クエスト
登録を終え(もちろんグラフとのパーティ登録もした。)、ギルドを出ようとする。
「さてと、やっぱり、一回城に戻んねぇとな。」
「お~い。どこに行くんだ?」
まぁ、こうなるだろうとは思っていたぜ。
「せっかく、登録したんだクエスト行こうぜ。」
「用事があるんだが。」
「まあまあ、すぐ、終わるって、これなんかどうだ。」
そんなすぐ終わるクエストとかないだろ。
「まぁ、いっか。どれどれ。」
___________
応募ランク:SS
時現竜
報酬:100000プロム
注意:この竜は、時を操ると思われる能力を持っています。
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「止めとけ。」
「いこーぜ。」
「無理だ。それに、これ、SSだぜ?どうせ、ザ 〇ールドとか言っちゃう奴だぜ?」
「二人で行けば。大丈夫だぜ。」
「俺は、Fランクだ。」
___
「大丈夫でしょう。」
「な?言ったろ?」
「大丈夫じゃねぇーよ。時操んだぞ!?そんな軽くていいのかよ!?」
「時を操るといっても、止めたりはできませんよ?せいぜい、自分の動きを早めたりする程度ですよ?
」
「それなら・・・いいのか?」
「大丈夫ですって、翔さんはFランクですけど、強さはグラフさんも唸るほどと聞いてますから。」
「まぁ、間違っちゃ、いないな。」
「じゃあ、行くぜ。」
「あ、待てコラ。」
それから、一時間後・・・
「着いたぜ、時現竜が多数目撃される場所に。」
「うむ、ただの森だな。」
「お?いたぜ、あの黒っぽいのじゃないか?」
「発見が早すぎるぜ。まぁ、こちらとしても早く見つかってよかったんだけど。」
「お、こっち向いた、バレたみたいだぞ。剣抜いと―――――」
バゴッ
グラフが剣を抜こうとした瞬間、吹き飛ばされた。
「なんかこいつ強くね!?」
そういえば、三日くらい前に練習して習得した、スキルの鑑定があったんだったな。
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名前:天時現界竜
性別:不明
Lavel:7837
職業:龍神の片割れ
HP:560000
MP:700000
筋力:300000
防御:999999
俊敏:500000
知力:100
魔質:50000
器用:100
反応:300000
視力:500000
精神:500000
魅力:5
運:90
能力 :『時空超越』 レベル5
スキル :火魔法 レベル 10 竜族之凪零 レベル10 神化 レベル3
称号 :龍神の加護 時の支配者
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おうち帰りたい。
「うおおおお、何て日だよ。なんで今日は、ボスキャラみたいな奴らとの、エスカウント率たけぇんだよ!いや、待てよ、時を止めれる程度、某メイドでも出来たじゃないか。そう思うと、ボスキャラでもないのか?とりあえずここは、あえて、逃げ――――ゴバ」
ドゴッ
グラフと同じ岩にめり込む。
「ック。やってくれるじゃねぇーか。軽く行くぜ?」
ぶっ飛ばされたのを、仕切りに、変なスイッチが入った翔であった。
「グラフは・・・まぁ、いいか。」
翔は、残像と消え、足元の砕けた石のみが残った。
「おらぁ!!」
竜の顔面を蹴りつけた、と思ったら、逆に殴らられいた。翔は、木をへし折りながら100m程吹き飛ぶ
。
「マジで、時操れんのかよ。見えなかったぜ。」
追撃をするかのように、竜が後ろに立つ。
「せっかちな、ヤローだな。」
「ガアアアアアアアアア!!!!」
竜が翔を殴り上げ、上空に打ち上がる。また、竜が打ち上げた翔を、殴りつけようとするが。
「もう、わかってんぜ。お前、攻撃する時は、時を止めれないんだろ?」
「ガガガ、惜しくもなんともないぜ?攻撃する時は、ねぇ?」
「お前、喋れたのかよ。」
「知力が100もあるんだ。当たり前だろ?」
そうだったな、ステータス上は俺より頭いいもんな。竜以下か、俺の頭は。
「いくぜ」
それから、竜と翔の殴り合いが続く。まぁ、竜にボコられてるだけだが。
やべぇな、このままじゃジリ貧だぜ。打開策を見つけなければ。て言うか、この能力強すぎだろ、レベル5の癖に――弱点でもあるんじゃないか?
