6話 使い魔
何か駄文になった感じがしますので、変なところや、意味不明なところがあったらどんどんご指摘下さい。
ウリエルの放つ鋭い突きを紙一重で避け、そのまま足を止めずにウリエルの懐まで潜り込み、そこから天使の剣を上に振り抜く。それをウリエルはバックステップで後方に跳び回避する。
「チッ、これも当たらないか……」
「よく言いますよ。これでもこっちはこっちで、かなりギリギリですよ。本当に何者ですか貴方は……」
俺とウリエルはあの後からもう30分は戦い続けている。
俺のHPは6割近く削れ、イエローゾーンに突入してしまっているが、ウリエルも自前の3本のHPバーの2本と半分を失っており、レッドゾーンに突入していた。ダメージ量的にはこちらの方が少ないが、攻撃力の差を考えると互角だ。
「私もそろそろ本気出さないと駄目でしょうかね……」
「ははっ……笑えないねぇ……だがそっちがその気ならこっちもそうさせて貰おう」
俺とウリエルは同時にバックステップで互いに距離を取り、同時に背中に翼を展開する。
この翼の使用方法は、ウリエルと遭遇する前、雑魚達と戦っている時に練習をしていたので、飛行技術は完璧にマスターしている。やはり俺は運動系だとリアル、ゲーム関係無しにチートスペックだと実感した。
「ーーッ!?貴方も翼を……成る程流石は天魔と言った所でしょうか……?」
「!?」
ウリエルの言葉に俺は驚愕した。何故ウリエルが俺の種族を知っているのか。この世界の住人だからと言ってしまえばそれで終わりだが、それは無いと確信できる。根拠は無いがそう感じるのだ。
だから俺は問いかける。
「何故俺の種族を知っている……?」
驚きを隠せずそう言う俺に、ウリエルはほんの僅かに勝ち誇るような笑みを浮かべたが、一瞬後には先程までの憮然とした態度に戻り、俺の疑問に対する返答をくれた。
「私は神に仕える者です。なので神と似た気配を持つ貴方に気付かない訳無いでしょう?ですが、その翼を見るまでは半信半疑でしたけどね。
その悪魔と天使の二対四枚の翼は天魔の特徴です」
成る程な……流石は幹部と言うだけあってよく知っている……。
「成る程良く分かった。ならさっさと決着付けようぜウリエル!」
「望むところです!」
刹那。
俺とウリエルが同時に空中に飛び、その勢いのまま、互いに攻撃に移る。そしてお互いの武器がぶつかり合い、衝撃で砂埃が舞う。こんな時でもこのゲームって本当によく凝った作りになってるなと思う。
砂埃が収まった時、空中に佇む影は一つ。
腰まで伸びた銀髪に、カウボーイの被る様な帽子を乗せ、その背には白銀の翼と漆黒の翼が二対四で生えており、両手にはレリーフに特徴の有る剣を二本持っている少女……否、少年が一人。
「勝った……のか?」
そう呟き、自分の勝利を再確認する。
「ぐっ……貴方の勝ち、です……。」
地上から聞こえて来る声に視線を向けると、そこには片翼と片手を半ばからスッパリ切り落とされ、その脇腹には致命傷にしか見えない程の深い傷を負ったウリエルの姿があった。
「まさか……空中で踏ん張る力がある、なんて、ね……ぐふっ……!負けましたよ……」
そう、ウリエルの言う通り俺が勝てたのはスカイウォークのおかげだ。
翼での飛行戦闘時の弱点は踏ん張れ無い事である。踏ん張れ無いから武器を押し込め無い。それをカバーする為に飛行速度を早め、敵に突っ込む。それが本来の飛行戦の戦い方だ。
しかし俺はその例外を使う事が出来る。スカイウォークはスタミナが続く限り空中を歩ける。それを飛行と組み合わせてみると、空中での踏ん張りが可能になるのだ。しかしこれは、メリットに対してデメリットが大き過ぎる。それはスタミナの消費量がスカイウォークと飛行の同時併用で二倍になってしまう。それではスタミナが一瞬で無くなり、飛行もスカイウォークも使用不可になってしまう。つまり普通は思い付いても実行は不可能なのだ。そう、俺以外は。
俺は天魔のステータス補正でスタミナが無限だ。無限とはいくら使っても減らないと言うことである。減らないのならこのスカイウォークと飛行の馬鹿げたスタミナ消費を受けても何ともない。これが今回の勝敗を分けたと言えよう。
「そうか……俺はお前に勝てたのか……はぁ〜疲れた。全くお前はデタラメだったよ。絶対こんな初期で出て来ていい存在じゃねーよ。俺じゃなかったら絶対勝てないだろうし」
「フフッ……我らはいろんなフィールドをランダムで移動して、プレイヤーを見かけたら攻撃をするという存在ですからね……今回偶々貴方を見かけたので攻撃したのですよ……それがまさか私を倒すくらいの強者だったなんてついてません……」
なんつー迷惑なキャラだ。運営もえげつない事を考えるな〜。そこまで考えた所で俺はふと疑問を持った。”我ら”?
