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魔法学校

 朝が来た。

 暖かい風が部屋に入り、私は目を覚ます。


「起きな!」


 師匠の呼ぶ声が聞こえる。

 眠い。昨日は少し眠れなかった。

 ベットから出ると、机に昨日用意した鞄と丁寧に包装された箱が置いてあった。


「師匠、これは?」

「秘密。学校に行ってから開けなさい」


 なにが入っているのだろうか?いいものだったらいいのだが師匠は少し変わっているから変なものじゃなければいいけど。

 いい香りが漂ってくる。


「朝ごはんの用意をするから支度しなさい」


 少し悪い予感がする。いつものパターンだと特別な日には、豪華な料理が出る。

 朝から重いのはやめてほしいと思いながら支度を済ませる。


「マリナの好きな野菜たっぷりのシチューにフルーツを乗せたパンケーキ、あとしぼりたてのりんごジュース」

「朝からやめてよ、もう」

「時間石が点滅してるから変わるまえに早く食べて、学校に行きなさい」


 なら普通の朝食でいいと思うが、師匠一応考えてくれている。

 朝食を平らげる。


「師匠、行ってきます。休みの日には帰りますね!」

「頑張りな!」


 立てかけていた箒を手に取り箒にまたがる。師匠に教えてもらった魔法式を組み上げる。

 すると箒は浮き上がる。箒は私の意思に従って前へ進む。

 私は師匠に向かって手を振った。


「マリナ前に気をつけるんだぞ!」

「はい!」


 5年間は長かった。

 浮くまで寝ることはできなくて2日間徹夜したり、自分で作った物凄く苦い薬を強制的に飲まされたり、サバイバルの本をよく進めると思ったら、一人で一カ月サバイバルをしろとやらされて、人族の村で技術を学んでこいと言われそこでも修業をしたり、他にもあれとかこれとか、あとあれもやった。とにかく大変だった。

 過去を振り返りながら学校のある方進む。

 学校から少し離れた人目がつかないところに降りる。

 2年前にある法が出来たらしく、子供が魔法を学ぶと危険だから10歳未満の子供は魔法を学んではいけない。ただし水に魔力を込めるなどの魔力操作は安全で将来的に有効なので魔力操作は学んでも良いらしい。

 箒で空を飛ぶ魔法は普通に修業すると1年はかかるので、この魔法を使うところを誰かに見られるとめんどくさい目に合う。

 箒をあるところに収納する。

 学校に近づくと大きな門がある。

 門の奥に金髪の少女がいた。


「あら?あなたも新入生?同じクラスになったらよろしくね」


 少女はそのまま受付まで歩いて行った。

 続いて私も受付まで歩いて行った。


「あなたは新入生ですか?」

「はい」

「では入学届けを出して、この水晶に手を当てあなたの思う魔法を想像してください」


 言われるまま魔法を想像した。


「おお。これはあなたは将来炎の魔術師になるかもしれませんね。魔山では赤色でしたか?」

「...赤色、だった気がする」

「気がする?」

「石が光って、太陽の日がちょうど目に当たったんですよー。あはははは」

「そうですか」


「あなたは魔法を使えるので入学試験は合格です。マリナさんは1組の教室で待機してください。時間石が赤に変わったら担当のものが呼びに来ます。校内の地図を渡しておきます」


 赤色は9時か。点滅し始めたから9時40分ぐらいだな。

 一年の教室はデカイ本校舎ではなく横の小さい教室を使うそうだ。今は一年しかいないのだが。


「あら?あなたもこちら側に来ると言うことは同じクラス?」

「1組だけど」

「よかった。そういえばさっき名前言ってなかったね。私はアリス。虹の魔法使い。虹色は私が初めてらしいから詳しいことは全くわからないけど、とりあえずどんなものか確かめていこうと思ってるの」


 虹の魔法使いか。聞いたことがないし本でも見たことがない。アリスの言っていることはほぼ正しいのだろう。

 師匠が言うには過去に、金色の魔法使い、銀色の魔法使い、黒色の魔法などがいたらしい。

 師匠に言われて皆んなに内緒にしているが私は金色の魔法使いである。


「私の名前はマリナ。赤の魔法使い。さっき受付の人が将来炎の魔術師になるかもって言ってた」

 

 アリスは少しワクワクしながら言った。


「炎の魔術師かぁ...有名な人で魔軍の三王の一人レッドブレイクがいるけどマリナは好き?」


 炎の魔術師からレッドブレイクの話になっていた。

 魔軍の三王?魔法使いの宴で見た気がするけど昔の記憶で曖昧だ。


「その人ってすごい人なの?」

「えっ?知らないの?実際に見たことはないけどそれは恐ろしく強く、私のような一般人が会ったとしたら怖くて動けなくなるくらいすごいらしいけど」

「思い出した!魔軍の三王にはあまり近づくなと言われてだけど、三王ってヤバい人達なの?」

「...破壊のレッドブレイク、万能のブルーアイ、創造のグリーン、それぞれ3人はいろんな意味でヤバいの。特に武器を持った三王はどんな理由があっても近寄ってはいけない。てゆうかこれは一般常識でしょ」

「ほかの一般常識は勉強したけどほとんど薬学やサバイバル、魔力操作の修業なんかで今の一般常識は勉強してなかったからなぁ。今度教えててよ」

「いいよ。そのかわり、じゃあマリナさんの特技でもなんでもいいから今度見せて」


 私よく言えた。師匠以外の人とは全く話してはいなかったけど以外とすんなりお願いできた。特技は物づくりでもいいかな?


「ここが教室か」


 おしゃべりしていたら、もう着いていた。

 

「マリナさん一緒に入りましょ?私、少し緊張しちゃって」

「うん」

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