5章3話「2人に依頼をするためには、それなりに恩を」
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「コーヒー、とても美味しいですね。良い豆使ってるよー。僕様が言うんだから間違いない」
「このコーヒー、美味しいです。特に砂糖が良く効いています」
クロノウスはコーヒーを飲みながらそう美味しそうに言って、真似するようにビジョップもそう声に出していた。と言うか、クロノウスの感想はありだとしても、ビジョップの感想は無いだろうね……。
「ふむ、私もこの飲み物は美味しいですね。特に……オレンジが。と、私は思うのだけど」
(何か良い意見を出そうとして失敗したな)
「他に何を言えば……。と、私は思うのだけど」と小さく言っている所から見てもそれが正しいのだろう。と言うか、こいつらは何を張り合っているのだろうか?
「で、クロノウス。今日は何をしに来た?」
「酷いね、レンラは。僕様が何か目的が無いと会いに行かないような人間だと? 考えすぎだよ。知ってるだろう、今日は暇なんだ」
そう言うと彼はコーヒーを一口含み、「ふー……」と溜め息を吐き、
「……まぁ、しいて言えば2人の御守りかね。2人に依頼をするためには、それなりに恩を売っておかないといけなくてね。
例えるならそう、自動販売機でジュース缶を買うにはお金が必要と言う所で」
「いや、例としてそれは台無しだろ」
いや、その例は当たり前すぎて例として挙げられないだろう。
「私としてはクロノウスさんが頼めば1つの事を除けば叶えて差し上げるんですけれども、このビッチビジョップはそうもいかなくてですね」
「ちょっと待ってください、このでまかせクイーン! クロノウス様の依頼だったらたとえどんな事だろうとやるつもりですよ! 本来ならばやりたくない事だろうとも!」
「何でもやるんですか、あなたは。やはり、あなたの名前のビジョップと言うのは家臣と言う事なんですね。黒い仕事でも何でもやる、そんな軽い女なんですね。私は女王と言う事ですので、一線を引いているんですけれども……あなたは軽い女性ですね」
「ちょ……! 私の評価を下げないでくださいよ! 本当にこの腹黒女王は何を考えてんですか!」
何か、またしてもあのクイーンとビジョップが喧嘩を始めちゃったんですけれども……。何なんでしょう、この2人は常に喧嘩をしないといけないんだろうか?
「ごめんね、レンラ。すぐに帰るから。このクイーンとビジョップは後で注意しておきますんで」
「本当、頼むよ」
と言うか、本当に何しに来たんでしょうか? この3人は。
「レンラ、ごめんね。2人が迷惑をかけてしまいましてね。本当は2つも迷惑をかける気は無かったんですけれども……」
「まぁ、良いけどさ。迷惑とは思ってないし」
そうか、それは良かった。と言って、クロノウスはコーヒーを飲んで2人を連れて、出て行ったので行きました。
……本当、あの3人は何しに来たんでしょう?
次回は9月27日0時、投稿予定です!
【5章4話 「殺しておけば良かったですかね? いや、今からでも間に合うはず……」】をよろしくお願いします。




