3章10話「ロボット的に機械部分に破損を発見、人間的には痛い物です」
最近、方向性に戸惑っている気がするのは気のせいなんでしょうか?
3の太刀、ウナ・フィアマの1次解放によって僕の身体に出来た傷は、全て消え去っていた。
そんな状態で、僕はガイオンに向き合う。
「この刀、ウナ・フィアマの目の前で傷など付けられると思わない方が良いぞ、ガイオン・ダラムアトル」
「……傷を消し去る魔装か。だが、そんな手で私の猛攻は止められないよ」
そう言って、ガイオンは賽子を振る。賽子の芽は『1』、そして赤いグローブは赤い大太刀へと変化した。
「こうなったら、奥儀で止めを指してあげよう!」
ガイオンはそう言って、大太刀を僕に振るって僕を上空へと吹き飛ばす。
「2!」
ガイオンは賽子を振り、『2』を出して大太刀をバルカンへと変える。バルカンへと変えて、そのまま僕を撃つ。
「3! 4! 5!」
ガイオンは次々と賽子を振るう。『3』の時の斧を持ったまま上空の僕よりも高い空で振るって僕を地面へと落とし、『4』の時の大砲で大きな弾を僕にぶつけて爆破させ、『5』の時のグローブで僕を地面を転がせるほど吹き飛ばした。
「そして、6!」
ガイオンは『6』の目を出して、グローブをバズーカへと変える。
そして、そのバズーカに赤い大きな双六を、バズーカの中に入れる。
「奥儀、双六21アタック!」
そしてガイオンはそのバズーカを僕めがけて、発射して僕に当てる。
僕の腹に急速で賽子はぶつかり、そのまま僕は吹き飛ばされる。
「これで止め……だ。この技を受けて、立っていた人間は5人くらいしかいない」
「……じゃあ、6人目だ」
僕は黒と白の双剣を持ったまま、無傷で立ちながら言ったのであった。
「なっ……! 無傷だなんてあり得ない!」
「いや、無傷さないさ。ちゃんと傷は受けていたさ、けれども”傷が治るならば問題ないでしょ?”」
僕はそう言って、右腕を見せる。右腕は炎が纏われていて、右腕に付けられた傷跡が炎で消えて行っていく。
「炎蜥蜴の蘇生肌。炎さえあればどんな傷も無くさせる。それが僕のこの魔装だ。奥儀、火焔十文字斬り」
僕はそう言って、双剣でガイオンに十文字で斬る。ガイオンの腹に十文字の傷が付けられる。
「かっ……!?」
「ロボット的に手助けを判断」
コヨルはそう言って、チェンソーの回転を速めてこちらへと向かって来る。
「ボクがまだいます。魔法剣、フレア・ドライブ・インターセクト」
メンルリさんはそう言って、炎を纏った自身のレイピアでコヨルの身体に突き刺した。
彼女の肌が焼けきれ、その下から機械質な回路が出てくる。
「ピピピ……。ロボット的に機械部分に破損を発見、人間的には痛い物です」
そう言って、彼女は頭の上に突き刺さっている赤い唐傘を回転させる。回転した唐傘からガラス片が飛び出て、メンルリさんの周りを覆っている。
「ロボット的にはこれは撤退のための攻撃。喰らってください、自爆ガラス」
ガラスはメンルリさんの周りで爆発し、そのままメンルリさんを煙で包んだ。
「まぁ、人間的にはただの目くらましだけど」
そう言って、メンルリさんはそう言って、ガイオンの近くに飛ぶ。
「では、御二人様。人間的にこれにて失礼致しますね」
そう言って、ガイオンとコヨルはそのまま消えて行った。
そして、残った敵はアトアグニさんが相対している『204』の販売ロット、チャルチチュだけである。
「おやおやでしてね。どうやらチャルチチュしか居ないみたいでしてね。寂しくて死にそうでしてね」
ペンギンを思わせる男性、チャルチチュは背中の雛壇の雛人形の弓矢を構えさせる。
「ここは最強の必殺技、雛壇今昔物語にて止めを指すのでしてね。では、喰らってくださいでしてね」
そう言って、チャルチチュは自身も弓矢を構えて、弓矢を放つ。放たれた弓矢は光のような光線となって、アトアグニさんへと向かって来る。
沢山の、100を超える弓矢がアトアグニさんへと放物線のように向かって来る。
「……そんなの……食らいませんから」
アトアグニさんは特別製の黒い弓矢を発射したのであった。放たれた黒い弓矢はチャルチチュの必殺技を破壊していた。全ての弓矢を打ち滅ぼしていた。
「そして……止め」
アトアグニさんは即座に弓矢でチャルチチュの胸に突き刺さっていた。チャルチチュのペンギンのような身体は、そのまま地面へと倒れる。
地面へと倒れたその身体から、変な電子音が響いてくる。
「ピピピ。……売ロット……『204』のチャルチ……能は……止されま……でしてね」
そう言って、チャルチチュはそのまま倒れた。
「これで全員揃った訳だな」
と、僕は周りの仲間を見ながらそう言う。
「いや、ヤヤちゃんがまだよね。ヤヤちゃんは合流してないわね」
「……そうだね。……速く探さないと」
「そうね。ボクもヤヤちゃんを探すのに賛成だよ。恐らく、上の階に探しに行った方が良いですね」
メンルリさんはそう言って、上を指差す。いや、正確には上に行く階段を指差す。
上に向かう壁には『こちら最重要地区』と書かれている。向こう側は『お屋敷方面』と書かれている。
「……最重要地区。……気になりますね」
アトアグニさんはそう言って、わくわくしている。
「じゃあ、とりあえず最重要地区へと向かって行って、ヤヤを探しに行くとするか」
ヤヤが居ると良いんだけどさ。
そう思いながら、僕達は最重要地区へと向かって行った。
この先に、螺子を頭に突き刺した男性型ロボットと、お前が言うなと言うロボットと、微妙にうざい女性型ロボットに出会うのだけれども。
それはまた次の話で。