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名前:天時現界竜
性別:不明
Lavel:7837
職業:龍神の片割れ
HP:560000
MP:20000
筋力:300000
防御:999999
俊敏:500000
知力:100
魔質:50000
器用:100
反応:300000
視力:500000
精神:500000
魅力:5
運:90
能力 :『時空超越』 レベル5
スキル :火魔法 レベル 10 竜族之凪零 レベル10 神化 レベル3
称号 :龍神の加護 時の支配者
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特に変わりは・・・・お?MPがすごい減ってる。これかぁ。
「ガッガッガガ、どうした、このままじゃ、ジリ貧だろ。」
「そりゃ、こっちのセリフだ。」
「!!!」
そして、一方的な殴り合いが続く。だが、突然に竜は時を止めることができなくなった。
「もう、MP切れか?」
「何故、貴様がそれを!!」
「フッフン。教えて欲しいか?」
「まあ、いい。」
「いいのかよ!?」
「真の能力を開放してやる!!余波だけで、死ぬんじゃねぇぞ!!!??」
「やってみろ。」
「神化!!!!」
「おお?」
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名前:天時現界竜神
性別:不明
Lavel:7837
職業:龍神
HP:56000000
MP:2000000
筋力:30000000
防御:99999999
俊敏:50000000
知力:100
魔質:5000000
器用:100
反応:30000000
視力:50000000
精神:50000000
魅力:5
運:90
能力 :『時空超越』 レベル5
スキル :火魔法 レベル 10 竜族之凪零 レベル10 神化 レベル3
称号 :龍神の体現者 時の支配者
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「おいおい・・・」
「今更、謝ったって、おせぇんだぜ?」
「望むところだ。」
次の瞬間、竜の体から膨大な量の魔力が発せられる。
「『時の掌握』!!過去に戻って、油断している間にお前を殺してやる。焦ろうがもう遅い!」
空間が歪み、竜が消失する。
「・・・どうすっかな。これ。」
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時系列が歪んだと同時に目の前にいた翔が消えて、竜はこれで過去に戻ったと確信する。
「確か、あいつらはここらへんから出てきたな。この茂みに隠れて不意打ちしてやる。」
そこには、誇りとか、自尊心の欠片もない竜がいた。
「ガガガガ、来た瞬間首元を掻っ切ってやる。しかし、この神化というのは何億年たっても慣れねぇもんだな。スタミナがガリガリ削られてくぜ。あいつを殺したら飯にするか。」
「あ、先輩。これ飯っす。」
「お、気が利くじゃねーか。」
「・・・」
「・・・」
「てめぇ!!!いつからそこにいた!!?」
「えーと、『確か、あいつらはここらへんから出てきたな。あ、金玉かゆい。』くらいから。」
「嘘つけ!!金玉かゆいは言ってねーだろーうが!!てかそれ結構前だな!!おい!」
「ふふふーん」
「っていうか、どうやってここに来た!?まさか、お前も時を操れる能力でも持ってんじゃねーだろうな?」
「ああ、それなら簡単だよ。相対性理論って知ってるか?」
「竜である俺が知ってるわけねぇーだろうが。」
まぁ、この世界の住人は知っている奴はいないと思うけど。
「その中に、光速より速く動くと過去に戻れるって仮説があるんだけど、試してみたら出来たってわけ。」
「・・・」
「じゃ、遠慮なく倒させてもらうわ。」
「ま、まて!!話せばわかる!!死にたくなギャアアアアアアアアア」
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「ん?なんだ?翔じゃねぇか。どうした、いきなりいなくなったからびびったたぞ。どこいってたんだ?」
「ああ、先に竜を倒しに行っててな。」
「まじか?」
「うん、そこに横たわってるやつがそうだろ?」
「何か普通のよりデカい気もするが・・・」
「気のせいだろ。」
「気のせいか。じゃあ、安心だな。よしギルドに報告しにいくか!」
やっぱりこいつの頭のめでたさは普通じゃないと思う。