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魔剣使いとハーレムと  作者: アッキ@瓶の蓋。
第7章 冬の『どんぐりの会』

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7章4話「成り立つわ。さぁ、私の」

 『どんぐりの会』が入っている総合ビル、『背倉辺(せくらべ)総合株式会社』2階。そこでヤヤ・ヒュプオンは鉄骨に縄で二重や三重でくくりつけられていた。そんな少女を『どんぐりの会』の2人が見ていた。

 1人は紳士服を着た男性。白を基調とした格調高いスーツを着た細身の長身男性。黒縁メガネにすらっとした顔立ち、肌は白くその青い髪は適度な長さで切り揃えられている。腰には2本の短刀を帯びており、ポケットはぱんぱんに膨らんでいる。

 もう1人は赤いツインテールと碧眼の女性。血のような紅赤色の制服、腕には『○○の嫁』と書かれている腕章を付けている。



「しかしこの少女、巫女服を着させるのはどうだろうか? やはり日本女性は和式的に巫女服とかで良いのだろうか?」



「いやここは裏の裏の裏を取って、髪の色を薄赤色、瞳の色を金色にして尻尾とかを生やしてキャ○ターの、いやこの場合はキャ○狐のコスプレをさせましょうよ。幸い、あれは巨乳キャラでは無いから、これくらいならば簡単にキャラとして成り立つわ。さぁ、私の服があるので貸しましょう。と言う訳で早速やりましょう! 即やりましょう!」



 男性、ガイオン・ダラムアトルと女性、クナピト・モナザの2人はどう言った服を着させるかを迷っていた。



「……ふむ。コヨルよ、少しばかり自己調整機能を強めるとしよう。さらに武器として腕にアサルトライフルを仕込もう。名前は……そうだな。『世界にあらがえし魂(ハートニスクソウル)』とでも名付けよう」



「……ピピ。シヴァ博士。確かに腕に何か武器を仕込めば良いと提案したのは私ではありますけど、流石にそのネーミングセンスと、武器には多少変更すべき所があります。と言う事で私の設計図をいただけますか? 自分の希望は自分で書くので」



 魔女帽子を被った白衣を着た男性、シヴァ・バスレイヤは、ゴスロリドレスを着た小柄で右腕を取り外された女性型アンドロイド、コヨル・テミンスの点検をしながら彼女の文句を聞いている。



「う、うぅ……」



 そうこうしている間に声によって気配で、ヤヤが気付いて起きてしまった。そこにサングラスをかけた、腕に『リア充撲滅!』と言う黒いジャージを着た男性、『どんぐりの会』のリーダーであるアサセノス・ナハルーパがコーヒーカップを持ちながら近付いて来た。



「おや、お目覚めかい? 魔法使いのヤヤ・ヒュプオン君?」



「こ、ここは……? あなたは? どうしてこんな所に居るんですか?」



「質問が多いね、君は。まぁ、じゃあ順々に答えて行こうか。ここは『背倉辺総合株式会社』と言う4階建てのビルの2階だよ。そして誰と言う質問にはこう答えよう。

 初めましてと言うべきだろう。僕はアサセノス・ナハルーパ。『どんぐりの会』の暫定的リーダーを任されている者だ。そして君をここまで連れて来た目的には、こう答えよう。

 これもビジネスなんだ。君と言う少女を誘拐するための、ね。悪くは思わないでくれ。その代わり、食事は用意しよう。シワコ?」



「はいはい~。お任せくださいませませ~」



 そう言う声と共に見覚えのある女性がお盆の上に沢山のクッキーやらケーキやらを乗せて歩いて来た。豊満な胸を白いワンピースで隠していて、さらにその上にエプロンを付けた、赤い瞳と桃色の髪と兎耳が特徴の女性。確かこの前、電車の中で会った……。



「お久しぶりですね、ヤヤさん。私の事を覚えています。……って、敵でありそれにあまり印象が薄い私なんて覚えて……」



「……スイーツ(笑)さん?」



「何でそんな変な覚え方をしているんですか、全く! 私の名前はシ・ワ・コ! シワコ・コニアンですよ! スイーツ(笑)なんて言う甘々(あまあま)のニックネームを覚えないでくださいよ、全く!」



 ヤヤ・ヒュプオンは敵の組織に誘拐されながらも、それを全く感じないくらい有意義に楽しく縛られていた。

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