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僕の気分  作者: えんどうりょうじ
6/9

受診

 一時間くらいは待っただろうか。それだけで疲れてしまった。僕は椅子に寝そべるような座り方をした。母に、

「きちんと座りなさい!」

 小さな子どものように言われているので少し腹が立った。うるさいなっ! と思った。言ってはいないけれど。言って揉めると面倒だから。そして、

「小島さーん、小島達郎さーん」

 と看護師は名前を呼んだ。僕は、

「はい」

 返事をした。

「中待合でお待ちください」

 看護師はせわしなく動いている。何だか、落ち着かない病院だな。僕は中待合に移動した。母は、「一人で行きなさいよ!」と言ってきた。「わかったよ」と返事をした。


最近の母は僕が仕事を休むようになってから厳しくなった。父も同様だ。


 そこには三、四人座って待っていた。若い女性や中年の男性が目に入った。皆病んでるのか。現代はストレス社会だから仕方がないかもしれない。現に僕がそうだ。電器屋に勤めてお客さんに怒られることが増えた頃から体調に変化が現れたから。


 この気分が霊の仕業じゃなければ、後は病気しかないだろう。


 僕のところに看護師がやって来て、

「血圧測るんでこちらに来てもらえますか?」

 処置室とプレートに書かれた部屋に入った。

 図り終わって数値をカルテに書いている。看護師は、

「もう少しお待ち下さいね」

 と、言い僕はもといた椅子に座った。


 更に二十分くらい待った。疲れのせいもあり、だんだん苛々してきた。その時、

「小島さーん」

 ようやく呼ばれた。そして、僕は診察室に入った。




 僕は診察室から出て来た。“うつ病”と診断され入院を勧められた。それから母にもそのことを伝えた。僕が気にしていたのは、仕事のこと。せっかく興味のある仕事に就けたから辞めたくない。でも、クビになる可能性はあるだろう……。休暇を取ってから約三カ月が経つ。これで店長に、入院します、と伝えたらさすがにヤバイだろう。どうしよう、と母に相談すると、

「あんたはどうしたいの?」

 と、訊かれ、

「僕は、今の職場は辞めたくない」

 そう伝えると、

「じゃあ、仕事続けなさい。医者の言うことも一理あるだろうけど、世の中そんなに甘くないよ。病院はあくまで治すのが目的だからね。仕事のことは考えてくれているかは分からないよ」

 確かに母の言う通りだ。僕は処置室に行き、

「入院の件なんですが今話せますか?」

 と、言うと、

「今、患者さん入っているから次に診察室に入ってお話しして下さい」

 そう言われた。


 今、診察室に入っていた患者さんが出て、僕の番になり名前を呼ばれたので入った。


 医者と話した結果、落ち着くまで細目に受診して下さい、とのことだった。


 調子は悪いが薬も処方されたし、大丈夫だろう。そう自分なりに結論付けた。あとは店長に話さないといけない。


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