9章5話「ありがとう」
そしてイ・シェリにて斬られたヤヤは、そのまま地面に倒れた彼女は、強い視線でこちらを見ている。
「私は……レンラ君……皆……」
そう呟く彼女。少しずつ、彼女は元の精神を取り戻そうとしているのかも知れない。しかし、まだ彼女の精神は狂ったままのようで、彼女は闇の魔力を固めてそのまま放つ。
「おっと……! やっぱりまだダメみたいだな。ここは皆で一度叩いて、精神を叩き起こさないと」
『おぉ……!』
僕は避けて、そのまま距離を取る。そしてイ・シェリを止めて、ウナ・フィアマを持つ。イ・シェリは短刀だから攻撃範囲も短いし、ここは双剣のウナ・フィアマで攻撃した方が良いだろう。
「炎斬り!」
僕は炎を纏わせた双剣で、そのままヤヤを斬る。ヤヤは後ろにさがる。その隙に他の皆が攻撃する。
「アクア・ボール!」
僕はそのまま水の塊を作り出して、そのままそれをヤヤにぶつける。
「短刀斬り!」
目に水の塊をぶつけられて戸惑っている彼女に、短刀で背後から斬る。咄嗟に魔法でガードしただろうが、普通に吹っ飛ばされていた。
「……森の弓矢」
アトアグニさんはそんな彼女の肩に弓矢を放たれて、服を弓矢で打っていた。
「魔法剣、サンダースラッシュ!」
そしてそんなヤヤに、氷を纏わせた剣で斬りかかるメンルリ。そしてふらつく彼女に、僕はラ・テラを構えて思いっきり振るう。
「眼を覚ませ、ヤヤ!」
そしてそのまま、ヤヤにラ・テラをぶつける。峰だったから死んではいないだろうが、かなりのダメージだ。
そして気絶した彼女は最後に、
「……やりすぎだよ、皆。でも、ありがとう」
と言って倒れる。そんな彼女を僕達は背負ってそのまま学校へと戻って行く。
これまでと同じような生活を送るために。
皆と共に、これからを過ごすために。