絶望と憎悪の中で、
二話目です。
よろしくお願い致します。
騎士たちは僕を見て微笑むと、
謎の文言を唱えだし、僕の意識もなくなった。
頭の中にモヤのかかったような優れない気分の中で、
目覚めると、どこか豪華な部屋にいた。
一農民の子ども、もはや国民とすら認識されていないかもしれないような僕には全く無理ができないほどの豪華さを持って、その部屋は僕の理解の範囲外に出たような気さえする。
状況が何一つ理解できなかった。
そこから部屋を歩き回ってみると、
窓は鍵がかけられていてで開かず、外の景色も見えなかった。
部屋には豪華な天蓋付きのベッドと何も入っていないクローゼット、そして鏡が着いていた。
元は何か女性の部屋だったのだろうか。
そこから十分ほどほどうろうろと歩き回ってみたが
それ以上の発見は何もなく
僕は目覚めたばかりのベッドでまた眠りに落ちた
頭の中に急に鈴の音のような声が響いた。
「起きなさい、勇者よ、起きなさい。」
「あれから2年が経ちました、私のことを覚えていますか。」
いや、鈴の音というよりも暴力的な刺激が脳天まで駆け巡った
「女神様…」
「君の平穏は壊されてしまった。」
「え…」
こちらの呟きなど一切関係なしに女神様は次の言葉を紡いだ。
「君の名前は?」
そう問われる。
然し、名前などないもので、困り答えることが出来なくなる。
すると一気に空間の重みがまし、寒気と共にこめかみに激痛がはしった。
「名乗れ。そう言っているのだが聞こえないかい?」
神の威光か、足が震えて止まらない。
言葉を間違えれば死ぬ。
そういった威圧感が確信的なものとして僕の中に生まれた。
「なっ…名前などないものでしてっ…」
声が裏返ったような気がする。
「…そうか。それは悪いことをしたね。」
少し考えるような仕草をして、女神様は。
「名を与えよう。」
僕はそうやって話の進む中息すらも突っ返させていた。
一息ですら殺されてしまいそうだとそう思ったのだ。
『アステル』
「どうだろう?いい名前じゃないか。」
「決めた。君の名前はアステル・エンデュミオンだ。」
そう言って女神様は僕に家畜に子供が無邪気に名付けるように
無邪気な笑みを浮かべて僕を見た。
「…っはい。ありがとうございます。」
そういうそういうと女神様はすごく嬉しそうに、邪悪に、
僕に微笑んだ。
「さて、僕の名前はセレネー。月の女神セレネー。」
「君の守護する女神飼い主だ。」
「僕の眷属、使徒として、君には働いてもらう。君の村を滅ぼしたのは神殿騎士団。この世を統べる女神ヘリオスにつかえる騎士達だよ。」
さて、君に命令を下そう…
そう、女神様がおっしゃっている間。
僕は女神様は何のことを言っているのかわからなかった。
村が滅ぼされただの急に話が進みすぎて意味がわからない。
そう思って困惑していると、またも女神様は少し考えるような素振りを見せて、
「ああ、忘れされられているんだね?」
そういい僕の頬を撫でた。
瞬間。僕のこめかみにまたも激痛がが走った。
先程の痛みほどではなくとも、これもまた信じられないほどの痛みだった。
「思い出したかい?」
神のそんな質問も意に返さないないほどに、
僕の頭の中は悲しみと絶望に溢れ返っていた。
「思い出したようだね?」
またもひとりでに話が進みだす
「アステル。君に命令を下す。」
「今から数十年後を僕を討つであろう。三代目勇者の現れる前二代目勇者として、正体を隠しながら、僕が討たれるの防ぐ為、8人の女を殺して欲しいんだ。」
僕の空っぽな脳みその中にその言葉が深く重く染み込んだ。
また22時にも投稿します。(*^^*)