勇者の違和感
私が目を覚ました日から3日後
私はヒカリさんに言われた通りにカレハの町に向かっていた
なんとなくこれまで師事してきたシュナムさんの故郷というものを見ておきたかったのだ
町で集めた情報によるとカレハの町へは徒歩でも3日くらいの時間でいけるようだ
なので私は調度良くあった合同パーティーでの護衛依頼を受けてカレハの町へと向かうことにした
「とりあえず俺がこの依頼中に皆をまとめる役になったスターツだよろしく頼む」
今回の依頼はカレハの町への護衛
商人がカレハの町へと向かいたいので、その護衛をお願いするという内容だった
しかし、カレハの町への道中はそこまで強い魔物もいないためそこまで大規模なパーティーにはなっていない
私の他に2つのパーティー9人がいるだけだ
「私の名前は結です。使ってる武器は槍で、魔法と槍を使って戦います。遠、中、近どの距離でも戦うことが出来ます。よろしくお願いします」
自己紹介も無事終わり、私は魔物が出たときは近距離で殲滅していく前衛として戦うらしい
まぁ、いきなり後ろに回されて魔法を撃っても味方に当てたら意味が無いので妥当と言えば妥当だろう
そうしてミーティングと依頼者への挨拶を終えて、私達はカレハの町へ向けて出発した
カレハの町を出発してから2日がたち、魔物の襲撃も殆どなく順調に進んでいた
しかし、カレハの町への道のりが後5分の1を切った辺りで不意に魔物の群れに襲われた
「どうして!?ここにはそこまで魔物はいないはず!」
リーダーのスターツが叫ぶが私はそう悲観してはいなかった
多いとは言っても大半がゴブリンやコボルトである
珍しいところと言えば人間の戦争のように陣のようなものを組んでいるところか
それすら固まっているせいで私にとっては魔法の格好の的である
数が500程度いるとは言っても私一人でも5分もあれば殲滅できるだろう
そう思った私は先制攻撃として魔法を放つ
久々に全力のファイアーボールだ
一気に30くらいの魔物が炎に包まれて焼け焦げる
それを10回くらい行い、魔物の数を一気に半数以下に減らすと魔物の奥の方に人形の魔物がいるのが見えた
「あれは!イービルデビル!悪魔系の上位腫の魔物である程度の知能を持ってるやつだ!魔物を従えることもできるらしいからあいつさえ倒せば奴等も殆ど瓦解する!」
それを聞いてまずはあいつを倒すことにする
「私が行きます!皆さんはここで魔物の相手をお願いします!」
そう言うと私は金牛の槍を振りかぶり相手陣地の後方部へと投げる
その後移動魔法で槍の横の座標に飛ぶと槍を掴みイービルデビルへと襲いかかる
「ギギィ!」
イービルデビルはいきなりの不意打ちにもとっさに反応し回避した
いや、そうではない
この時点で結へ自分の体に違和感を感じていた
(体が・・・・・重い・・・・・?)
さっきまで魔物と戦っていた時にはなんともなかったのに・・・・
そんな私の戸惑いも無視してイービルデビルが襲いかかってくる
「ギギ・・・ニンゲン、殺ス、引キ裂イテ、喰ラウゥゥウウウウウ!」
私は重い体を引きずりながらもイービルデビルを迎撃するべく槍を構えた




