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俺 テンプレを信じる

「困った・・・・・・・」


アース王から資金は貰ったしやるべきこともはっきりしているが俺には一つだけどうしても足りないものがある


それは・・・・


「どこに何があるのかさっぱりわからん」


そう、この世界に関する知識である


登録を薦められた冒険者ギルドや商人ギルド、宿に道具屋、武器屋の場所でさえ俺にはわからないのだ


挙げ句のはてに先程天下の往来で「うぜぇぇえええ」と絶叫してしまったせいもあって回りの人に声をかけることすら憚られる状態であった


「くっそぉ~」


異世界召喚系のテンプレならば王様が適当な仲間(美少女)を斡旋してくれてその美少女が俺に知識を与えてくれるはずなのに・・・・


「もう絶対にテンプレなんて信じねぇ」


「テンプレ?」


おっとどうやら独り言を聞かれてしまっていたようだ


「すいません、ちょっと独り言でして・・・」


謝るために振り向いた先には超絶美少女がいた


「もしかして貴方は新しく異世界から召喚された勇者ですか?」


あれ?これってもしかして?


「あぁ、はい。そうですが・・・・・」


テンプレ来たか!?


「やっぱり。テンプレなんて言葉を聞いたのは実に3年ぶりくらいですからね」


「3年ぶり?」


「はい。あっ、自己紹介がまだでしたね。私の名前は山瀬 ヒカリです。」


「あっ、俺の名前は・・・・」


俺は本名を言おうとしたがなぜか本名を口に出すことができなかった


「あれ?」


その様子を怪訝そうに見ていた山瀬さんが


「もしかして王様の前で本名じゃない名前でも言いました?」


と的確な指摘をする

 

「そっそうだけどなんでわかったの?」


「この世界では出生時に附けられた名前が本名になるんです。私の兄さんも同じようなことをしてまして・・・・・・ちなみに王様の前ではなんという名を?」


「ナナシノゴンベ」


「ブフォ」


俺が呟くと同時に山瀬さんが吹き出す


「よっ、よりにもよってなっナナシノゴンベって・・・・」


どうやらツボにはまったようだ


「いや、笑わないでよ。初対面の相手を笑うって結構酷くない?」


「ごっ、ごめんなさい・・・・プクク」


謝りながらも笑うのはやめないようだ


笑っていても美少女だということがわかったが実にどうでも良かった


「それよりそろそろ山瀬さんのことを教えてよ」


「あっ私のことはヒカリで良いですよ。まぁ、一応話をしようと思ったら長くなるのでそこの酒場で話しましょう」


そういうと山瀬さんは俺の手を引き酒場まで案内してくれた


うん、テンプレってほんとにあるんだね

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