。


お菓子を摘まんだ所で、いよいよ本題です。


まず口にされたのは、兄君、つまり王太子の非礼に対する謝罪でした。

申し訳無さそうにしながらも、兄を擁護する姿が健気で微笑ましいです。


曰く、立太子から間が無く、本人もまだ戸惑っている。

私との婚姻話が成立したのが三月前ですから、ほぼ同じ時期ですね。まだ惑っているのですか。


婚約者の他に妻を娶らなければならないという義務に対する困惑。

だから、そこは王族の務めとして割り切るところでしょう。お仕事です。


それから、非常に言いづらそうにしながらおっしゃるには。

大国の王女ならば気位が高いに違いない。きっと地位を独占したがるはず。婚約者が辛い目に合わされるかもしれない、という不安や警戒心。

失礼ですね。私、そんな無粋な事は致しませんよ。地位を独占て、王妃は元々一人でしょう。もしかして「妻の座」ですか。生憎独占したい程の思い入れはありません。主に夫(仮)に対して。


あれですね。王太子殿下の愛読書はロマンス小説に違いありません。

そんな振る舞い、現実には聞いた事がありません。少なくとも私の周りでは皆無ですよ。思い込みにも程がある。


何だか妹君がフォローすればする程、駄目さが際立ちますね。いっそ気の毒になってきました。

それで許されるものでもありませんが。

何故最初に私と話し合おうと考えなかったんでしょうか。

ああ、敵認定されてるんですっけ。やれやれ。

相手が何者であろうと、まずは対話からだと思います。


そういえば。お話を聞いていて少々疑問が浮かんだんですけれど。

これは、第一王子に聞いてみる事にしましょう。


新しいお茶を入れて頂いてちょっと一息。


続いての用件は、何と、側妃様からのお手紙でした。

本来ならば昨日のうちにも御挨拶に伺わなければいけない所を書簡で失礼致します、という詫びを兼ねた挨拶状です。

王太子が私に会う事を禁じているのだそうです。手紙すら許されないそうで秘かに王女殿下が預かってきて下さいました。お二人は仲が良いんですね。

それにしても、私は危険人物ですか。どこまでも失礼な人ですね。

こちらから会いに行っちゃいましょうか。王女殿下と一緒なら無碍にも出来ないでしょうし。


側妃様とはぜひ仲良くなりたいと思っています。





ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