6章U5話「受けてたとう」
【クロノウス・ウルカニア編】
「千腕流奥儀、千鬼乱舞!」
クロノウスはそう言って、その両肩から出ている1000本の腕と1000本の剣を乱雑に振るう。いや、ちゃんとクロノウスなりに法則があるのだろうが僕には分からない。
「……っ!」
どうしよう。ツービネの風の魔法でもツービネでもあの数は不可能だ。
「ならば攻撃を変える!」
僕はそう言ってツービネでは無く、イ・シエリへと太刀を変える。5の太刀、イ・シエリ、空の魔剣。紫色の短刀で、刃にはいくつもの溝が入っており、短刀には花のような紋様が描かれている。
僕の瞳は紫色の瞳へと変わり、両足は元の脚へと変わり、背中からは紫色で恐ろしい翼竜ワイバーンの両翼が生える。そして僕はワイバーンの両翼を羽ばたかせ、空を舞う。
「空の魔法! 竜巻嵐!」
僕はそう言ってイ・シエリを振るう。振るうと共に竜巻を発生させて、クロノウスを空へと飛ばす。
「うぉ!」
例え1000本の腕とそれなりの剣術を持っていたとしても。雷の剣や雷の腕だとしても。
空中で翼を持った相手より上手く戦えるとは限らない!
「喰らえ! 抜刀術、天刃!」
「受けてたとう」
彼はそう言って1000本の腕を構える。まるで隙が無い。
「千腕流奥儀、千客万来! 来い!」
受け技。相手が来るのを待つ技か……。だったら!
僕はワイバーンの両翼を強く羽ばたかせ、そのまま速度を上げて、
クロノウスの横を通り過ぎた。
「……!」
「ヤヤ!」
「了解です!」
ヤヤは下の方で炎の大きな魔術の球を作り出していた。何となく気づいていた。ヤヤが何かをしていたのは。
空中ならば剣士よりも、魔法使いの方が有利!
「魔術、フレイム・インパクト!」
そしてヤヤはその巨大すぎる炎の球を放つ。速度は正直言って速くは無い。だけれどもこの速度ならばどうやってもクロノウスが地面に着くよりも先にぶつかる!
そして炎の球はクロノウスが地面に辿り着く前に、クロノウスへとぶつかる。
大きな爆発音とともにクロノウスは吹っ飛ばされ、地面に叩きつけられた。
次回は2月14日、バレンタインです。
バレンタイン。作者はそんなに良い思い出はありませんが、皆様はどうでしょう? そう言った話もメッセージにて送ってくださるとありがたいです。
次回は【6章4話 「レンラ・バルトレンジ」】です。
感想、メッセージ待ってます。ではまた。




