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俺 装備を整える

「ところでさぁ、ナナシノゴンベの能力ってなんなの?」


一通り自己紹介が終わったところでヒカリが聞いてくる


「ん?絆力上昇(コネクト)っていう能力で・・・・・よくわからん補正のパッシブスキルがついているスキルだな。間違っても戦闘向きでは無いと思う」


俺は絆力上昇(コネクト)の説明をしながら考える


「んー、確かに戦闘向きでは無いような気もするけど・・・・・・」


そこまで言ってヒカリは何かを閃いたかのように手をたたく


「もしかしたらスキルレベルを上げていくとすごいスキルが出てくるのかも!」


「スキルレベルって上がるもんなのか?」


「あがるよ?条件はスキルによって変わるけど。私の場合は魔法で相手を倒したときに経験値の一部がスキルの方に振り分けられていくんだ。ちなみに兄さんも能力で敵を倒すとスキルレベルが上がっていったみたい」


「そういえばその兄さんってどんな人だったんだ?」


一つ気になったことを聞いてみる


「えーっとね・・・元の世界では料理人で、こっちの世界では炎舞(フレイムマスター)っていう炎を自由に操る能力を持っていたね」


炎を自由に操る力って料理人が持ってる能力だったのかぁ・・・・・・


「本名は山瀬 千尋。こっちの世界ではシュシュって呼ばれてたね」


「ぶふぉ」


その言葉に思わず吹き出す


「なんでシュシュ」


「どこかの誰かさんと同じように王様の前で見栄はってシューティングシュナイダーとか名乗っちゃったからねぇ・・・・それで略してシュシュ」


「ちょっと待って!略することができるならせめて俺のも略してよ!」


「んー、じゃあこれからゴンベって呼ぶね?」


「いやいやいや、そこはナナシでよくない?」


「えー?ありきたりだしゴンベにしようよ。可愛いよ」


「頼むからナナシでお願いします。割りとマジで」


ということでこれから俺はナナシと名乗ることになった


「それよりもスキルレベルアップの方々だけど・・・・二人の例から考えて能力を使って敵を倒すと経験値が入るんだよな」


「多分そうなんだろうねぇ」


「なら俺はどうやってスキルレベルを上げたらいいのかな?」


俺の能力は間違っても攻撃系統ではない


よって、この能力で敵を倒すのは無理だろう


つまり・・・・


「スキルレベルアップは諦めろってことかな?」


「まぁ、まだ諦めるのは早いと思うけどね」


そんな感じで話をしながら俺たちは武器屋に入っていった


「へい、らっしゃい!何にするよ?」


いかついおっさんAが現れた


「えーっと・・・・そういえば俺って何を装備すればいいんだろ?」


王様からお金は沢山もらったとはいえ何を装備していいかがわからん


「大丈夫だよ。ここのおじさんは人物鑑定っていう能力を持っていて適正を見て武器を選んでくれるから」


そう言いながらいかついおっさんAに視線を向けるヒカリ


「ヒカリの嬢ちゃんにそう言われちゃ断れねぇわな」


そう言いながらいかついおっさんAがこちらを見る


しばらく見た後


「ほー、面白い適正してんじゃねぇかあんちゃん!こりゃああれを引っ張り出してこねぇとな」


そう言っていかついおっさんAは奥に行ってしまった


「俺、そんなに面白いやつなのか?」


「まぁ、親しみやすくはあると思いますよ?」


そんな問答をしてるうちにいかついおっさんAが帰ってきた


「ちょいと高くなるが構わんか?」


「ええ」


俺の代わりに答えるヒカリ


なんで俺じゃなくてヒカリが答えてるんだよ!


「じゃあ、5万円するがあんちゃんにはこいつがおすすめだな」


そう言っていかついおっさんAが差し出したのは鉄でできた筒のような物だった


「なんだこれ?」


俺は受け取って見るが何もおこらない


「これ、もしかして?」


「おっ、ヒカリの嬢ちゃんは気づいたか」


どうやらヒカリはこれの使い方を知っているようだ


「マジックアイテムですね。つまりMPを消費して使うことができるタイプの道具」


「んー、マジックアイテムってところは正解だが一つだけ違うのはこいつはMPは消費しない。こいつは内部にMPを貯蔵することが出来てそのMPも敵を倒す度にある程度自動回復していく。つまり最初にある程度のMPさえためておけばいくらでも使えるってことよ」


「なるほど・・・・・」


ところでこれがどんなものかはわかったがどんな武器なのかはわからないのだが?


そんな俺の思考を読んだのかいかついおっさんAが答えてくれた


「これがどんな武器なのかはあんちゃんが決めることだ。こいつはどんな武器にもなるからな」


「どんな武器にも?」


「あぁ、ただ使える奴があまりにもいないからって理由でここまで安くなってんだよ」


5万円で安い方なのか!?


「まぁ、普通にマジックアイテムを買おうと思ったら桁が二つくらい違う値段からですからね」


「まぁ、とりあえず頑張れや」


「そういえば一つ気になったんですが・・・・・」


「ん?」


「ナナシさんの適正ってどんなのだったんですか?」


「あんちゃんの適正はな・・・・・全ての武器にあった」


「は?」


俺は思わず聞き返した


「いや、正確に言えば全ての武器を人並みには扱えるが特に突出して使える武器がなかったんだよ」


「つまり、器用貧乏ってことですね」


「そうとも言う」


なんだよそれ・・・・


「あぁ。後動きやすい鎧も一つもらっていいですか?」


「あいよ」


そういったいかついおっさんAが持ってきたのは鉄でできたような鎧だった


「これは?」


また何かマジックアイテム的なものだったりするんだろうか?


「こいつはただの鉄製の鎧だよ。ただしフロートの魔法が込められているから重さをほとんど感じないんだ」


「じゃあとりあえずそれもくれ」


「ほいよ。じゃあ合計で57000円だ」


わかった


俺は60000円を渡し3000円のお釣りをもらって店を後にした


値段を聞いた辺りからヒカリが何か難しい顔をしていたが・・・・・

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