第6話
翌日、ソウマが再びサラマンダーを召喚したと噂が広まった。
「おい、聞いたか。またソウマがサラマンダーを召喚したって!」
「また嘘じゃないのか?」
「ミナが言ってたから本当じゃないか?」
「しかもアクヤークが召喚したヘル・ケルベロスを撃退したって・・・」
「しかも学園長が動いたらしいぞ……!」
「えっ!?あの“千年の知恵”と呼ばれる学園長が!?」
「ソウマの召喚獣が伝説のサラマンダーだったって噂を聞いたらしい……!」
そしてついに学園長――エルネスト・ライオットが授業中の練習場に姿を現した。
彼の長い銀髪は腰まで届き、深緑のローブには古代文字が刻まれていた。瞳は琥珀色に輝き、威厳を放っている。
「……君が、ソウマ君だね。」
「は、はい……!」
ソウマは緊張しながら頭を下げた。
「伝説のサラマンダーを召喚したと聞いた。見せてもらえるかね?」
「……はい!」
ソウマはスクロールを手に取り、深く息を吸い込んだ。
「召喚――ウーパールーパー!」
水が渦を巻き、光が爆ぜる。
『うーーーーーーーぱーーーーーーー!!!』
ウーパールーパーが現れた。
その姿を見た瞬間、学園長の瞳が揺れた。
「……やはり、君だったか。」
『うぱっ!(エルネスト!久しぶりだねっ!)』
「ウーパールーパー……!君にまた会えるとは思わなかった。」
ソウマは驚いてウーパールーパーを見た。
「えっ!?知り合いなの?」
『うぱうぱっ!(うん!この人は昔、リュウソウと一緒に旅をしていた仲間だよ!)』
「リュウソウと……!?」
学園長は静かに頷いた。
「私はかつて、リュウソウと共に魔王軍と戦った。彼がサラマンダーを召喚した時、私はその場にいた。ウーパールーパーとも、幾度も命を預け合った仲だ。」
『うぱー!(あの頃は大変だったねー!でも楽しかった!)』
「……信じられない……僕が召喚したウーパールーパーが、そんな過去を持っていたなんて……」
学園長はソウマの肩に手を置いた。
「君がウーパールーパーと契約したということは、リュウソウの意志を継ぐ者として選ばれたということだ。だが、道は険しい。君の心が試される日が、これから何度も訪れるだろう。」
ソウマは拳を握った。
「……僕は、強くなります。誰かを守れる召喚士になります。ウーパールーパーと一緒に!」
『うぱっ!(その意気だよ、ソウマ!)』
学園長は微笑みながら言った。
「ならば、私が君に“召喚士の真髄”を教えよう。リュウソウが遺した技術と知識を、君に継承する時が来た。」




