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プログラム:11 《可哀想だね・・・みんな、ミンナ・・・》



只今の時刻9:50.

ゲェム開始時刻まで、残り約2時間。











「ど、どこに隠れればいい?!」

由樹はさっきからこの調子。


頭の中がパニックになっている。



「とにかくっ!隠れられそうな場所を探さないとっ!!」


あたしは由樹を励ますように言った。


つもりだったけど、あたし自身、焦っていた。



そりゃあそうだ。こんなゲェムに巻き込まれて

平然としていられる人なんかいやしない。

              

現に冷静な宮坂さんや、坂野がああ(・・)なってしまったんだ。

あたしたちが冷静にしていられるわけがない。





「…あそこ、何やっているんだろう。」

雅之の声にあたしと由樹は我に返った。


雅之の目線を追うと、

そこには職員室に駆け込む生徒達がいっぱいいた。




みんなゲェムで焦っているらしい。





「どういうことですかっ?!」


「家に帰らせて〜!」


「隠れ鬼なんてできるわけが無いじゃない!!」


「勝てるわけ無いよっっ!!」

みんな泣き言を言って先生達にしがみついている。





先生も動揺を隠し切れていなかった。


「だ、大丈ぶ、ですっ!みなさんは必ず、先生達が守りますからっ!!」

先生、あまり頼りにできません…。

先生達も隠れる場所を探すのに精一杯みたいだ。









「…奏、行くよ。」

雅之が腕を引っ張ったのに気がついた。


どうやらあたしも職員室の前で止まってしまったらしい。


由樹は頭を抱えながらも、あたしと雅之の後についてきていた。






「ご、ごめん。」

小さく謝って、あたしは雅之を見た。





雅之の瞳は

とても澄んでいた。





こいつ、こんな瞳だったけ?

よくわからないけどそんな疑問が頭を回った。




本当は、もっと大切なことが今あるのに、それを無視しようとしていた。



だって…怖インダ…。






アクマが……














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