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僕らの思い出  作者: oboro
プロローグ ー結城 夏美
7/12

思い出 6th.

「俺も、だよ。」


小さい、小さい声が聞こえた。


びっくりして顔を上げると、真っ赤な顔を逸らして陽君が言ったんだとわかった。


「…う、うそ、だあ。」


本音がこぼれた。

ただ、楽しい友達としてしか見られてないと思っていた。

これでフラれて、少し距離を置いて、また友達に戻ろう、と思っていた。


これは本当に現実だろうか?

都合のいい夢を見ている気分だった。


「ばっ…!

こ、こんなこと…冗談で言えるかよ。」


陽君は顔を上げて、こっちを見ながら言ってくれた。

彼の顔はまだ赤くて、でも、しっかりあたしを見てくれた。


「これから、も…よろしく。」


そう言って、手を差し出された。

応えるように、あたしも手を出す。


「う、うん…よろしく。」


ぎこちない、初めての握手。

手を繋ぐ、なんて甘くはないけど、それでも、隣にいることを許された気がして嬉しかった。


彼の手はゴツゴツしていて、あったかくて、嬉しくなった。




この日から、友達ではなく、彼氏と彼女になった。

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