2章11話「……うん、疲れた」
あれから数時間後。
学生業が終わった僕達は、帰りの電車に乗ってそう言った。
わっせわっせとエルフ達があの巨大蟹を片付けてながら、壊れた村を直しているらしい。
どうやら、下手にウラヌトリに目に付けられないように森の奥に隠れながら、状況を伺っていたらしい。つまりそれは、僕達を囮に利用したと言う事になるのだけれども、それを指摘出来る立場でも無いし……
「本当に現金な奴ですね」
と、アスクムが帰りの電車、後ろの席からそう話しかけてきた。
「アスクム。それは言い過ぎよ。まぁ、否定はしないけど。ともかく、私は戦闘で発散出来て良かったけどね」
それに同調するようにアスクムの隣に座っているディオルーも声を上げる。
「ディオルー、お前は戦闘狂か何かか」
「ち、違うよ! ちょっと人より、戦いが好きな女の子なだけだわ!」
そうか? むしろかなりやばい線を行って要ると思うが。
後、何気に言葉尻をすぼめんな。ちょっとかわいく思えてしまうから。
「そうですよ、レンラ君。エルフの人達も良くしてくれたじゃありませんか。最後にこんなにお土産までくれて」
と、隣に座るヤヤがエルフの皆様から貰ったお土産(全部で10㎏ほど)を見せつけてくれる。
まさかエルフの皆様も出した奴、全部を持って帰るとは思っていなかっただろうな。
「うぅ~……。重いよ~……」
「だからある程度にしとけって言ったんだ。半分ならば持ってやるよ」
と、僕はお土産の半分を持つ。これでも結構重いな、何が入ってんだよ。
なになに……。『上質お香セット』、『干し豚の煮つけ』、『エルフ蓮根』……。
これ以上は調べないようにしとこう。とりあえず相手も手当たり次第、渡したかっただけなのだろう。
「まぁ、報告は僕に任せといてよ。このアスクムにさ。幸い、学校には用事があったし」
「……? 学校に忘れ物でもしたのか?」
「似たような物だよ。君達も疲れてるだろ? 今日は一旦、家に帰ると良いよ」
「……うん、疲れた」
そう言って、僕と向かい合うように座っていたアトアグニさんが立って、僕の膝に座る。
「「ちょ……!?」」
女性陣2名が声をあげる。
僕? とりあえず驚いて返事も出来ない感じ。
「へぇー? またまた面白い展開だね」
ちなみにアスクムはそう言いながら、にやにやと笑っていた。
「……疲れた。……うん。……レンラ、君の膝は……気持ち良い」
「へ? そ、それはどうも……」
「誇っても……良い」
膝の座り心地を褒められてもなぁ……。
「故郷を……マクウエを……救ってくれて……ありがとう」
そう言って、
チュッ。
彼女はその慎ましい胸を僕の胸元に押し付けながら、僕の頬にキスをした。
「「//////」」
女性2人は顔を赤らめて、分かりやすく視線を逸らす。
「エルフは……性にも寛容だから……。任せてね……」
「何を……!」
「それは……秘密」
とても嫌な予感がするのは何故なんだろう。
そして、僕は自宅へと帰った訳なのだが。
「助けて……」
何故か自宅前に襤褸衣を羽織ったのが居るのだが、これはどう処理すれば良いのだろうか?
これにて、第2章は終了とします。友達と相談しながら、色々と考えているのですけれども、友達はこの第2章、少し長いと言っていたのですけれど。自分としましては、これくらいだと思うのですけれども。
とりあえず、次の第3章の予告と参りましょう。
本編の最後にありました襤褸衣を羽織った女の子。この娘の話をやります。ちなみに予定している敵は、かなり黒い設定です。ちなみに『どんぐりの会』シリーズも出す予定です。まだ出ていない『2』と『6』を出す予定です。
これからも頑張って書く予定なので、応援お願いします。




