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孤独・読書・博士と助手


 『孤独』


 目の前を

 大勢の人が

 楽しそうに

 あるいは悲しそうに

 物憂げに

 通り過ぎていく


 数えきれないほどの人


 人

 ひと

 ヒト


 私の前を通り過ぎる

 大勢の人々


 彼らにはそれぞれ

 彼らの人生があり

 彼らの人生を生きている


 膨大な人生と


 尽きることのない命

 果てることのない夢


 彼らの命が

 彼らの夢が

 私を孤独にさせる


 脈々と受け継がれ

 無限に膨張する


 彼らが

 私を押し潰す




 『読書』


 書架には多くの本が

 整然と並んでいる


 でも僕はそれらの本の

 どれひとつとして

 まともに読んではいない


 僕はただそれらの本を

 ときおり並びかえるだけ


 汚れないように

 ほこりを払い

 布をかける


 だがそれだけだ


 僕はただそれらの本を

 ときおり並びかえるだけ


 僕はそれらの本の

 どれひとつとして

 まともに読んではいない




 『博士と助手』


 博士はきっと

 僕のことが嫌いなのさ

 きっとそうなんだ


 だってこの前も怒られた

 僕がお使いで

 お釣りを100円誤魔化したって


 ひどいよ


 たしかに誤魔化したけど

 100円じゃなくて50円だよ





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