2話
いざ、撮影会が始まると部室の中に
パシャ パシャっとにシャッターを切る音が淡々と鳴り響く。恭子は何処かの雑誌に乗っているモデルの如く次々とポーズを決めていく。井口と堀北は、それを、カメラに納めていく。
「いいね。いいね。ガンガン行こう、もっと行ってみよう。」
堀北のキャラが微妙に変わって来ている。気がするが、まあ、置いておく。として、撮影は順調に進んで行った。二人が撮り終えると、喜村と上原が撮影を始めた。井口は燃え尽きたかの様に白く染まっていた。
「はあ、燃え尽きていないで撮った写真の確認でもしていてください。」
喜村が井口と堀北に撮った写真の確認をするように促したが井口は燃え尽きていた。堀北は動きながら撮影風景をひたすら眺めていた。
「堀北君真後ろに立たないでね。」
と上原が言った瞬間それに対する返事は何故か上原の真後ろから聞こえた。上原は反射的に前に飛んで、
「真後ろには立たないでって言ったでしょ。」
それに対して、軽いノリで
「あー、ゴメン。ゴメン。」
上原はただため息をつくしかなかった。撮影会が長引くに連れて恭子のポーズが段々単調に成っていく。
「即興でポーズ作ってやってみてください」
いつもより少し厳しめの指示を出す。喜村、それに対し、無言ながらポーズで返事をする。恭子
「うおぉぉぉぉぉぉ!」
突然、叫びながら復活した井口、叫び声に、反応が一番早かったのが真横に居た堀北それに、一歩遅れて部員のメンバーが各自それぞれの驚きかたをした。漫画の様に叫ぶ者、部室から飛び出た者様々だった。飛び出た者を除いて一拍置いて「またですか」
「叫ぶの止めろ」
「…心臓に悪い」
それぞれの文句を言った。そして、撮影に戻ろうとした時、ふと、恭子があることに気がついた。
「上原さんは……」
「まあ、いいんじゃね」
と各自それぞれの言いたい放題言っていた。それから、少し時間がたち
「撮影終わったぞ。」
と堀北
「…上原さんは何処へ…」
と恭子。しばらく部室のに沈黙が流れた。そして、一斉に井口の方に視線が向いた。
「え、何!?」
「え、何!?じゃないです。今回の原因だと
自覚していますか。」
と喜村
「知らん。俺は悪くない」
と井口、
「いやいやしらを切るにはかなり厳しいと思うぞ」
とフォローではなく見捨てに入った堀北。
「堀北お前俺を売る気か」
「当たり前だ。部室ので居場所を失いたくない。」
「あなたの居場所なんて端から無いじゃないですか。」
「え!………いいもん。どうせ俺なんて、どうせ俺なんて」
「拗ねないで…」
見方?までを切り捨てた喜村、キノコ栽培を始めた堀北、堀北を慰める恭子、喜村を呆れた顔で見る井口。喜村は井口を視ず堀北を見ている。
「お前は見方まで切るのか。」
「切ります」
「断言しやがった。コイツ、断言しやがったよ。」
討論が繰り広げられかけている中、コン、コンと部室のドアがノックされた。
「…はあ、もう成るようなって」
っと心の中で呟きながら
「…あ、はい。…ちょっと待ってください。」
と今にも消えそうな弱々しい声で恭子が返事をして、部室ののドアを開けた。恭子は開けた事を後悔したと、同時に心の中で
「誰かもうどうにかして。」
ドアが開けられ入って来た人物に部員全員があからさまに嫌そうな顔をしたり、男子はゲッとまで口にした。それだけ嫌われているのだろう。その人物は部室に入ってくるなり、
「あなた達、これで何回目ですか 。もう分かりますよね。私が来た理由が……。」
それぞれが心の中で
「帰れるのは何時しょうか。」
「出た。岡山歩夢教頭節長いな今回、上原何処行った。」
「俺なんて、俺なんて、俺なんて、」
その教頭の奥にため息をついている阿理守の姿が会った。阿理守は心の中で
「面倒なことを……アレ?上原は?」
そんな事を思っていた。