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魔剣使いとハーレムと  作者: アッキ@瓶の蓋。
第2章 エルフの森の合同任務

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2章4話「「退却は無いよ」」

「喰らえ! (ゴッド)からの宣告(オーダー)!」



 そう言って、彼、シヴァ・バスレイヤは薬品を地面に叩き落とした。

 薬品から白い煙が溢れ出す。



「……毒ガスか! 気を付けろ!」



 僕、レンラ・バルトレンジはそう言って、白い煙を吸い込まないように口を抑える。他の皆も同じように、口を抑える。



(敵の異能が良く分からない以上、特に手出しをするのは避けるべきだろう。

 確かシヴァ・バスレイヤは『です・ます口調で無理矢理喋らせる』に、クナピト・モナザが『髪と瞳の色を自由自在に変える』……だったか。

 まぁ、特に警戒すべき異能ではないが)




 そして、白い煙が完全に消えた頃を狙って、ヤヤとディオルーが揃って詠唱を始める。

 それぞれ別の呪文の。



「炎の門よです、来たりて我に力を貸せです!」



「水の球よです、我が目の前の敵を殲滅します!」




 ……2人とも見事なまでのですます口調だった。



「「あれです?」」



 2人は顔を見合わせる。



「ふははははは! これこそこの世の真の神たる冥府の神、ルシファーから与えられし異能! その名も『誤字脱字(エラーライター)』、ファーストエディションミックスバージョンオクティマスだ!

ふっははははははは! どうだ、参ったか! 愚民どもめ!」




 シヴァがそう高らかに笑う。

 いや、メッチャ無駄に異能の名前が長い。最後の方、意味分からずに使っている可能性、大だな。

 でも、こんなのでも魔法が封じられたのは厄介だ。ですやますを付けるだけで魔法が発動しない訳は無いはずだが、発動しない所を見ると本当に警戒すべきはそっちの付属効果か。



「……まぁ、お前を倒せば問題なしだ!」



 僕はそう言って、半透明の太刀、ウナ・コレンテを持ちながら向かって行く。

 僕はシヴァに水を纏わせた刀を振り落す。



「どっせい!」



「……何の!」



 しかし、僕の抜刀術はクナピトの槍によって防がれていた。

 いつの間にかクナピトの髪は燃えるような赤色ではなく、光を反射して輝く金色に変わっていた。



(まさかこれにも追加効果が!?)



「捕まえた♡」



 そう言いながら、クナピトは僕の足を掴む。僕は地面に叩き落とされた。



「あれ? 瞳の色が青いわね~」



 クナピトはそう言う。確かに水の刀、ウナ・コレンテを使う時は瞳や髪が青くなる。今はまだ瞳が青い程度だが。



「そんなんよりも、やっぱり侍と言えば、髪は若干紫色がかかった青色で赤い瞳が基本よね~」



 その瞬間、僕の瞳と髪に寒気が走った。



「……あ、そんなまさかでしょです?」



「どうした、ディオルー?」



 若干、ですます口調で判別しにくくなっているディオルーに言う。勿論、速攻であのクナピトとは距離を取ったが。



「これです! この鏡を見なさいよます!」



「なんだよ。……なっ!」



 ディオルーが見せる手鏡に映っていたのは、若干紫色がかかった青色の髪と赤い瞳を持った自身の姿だった。

 別に姿が変わった事に驚いているんじゃない。問題は刀の方。




魔装(まそう)が……解けてる」




 魔装。あの青い瞳は実は水を司る色彩の証。つまりは、あの青い瞳は水を操れると言う紋章でもあるのだ。

 それが消えたから、刀には先程までとは違って水が纏われていなかった。



「あぁ! やっぱり似合うわー、あなたには新撰組の格好がぴったりよ。

この異能、『色彩加工(カラーバリエーション)』は本当、良いわー♡

あぁ、なんでこんな時に新撰組の格好を持って来ないで、吸血鬼の衣装(コスチューム)は持って来てるのかしら! 両方、持って来たかったのに!」




 そう自分に怒っているクナピトは、金色の髪になったからと言って特に変わった様子は無かった。

 どうやら本当に髪と瞳の色を変えるだけの異能らしい。



「まぁ、僕にはダメージだけど」



 まさか魔装をこんな形で解除するとは……。



「くそぅ!」



 今、僕達のメンバーは僕、ヤヤ、ディオルーの3人が抜けて残りは2人。

 アスクム・フレイアトとフォルセピア・アトアグニの2人。

 まずい。あいつらは攻撃力にかけるアサシンと、近距離に弱い弓使いと言う組み合わせ。さらにろくに共闘していないから、チームワークもばらばらなはず。シヴァとクナピトを倒せるほど、チームワークが合っているとは思えない。



「アスクム! それにアトアグニさん! ここは一旦……」



「「退却は無いよ」」




 と、アスクムとアトアグニさんの2人は声を合わせていう。



「ここで退いたら男が、情報通が(すた)るって物よ!」



「……実践……良い機会」



 そう言ってアスクムはシルクハットを深く被って短刀を強く握りしめ、アトアグニさんは弓を構える。




「おやおや? まだ刃向う気か?

良いだろう! このわし自らが貴様ら(フールメンバー)印籠(いんろう)と言う名の刻印を刻み付けてやろう! 感謝しろ!」



「……あぁ! 白い肌のエルフも良いけど、黒い肌のダークエルフも捨てがたいわ!

 どっちがスクール水着が似合うかしら?

そして、あのシルクハットの子も、男の()と売り出せば……!」




 なんか本当、こんなのに負けてると思うと悔しく思える。



「本当、情けないです。しくしくします」



「ふっです! アスクムです、いつも変な事をしてるんでますから、ちゃんと倒しなさいよねします!」




 2人も残念に見えてきた。



「行くよ、エルフ(アトアグニさん)!」



「……了解……情報通(アスクム)




 そして、2人は残念異能2人へと向かって行った。

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