「なぁウリエルよ、我らって誰の事だ?お前は一人だっただろ?」
「ああそれはですね……ケホッケホッ!しょ、少々お待ち下さい今回復します」
「回復したらまた再戦なんて無いよな?」
「そ、それはありませんので、ご安心を」
そう言ってウリエルは何かの薬を飲み、その直後に失った翼と腕と脇腹が回復した。
何も無いところから腕が生えて来るのは光の粒子であっても気持ち悪かったとだけ言っておく。
「我らとは先ほど申した四柱の守護天使のメンバーの事です。因みにこれは特殊クエストとして遭遇時に自動で発動しておりますので、恐らく貴方にクエストが発生してあると思います。それに、私のクエストはもう既に達成されているので、報酬が届いてるはずですよ。それに今頃この世界のプレイヤー全員に貴方が特殊クエストをクリアした事が伝わってると思いますよ。このクエストはクリア者が出た時、そのプレイヤーの名前とクリアした特殊クエストの名前がプレイヤー全員に伝わる設定ですし。聞こえませんでしたか?」
全然聞こえ無かった気が……いや、確か雷が降って来る前に何か聞こえていたような……もしかしてそれかもな。戦闘に夢中になってて忘れてた。……てかそれより、
「お前AIなのに詳しいな……」
「私達の様な上位の存在はAIの他に、この世界についての事もプログラミングされていますので」
マジか……この世界のキャラにこんな事プログラミングするなんていいのか運営……。
「成る程よく分かった。ならお前はこれからどうするんだ?」
「普通はまた仲間の元に戻るんですが……」
そう言いながら俯いたウリエルの顔は、何処か意味ありげな雰囲気を纏っていた。
「どうした?」
俺は少し心配になったので声をかけてみる。ホラ、何かこいつってNPCはNPCでも他のNPCとは違う感じがするからさ。
「この人なら……いや、しかし……」
本当にどうしたんだろう?
「ほら、ハッキリしろ。何が言いたいんだ?」
俺がそう声を掛けると、ウリエルは意を決したように俺の瞳を見据えて口を開く。
「決めました。私を貴方の使い魔にしてください!」
『大天使ウリエルが仲間になりたそうにしている
。仲間にしますか?yes/no』
「……はっ?」
俺は一瞬何を言われたか分からなかったが、ウリエルがもう一度同じ事を言ってきた事で、何を意味するかがハッキリ分かった。
「えーっと……本気?」
「本気です。本気も本気です。どうか私を使い魔にして下さい」
えっ?ボスモンスターって仲間に出来たっけ?
「ダメでしょうか……?」
俺が考えていると、不安に思ったのかウリエルが上目遣いで俺の瞳を覗き込んで来た。
いやぁ、それは反則だろ……。
「いや、なってくれるなら大歓迎だけど、ボスモンスターって仲間に出来たっけなぁ〜と思っちゃって……」
俺の答えを聞いたウリエルは、嬉しさの余りか、泣き出してしまったが、俺はそれを宥めて、再度同じ質問をした。てか涙まで再現されてるのか……やるな運営……
「良かった……すみません、ついホッとしちゃって……。えっと、ボスモンスターは仲間に出来るかですよね?それはそのボス毎の条件を満たせば可能です。
因みに私の場合は、能力及び、スキルに「天使従属」またはそれに準じる能力、スキルを持っているということと、私自身が気に入るという条件でした」
ふむふむ……ボスは条件さえ満たせば使い魔に出来るのか……これは良い情報だ。
「そうだったのか……てことは俺はウリエルに気に入って貰えたのか。何か嬉しいな」
「その……貴方様の実力と性格は素晴らしいと思いました。貴方様と剣を交え、この人に付いていきたいと思うのに相応しいと判断しました。」
キリッと告げるウリエルに苦笑しつつ、使い魔にする為、先程から出続けているウィンドウのyes/noのyesを選択する。
『大天使ウリエルを使い魔にしました。なお、大天使ウリエルは名付け不可モンスターの為、名前はウリエルのまま変更が出来ません。』
「よし使い魔にしたぞ。これからよろしくなウリエル!」
「はい!こちらこそよろしくお願いします。アテナ様!」
こうして【四柱の守護天使】の一柱、大天使ウリエルは俺の使い魔となったのだった。……どうでもいいけどウリエルが俺の使い魔になったからもう四柱じゃなくね?ま、本当にどうでも良いか。
因みに主人公のレベルはウリエルを倒した事により15まで上がってます。ウリエルの適性レベルのイメージはプレイヤーによる増減ありの20〜あたりのイメージです。
因みに主人公以外の、エレンとか一般プレイヤーのレベルは10が今の所最高です。
近日中に掲示板ネタとウリエルとアテナのステータスを公開します。
P・S
今回は上手く入れられず、スルーしましたが、今度からはレベルアップとかが分かるようにします。