3章13話「……彼が人間として納得出来る形で」
3章、ずいぶん長くなっていますよね……。
そろそろ4章にしませんと。
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「螺子ドライバー0!」
アーリスはそう言って、左腕に付けられた螺子は大きく回転しながら、白い光が螺子から出て来る。そして、螺子は白い光に包まれて、螺子は白い大きなドリルへと変わった。
そして、白い大きなドリルを僕へと向けて来る。
「炎撃一文字!」
僕はそう言って、炎を纏った白と黒の双剣で横に『一』を書くように、ドリルを斬る。ドリルを斬ると、螺子は地面へと落ちた。
「うわぉう! カオスな状態になってしまった! けど、AAを作れるくらいなまでの右腕があるから大丈夫! 大丈夫!」
そう深々とコクコクと頭を振るアーリス。
「遊びは終わりらしいし。これからは皆が戦闘キボンヌ的な展開なので、本気で戦わせていただきますね」
アーリスの右腕からは白い煙と共に、右腕からそれに取り付くように銀色の二又の槍のような物が出て来る。
そして、その二又の槍に雷が纏われていく。
「私の機械的奥儀、鯖槍。ネット速度と同じくらいの高速の電流速度を槍に纏わせて、相手を攻撃するこの技で、止めを指します!」
雷を纏わせたその槍で、アーリスは地面を蹴って攻撃する。
「炎撃、火炎双牙!」
双剣に火炎を纏わせて、僕はアーリスの雷の槍を飛ばす。
「あぅ! ごめんなさい! 水浸しでごめんなさい!」
「くっ……!」
アーリスの身体は、ディオルーが飛ばしていた水浸しのヘーメカトルにぶつかり、2人は雷のダメージを受けた。雷に弱い初期ロットのヘーメカトルは奇声を上げる。
「aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!」
ヘーメカトルは奇声をあげて、倒れる。
「くっ……! ヘーメカトルが!」
雷にヘーメカトルよりは少しばかりの耐性があるアーリスだが、それなりのダメージにはなっているようだ。彼の身体からは黒い煙が上がっており、それに右腕と髪は焼け焦げており、
つまりはもう戦える身体ではなさそうだった。
それでもなお、アーリスはメンルリさんへと手を伸ばしている。
「私ハ……絶対に……『300』より……yuu秀だ……。soreを……戦いで……証明suru。そして……優劣を確かmeる。それが私no……生まれta意味dakaら」
もはや言語もきちんと話せないくらい、疲弊しているはずなのに……。
それでもなお、アーリスはメンルリさんへと向かって行った。
「……メンルリさん。はい」
僕はそう言いながら、彼女に僕の持つ魔剣の5本のうちの1本、ラ・テラを彼女の目の前に出す。
「レンラ……。ボクにどうしろと……」
「僕では彼を完全に倒しきる事は出来ないようだ。止めはお前が刺せ」
「なっ……! ……つまり、君はあれかい?
彼との因縁を認め、彼をボクの手で止めを刺せとでも?」
メンルリさんは怪訝そうな目つきで、僕を見つめながらそう言う。
彼女も混乱しているのだろう。なにせ、いきなり自分が作られた存在とか言われて、その自分に対立して作られたのが目の前の人物だと言われても……。
納得していないのだろう。でも、それだとしても、
「彼は君の手で止めを刺すのが、一番良いんだ。
僕が彼に止めを刺しても、彼は完全には納得しないだろう。恨みを持ってしまうだろう。
だったら、せめて最後くらいは君の手で、……彼が人間として納得出来る形で止めを刺してやれ」
「君は…………。仕方ないな、君がそこまで言うのならば仕方ない。
だったらせめて、人間としてボクも彼の望みを叶えないとね」
メンルリさんは僕の手から刀を取る。そして、アーリスの近くに向き合う。
「-さよなら、アーリス」
そして、彼女はアーリスに刀を突き立てた。
アーリスはメンルリさんに刀を突き立てている様子を見て、
「あぁ……。お前と戦えて、良かった。誰得だとしても、私は満足だ」
「残念でしたね、アーリス。ボクはお前と戦うために生まれて来たなんて、思ってないですよ」
「でも、良いんだ。……私は、お前と戦って、お前に負けた。
……お前との優劣を決めると言う、私の目的は達成出来ました。……だからー私は人生の……生まれた意味を果たす事が……出来るのだから」
そう言って、アーリスは満足したように倒れて行った。
彼の顔は最初から笑顔だったけど、その顔は本当に心から満足して笑っているように見えた。
アーリスが使っていたネット用語、分からない人もいるかも知れないので解説しておきます。
「カオス」→「独特・理解できない様子」
「AA」→「アスキーアート」
「キボンヌ」→「希望する」
「鯖」→「サーバー」
「誰得」→「誰が得するんだよ」




