6章B0話「クロノウス君……」
【リストロル・ビジョップ編】
リストロル・ビジョップは正直言って、ハトトリー・クイーンと同じくらい周りに避けられていた。
ハトトリー・クイーンは過剰な怪力によって避けられていたが、リストロル・ビジョップが避けられていた理由は、一言で言えばどっちつかずが原因だった。
彼女は剣を極めるために訓練を一生懸命に訓練し、また大好きなロボット雑誌を一生懸命読みまくっていた。誰も二面性を持っており、リストロル・ビジョップもそう言った二面性で持っていた。違うのは、リストロル・ビジョップがどちらも本気で好きであり、どちらも本気で愛していたのだ。
彼女は剣での鍛錬も大好きであるし、彼女はロボット雑誌を見るのが大好きだった。どちらも同じくらい彼女は好きだって、そのどちらも友達と喋りたかったのだった。しかしそのどちらも喋られるような友達は彼女には居なかった。当たり前だが、彼女はそのどちらも本気で語りたいと思っていて、そのどちらも本気で語れるような友達など彼女の友達には居なかったのだから。
だからこそ彼女に表面上の友達は居ても、彼女が思う本当の意味での友達は居なかった。
そんな彼女の元に1人の男性が現れた。
「やぁ、リストロルちゃん。僕と一緒に剣の話をしないかい? 僕様の名前はクロノウス・ウルカニアって言うんだけど」
クロノウス・ウルカニアだった。
リストロルは剣の話を振られて嬉しくて、リストロルはクロノウスと剣の話を楽しんでいていたのだった。
次の日、クロノウスはロボットの話をしようと言って来た。リストロル・ビジョップは驚いた。今までどちらかの話をしようと言う人はいても、どっちも話そうと言う人物はいなかったからである。
けれども、そんな友達を得たリストロルはとても嬉しくて、前以上にクロノウスと話をはずませるのでした。
クロノウスと、リストロル。
時間はまちまちでした。
時間は色々でした。
しかし着実に、クロノウスとリストロルの仲は進展していったのでした。
リストロルはそんなクロノウスを見て、少しずつ彼の事が気になって居た。
自分の好きな話をしてくれるクロノウス。
しかし、自分の話は一切してくれなかったクロノウス。
ある時。
そんな彼がクラスメイトのハトトリー・クイーンによっていじめられている現場を見てしまった。実際には彼の義手を攻撃しているクイーンの姿なのだが。
「だ、大丈夫なのかな。クロノウス君……」
けど、彼の顔は嬉しそうだ。だからリストロルも気にしなかった。だけれどもそれが何日も、何日も続いてしまっていた。
ある時、心配になってしまったリストロルはクロノウスを呼び出した。
「こんな所に何の用だい、リストロル? 僕様も色々とやる事があるんだけれども?」
「……ク、クロノウス君。実は君に聞きたい事があるんだ。クイーンちゃんの事だよ」
「……クイーン? あぁ、クイーンちゃん、ね。彼女とはこれから良い関係を……」
そう言うクロノウスの身体を、リストロルは抱きしめていた。
「リストロル? 大丈夫? どうかしたのかい?」
「――――私、気付いたの。クロノウス君は私の好きな話をしてくれる。けれどもクロノウス君の事は教えてくれない。私はね、クロノウス君の事が知りたい。私だけ一方的に知ってもらうんじゃなくて、私もクロノウス君の事を知りたいの」
そう言ったリストロルの告白に、クロノウスは笑顔でこう言った。
「僕様も、リストロルに聞いて貰えると嬉しいな」
その日、リストロルはクロノウスに恋をした。
次回は12月27日、投稿予定です。
今度はB2話の続き、【6章B3話「その真価を発揮するのです!」】を投稿予定でございます。
では、皆様。
これからもよろしくお願いいたします。




