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第3話 とある森
戦場から離れた森。そこに一人の少年がいた。
「?」
少年は何となく違和感を感じたが気にはしない事にした。
すると、陰から少年に向かい何かが飛び出してきた。それは、一瞬で少年の肩に乗っていた。
「スカーレッド、いつも元気だね」
その声に反応して、スカーレッドと呼ばれている猫は「ニャー」と鳴いた。
少年はいつもの事だと思い、何も気にしないで森の中を歩き出した。時折、スカーレッドは少年に甘える様にする以外は普通である。
少年はいつもの様に森の奥にある小さな湖に向かい歩いでいると先程感じた違和感が段々と強くなってくるのを感じた。
一応警戒はしており、何かあればいつでも、逃げれる様にはしていた。
そして、目的の場所に辿り着いた少年の目に映ったのは、血まみれで気を失っているスリーであった。