プロローグ
王都郊外のダンジョンの65階層にてその光景を目撃した冒険者はこう言った。“あれは人と云うにはあまりにもおぞましい”と
「グガァァァ」
「ハハハハハハハッ、良いなこりゃ、暴れ放題じゃ!!」
松明の光が暗い部屋の中を照らす中で魔物と呼ばれる怪物とそれを斬り刻み紫の返り血が体中についた怪物以上の狂気を発する男がいた。
「これぞ兵法者だ!!」
その男は刀を空中に投げ、その一瞬で構えを取る。その構えは中華の構えに似ていた。
「天流八卦掌」
その男が拳を前に突き出した瞬間、怪物に穴が次々と空き、辺りに肉片が飛び散った。
「…まだ、あいつみたいにできないな…。」
一人血にまみれ黄昏れ始めたその男は、刀を取り姿をダンジョンの暗闇に消した。
この世界では見ない風貌の男でありすぐにその噂は世界に轟くことになる。そして同じ世界出身だといった者が言うにはある国を一夜にして壊滅させたという、その者の名は東雲真哉。その姿はまさに常軌を逸した風貌で恐ろしいそうだ、と…。
「…へぇー、あの老兵生きてんだw」
壁に乱雑に貼られていた似顔絵と名前を読み、俺はそんな言葉を呟いていた。まぁ、似顔絵は少し誇張されていると思うがまぁいいや。俺もそろそろ準備するか…楽しみにしてるよ、真哉殿… 。
歩を進めると声をかけられる。
「おい、お前は〝ニケ=バロック〟だな?」
振り向きざまに俺はそいつの顔を掴み、問いかける。
「…あんた誰?」
徐々に手に力を込める。するとそいつはグッと声をひねり出しながらジタバタする。
服装からして正教会か旧信教のどちらかだろうな。
「あ、そっか、これじゃ喋れねえか。」
手を放し、地面にへたり込み息を切らしているそいつにもう一度問いかける。
「もう一度聞く、お前は誰?」
恐る恐るであろう彼は震える唇を開き声を発した。
「お、俺は旧信教…」
尋問を始め、何かを言おうとしたその瞬間、そいつの首が跳ね跳び背中から羽が生え中へと上がる。
「…久しいな…旧き神々の子よ。」
「…やっぱりね、ここまで追いかけてきて…彼女かよキショ…」
何処から声を出してるかわからないその物はまさしく人ではない、それ以外の項目は無いだろう。
嫌悪感がマシマシの声でそいつに言った。
「やっぱお前はキショい!!」
瞬間、俺は宙に浮いているそいつの背後に回り手を掲げる。
「…錬成!!」
空中が歪み槍が現れる。それは空気中に含まれる微量の金属を圧縮、延長させて槍を形成する。
「危ないじゃないですか。」
「…!?」
そいつがやりに触れた途端に槍が崩れた。
その光景に唖然としているとそいつは手をハラハラとする。
「…挨拶のつもりでしたので…また何処かで会いましょう、旧き神々の子よ。」
指で宙をなぞり虚空を開く。その中に入ろうとするとそれに「待て!!」と言葉を飛ばしながら手を伸ばしたがそんな物は届かなかったのだった。地面へと落ちて立ち上がり声を上げる。
「…今回の世界の目的が決まったよ。俺はお前を必ず潰すからな、、、〝ヨハネ・リヒード〟!!」
そう決意をした。
単発
好評であれば続きを書きます!!




