冷たい温度差
心の距離が芽生えた。
虚しさしか、そこにはない。
言葉なんて、言霊の力だのなんだのいうけれど、
肝心な時には役に立たないただの音だ。
伝わらなければ、ただの音だ。
ただの、無意味な、ノイズだ。
なんでだろう。画面越しに芽生える錯覚感。
言葉を発し、こちらの気持ちを伝達しようと試みているのに、
何もかも私にしか聞こえないみたいだ。
全てが、まるで通用しないような壁を感じる。
というか、ほら。
聞いちゃいない。
全く、関心がないのだ。
だからお互い、ながら作業で喋っている様だ。
悪循環のループは日に日に加速している。
距離は物理的ではなく心理的に、私たちを遠くへ切り離していく。
なぜ、こうなってしまうのだろう。
なぜ、早くに対処できなかったのだろう。
後悔したって、言葉で巧みに弁解したって、
もうそれらはゴミのように無意味なのだ。
言葉の効力にも有効期限があった。
態度で示そうにも、手の届かない距離にいるんじゃどうしようもない。
ああ、またか。
冷たい温度差だ。
私が苦手な、冷たい温度差。
なぜ、なんてもうとっくにどうでもいいんだ。
だって、もう届かない。
理解し合えない。とっくに向こうは、
彼らには理解できないんだろうとそっぽを向いた結果がこれだ。
原因なんて、探ったところで何になるんだ。
次回に活かす?甚だしいにも程がある。
次回なんてないのにさ。