祭りでレッツ・ハンティング!(嫁探し)
実は、春祭りには畑的な豊穣を願うと同時に、縁結び、さらに言うなら、嫁探し(の種まき)の側面もありまして……。
寂しい男女、この場合は嫁を貰っても家族を養えない小さな農家の跡継ぎではない次男以下や、危険な職業筆頭の冒険者と、働き口を探して都会に(女中や子守り、家政婦やお針子として)出てきた口減らしの若い娘達の出会いの場と言う側面があります。
春に熱心にお参り→独り身の証→お互いに声をかけて仲良くなろう。
夏の精霊祭(夜の部)に参加→多少無理矢理でも、木陰に引っ張り込んでOK。嫌なら来るな。
秋の収穫祭→なけなしの収穫(金銭)を持ってプロポーズ→晴れて家族に。(妊娠している場合が多い。)
冬→夫の家族と一年だけ暮らす(のが多い)
次の春の種蒔き祭り→神殿にお礼参り→新しい家族が生まれる為ため独立。(奥さんは10代前半から二十歳までが一番多い。二十歳だと年増扱い)
っていうのが、この世界的暗黙の了解になっています。ついでに言うと、春と夏は拐かしも多く、売られる女の子もいます(特に身寄りのない年頃の娘。行き着く先は、別の町のマダム・バタフライ的な所)
ちなみに長男とか一家を構えても大丈夫な売り手な人は春や夏に大々的に婚儀を上げて、冬にはおめでたです。
それ以外の人達も二人目以降は冬が多いです。
秋の嫁さんの収穫は、新婚さんの間くらいは一緒にいたいのと暇な時期なら結婚もしぶしぶ許してもらいやすいからですね(笑)
何と言うか、ここでも独立できる経済力があり、他の人から見合いや紹介、恋愛で結婚できる人と、それ以外の差が激しい世界です。