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30話 魔法講義

「じゃあ、仕切り直すよ。まずオカンには、常時魔法として、物理攻撃を防ぐ結界、魔法攻撃を防ぐ結界、状態異常を防ぐ結界が3つ。自身に異変が起きた際に発動するトリガー魔法が、転移、攻撃、回復、防御の4つかかってるね」

「トリガー魔法は自分でかけたわ。常識だもんね。でも常時魔法は知らないわ。なんでわざわざそんな疲れる事をするのよ」

「常時魔法とトリガー魔法ってなに?」

「ああ、麗は知らないんだね。じゃあ説明するね。魔法は基本的に魔法陣を発動させて行使するんだけど、その行使方法が種類あるんだ。①通常魔法、②トリガー式魔法、③常時魔法に分けられるんだよ」


 ふんふんと首を上下しながら聞く麗。俺はそれを見ながら続ける。


「①の通常魔法は、都度発動する物。その時に必要な魔法を発動させて行使する。攻撃魔法や回復魔法がこれだね。その魔法を行使した際に魔法力が削られる。

 ②のトリガー式魔法は、予め体に付与しておくもので、例えば攻撃を受けた際に発動して防御したり、回復したりするんだ。これは掛けた時と、魔法が発動した時に魔法力が削られる。

 ③の常時魔法は、その名の通り常にかけ続けて置くものだね。基本的には結界の関係が多いかな。これは発動の時に魔法力を使用して、発動してる間にも魔法力を消費してるんだ。発動してる間の消費量は、発動した時に比べれば僅かだけど、徐々に減っていくから大変なんだよ」

[コス様、ちなみに今こうして小鳥になって喋れるようにしている魔法は、常時魔法です]

 え?ウルティモさん、なに爆弾発動くれてんの?通りで体が怠いはずだよ。


「じゃあ、燈子さんはいつもMPが満タンじゃないって事?」

「そう言う事になるわね。ねぇ、ウルティモ、私って今のMPは全量に対してどのくらい保有してんの?」

[そうだな。……40%くらいか……]

「少ないわね。ねぇ、昨夜?この常時魔法って解けないの?」

「ああ、やってみようか。それだけ強い結界張ってると、俺でもやりやすいよ」


 俺はオカンの肩に手を置き、解除の魔法を発動する。

 魔法の痕跡が見える。エヴァの父親が掛けたかと思っていたけど違うな。見た事のない魔法の波動だ。魔方陣も見たことがない。繊細な魔方陣。隠蔽の魔法陣も設置されてる。全部で4つだったって事か。だから周りは気付かなかったのか。俺を除いて。


 風船が割れる様な音が連続で響く。常時魔法の解除が成功した様だ。

 

「解けたみたいね。なんだか体が軽いわ」

「良かったよ」

 俺は笑って見せる。

 隠蔽魔法のことは秘密にしておこう。オカンや周囲に気付かないようにしてるなんて、少し怪しい。


「アダル様と悪役令嬢の絡み。やだ、尊い」

 両手を組んで、目をキラキラさせてる麗。

 麗はなに言ってんの?





◇◇◇◇◇◇◇◇




 -とある場所-


 空に浮かぶ三日月が、厚い雲の切間から、闇の城を映しだす。刹那な三日月の光に当たり、城の持ち主は笑みをこぼした。


[ご主人様・・・]

 深い海の青の様な、深い森の碧の様な羽を持つ蝶が男に近付く。

 蝶と同じ髪色を持つ男は、その長い指に蝶を止める。

「うん、やられたね」

(5つ掛けた魔法のうちの4つが消された。でも1つ残った。それがあれば十分だ)


「王、そろそろお時間です」

 ピンクゴールドをした髪の女性が、闇より現れる。

「分かった。貴女にも苦労かける」

「お役に立てれば光栄でございます」


 そっと目を細める。


「行くぞ」

 赤いマントを翻し、ピンクゴールドの髪の女性に案内される先へ進む。腰にある剣に蝶が止まり、溶ける様に消える。

 

 城は再び闇に閉ざされた。

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