プロローグ
初めまして、蒼山颯馬です。
今回が初めての作品です。
まだまだ慣れなくて作品のストックもありませんが精一杯努力しますのでどうかよろしくお願いします。
あの日、あの時、あの場所で、兄に言われた言葉を、私は例え、どんなことがあろうととも、決して忘れることはないだろう。
12月25日、クリスマス。雪が降り積もり、辺り一面が白銀の世界の様に美しかったのと、寒くて凍えそうだったのを覚えている。
その日、私の父は交通事故で亡くなった。
辛かった。当たり前が当たり前じゃなくなったのが。泣いた。泣いた。たくさん泣いた。何かが崩れたように泣き叫んだ。
そんな私を抱き締め、兄はこう言った。
「絶対に何があってもお前のことだけは守ってやる。父さんの分までしっかり愛してやる。約束だ。」
言葉の一つ一つに重みを感じた。
どんどん抱き締める力が強くなっていくがわかった。
そんなことを言ってくれる人がいてくれて、私は嬉しかった。
思えばこの時から私は兄の事が好きだったかもしれない。
傍にいるだけで心の底から安心した。でもただ背中を見るだけじゃ恩返しができないから。
私も強くなりたいと思った。それが兄に近づく唯一の方法だと思ったから。
でも、そんなかっこいい兄はもういない。もちろん死んだとかそういう話ではない。
だって、兄は落ちこぼれたのだから。
これは、そんな兄と私の、創作の物語。