高橋有里の履歴書
高橋有里
ティナの中身の人。
享年34才11ヶ月。
本人はアラサーと言い張るアラフォー。
出世も望まず、結婚もせず、深く他人と関わることもなく、のんべんだらりんと生涯を過ごす。(本人談)
就職して10数年、大都市と実家を行き来する生活を送る。
上に姉が二人いる。三人姉妹の一番下。姉二人は結婚済。上の姉は米国で結婚。下の姉は、父親とぶつかりつつも後を継いだ。
「高橋さん家の出来の悪いコ」もしくは「高橋さん家の残念な妹さん」と呼ばれて幼少期を過ごした関係か、昔から他人に何かを期待することもなく、枯れきっていた。
ただひとつ、執着していたのは、愛犬・マル。色々と混ざった世界に一匹しかいない雑種。高齢犬。貰い物。
独り暮らしの家でのお留守番は可哀想だと、実家の母に預けて休みの度に電車でトンボ返りをして、間違った愛情と金銭を注ぎ込んでいた。その帰路で事故に遭い、死亡。
何故か発見された遺言により、ユリおばちゃんが生前お一人様の最後の為に溜め込んでいた資産は全てマルに遺された。案外高額で家族一同驚いたらしい。
高橋さん家は代々の政治家&資産家(地主)。地元の雄って生き物。
姉達の学費に比べ、安く上がったユリの事を親は可愛がっていた。バカなコ程可愛い。ついでに面倒だと言う理由で、滅多に親に反発しなかった為と思われる。
まぁ、本人は、周りの評価など気にせず、我が道を何処までも走り続けて、案外満足していたのだが(笑)
結局のところ、恵まれたオタク。
それが悪辣の主人公(笑)