山瀬 ヒカリの冒険
「それで?ヒカリはどういう人なの?」
酒場について席に座ると早速話を切り出す
「んーとね。一番手っ取り早い説明をすると元勇者かな?」
「ブフォ」
その説明に今度は俺が吹き出す
しかし俺が吹き出したのは笑ったからではなく驚いたからであることをここに明言しておこう
「まぁ、せいかくに言えばその片割れって所かな?私はね兄さんと一緒にここに呼ばれたんだ」
そこからヒカリは色々なことを教えてくれた
料理人である兄と共に転移したこと
そこで、世界を救うために魔王を倒してほしいと頼まれたこと
そして兄と二人で旅をしたこと
遂に魔王を追い詰めたこと
しかし、油断したヒカリが魔王の攻撃を受けてしまったこと
危機一髪の所で兄が自分をこのグランドまで転移させてくれたお陰で難を免れたことを
そのまま兄を助けに行こうと思ったがなぜかレベルがさがっていることに気づき近場で情報を集めることから始めたこと
そして、レベルを上げながら集めた情報の中に魔王が倒されたというものがあったこと
安心してレベル上げも中断し兄が帰ってくるのを待ったが遂には帰ってこなかったこと
そして、新たな魔王が現れたという情報が入ったこと
「これが2日前の話かな」
そこでヒカリは話を打ち切った
「レベルが下がったのは何でなの?」
「私が受けてしまった攻撃っていうのが対象の時を戻してしまう魔法なんだよねぇ」
「そのせいでレベルが下がっちゃったのか・・・・」
「レベルだけじゃなくて体も3年前の状態なんだよねぇ」
「へ?」
「これでも一応私18歳なんだよ?」
「俺と同い年・・・・・」
「そのせいで見た目も15歳くらいになってしまってるし・・・・・」
見た目では13歳とか言われても信じられそうだ
「むー、どこ見てるの?」
俺が胸を凝視してるのがばれたのか不機嫌そうな顔でヒカリがこちらを睨む
「ごっごめん!」
「まぁ、いいけど・・・・その代わり私のお願いを一つ聞いてほしいな・・・・」
「おっお願いですか・・・」
「うん」
そこでヒカリは大きく息をすった
「私と一緒に魔王を討伐しに行ってほしいの」
そのお願いは俺としても願ったりなわけで
1も2も無く俺は頷いていた
「これからよろしく」
こうして、残念なハズレの勇者のパーティーに黒髪妹系超絶美少女であるヒカリが加わることとなった
ヒカリ
Lv.5
HP 172/172
MP 305/305
状態 良好
称号 異世界から来たりし者
能力 魔術増幅
魔術増幅
Lv.2
パッシブスキル
最大MP+50
魔法使用時威力増幅
詠唱短縮(小)
MP回復速度UP(小)
アクティブスキル
MP消費で魔法にブースト(小)をかけることが可能