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覚醒の力

「発動!魂共鳴(ソウルコネクト)!」


そう叫んだ瞬間俺の脳裏には一人の少女がいた


その少女と初めてあった日


一緒に武器を買いに行った時


スライムを攻撃して助けてもらった時


そこからした色々な冒険の日々


そして、先程最後に見た覚悟を決めた笑顔


改めて思った


彼女を・・・・ヒカリを失いたくないと


もう恐怖は消えていた



※ヒカリ視点


「ぬぅ!」


いきなり私は地面に落とされた


「一体・・・・何が・・・・・!?」


目を開けて驚愕する


そこには白い魔力を全身に纏ったナナシが立っていた



※再びナナシ視点


力がみなぎる


これがヒカリの力


視界に新たなメッセージが浮かぶ


『ソウルメイト1名獲得により新たなアクティブスキルを発現します』


アクティブスキル


付加(エンチャント)


ソウルメイトの使用する能力を自身の武器に付加することが可能


それを見た俺は武器を刀に変化させ


付加(エンチャント)ファイアーボール』


と発動を宣言する


それと同時に


「アクティブスキル発動『魔術暴走(マジックバースト)』」


魂共鳴(ソウルコネクト)によって使用が可能になったヒカリのアクティブスキル魔術暴走(マジックバースト)を使用する


魔術暴走(マジックバースト)は残り全てのMPを消費する代わりに次の魔法の威力を消費したMPの量に比例して上げるというスキルだ


つまり、俺はこの一撃に全てをこめてタウラスを撃つつもりだった


そうしないと届かないことは先程の戦闘でわかっていた


武器を刀にした理由は大剣だと近くにいるヒカリを巻き込む可能性があったからだ


タウラスもヒカリを離してこちらを凝視している


「人質をとらないのか?」


取られたら終わりなのに俺はなぜかそんなことを聞いていた


「俺はそんな卑怯なことはしない!そんなことをするくらいなら死んだ方がましだ!貴様の最強の技を俺自身の最強の技を持って打ち砕く!」


そう言ったタウラスが魔術で大槍を作り出すと突貫の構えを取った


それに対して俺は刀を鞘に納め居合いの構えを取る


「突貫!金牛角槍!」


タウラスがこちらに突っ込んできた


俺はタイミングを合わせて切りつける


「居合い 爆炎光刃斬!」


二人の技は丁度中間でぶつかり大きな爆発が起こった



※再びヒカリ視点


大きな爆発の砂煙が消え去る


その中からすがたを表したのはぐったりとしたナナシを抱えたタウラスだった


「くっ!」


私は無駄とわかっていながらも戦闘体勢をとる


それはそれ以上ナナシを傷つけるなら死んでもタウラスに対して一矢報いるという意思表示だった


そんなこちらの意思を感じたのかタウラスは


「必要ない」


という言葉を発した


「どういう・・・・・」


「私が今何時もの3割程度の力しか出せぬとはいえ私のタウラスホーンを砕いた。恐らくタウラスホーンがなければ砕けていたのは私の方だろうな」


「だから見逃すと?」


「それが魔王様の命令でもあるからな」


「魔王の命令?」


「お主の力を計り力が無いと判断した場合はせめて苦しまないように殺せ。これが魔王様の命令だ」


「それなら私を殺さなくてはならないのでは?」


それを言うとタウラスは苦笑しながら言った


「こやつが気絶する前に一言ヒカリだけは・・・・と呟きおってのお主ら似た者同士じゃのぉ」

 

それを聞いて私は少し赤面する


「何だかこやつからは親しみにも似たような物を感じる。それに力を示した者の唯一の願いを聞き届けん等と私の信念に反するからの」


そう言うとタウラスは私の目の前にナナシを置き去っていった


こうして私たちの絶望的な闘いは幕を閉じた

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