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社畜魔王とクズ勇者  作者: 新増レン
第三章 「社畜魔王、会談する」
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第三章Ex3 『道中は危険か』

【2017年9月30日改稿。読みやすく改良致しました。】

 

 ウィズダム古城跡を目指すことになった勇者一行。土地勘のある和服美女シュネーを加え、彼らは活気の町イルハットを出発した。

 とりあえず目指すは王国中心部。そこで義勇兵団らと合流し、加えて噂の信憑性を確かめようということになっていた。



 ――その道中。


「なんだよこれ!!」

「魔物よ! 勇者、あんたの剣と楯は飾りなの!?」


「もうこの際、飾りってことでいいよ!」


「使えないわね……シュネーは下がっていて。モル、準備はいい?」

「もちろんですよ」


 僕たちはイルハットを出発して数十分後、深くなる茂みの中から突如出現した狼のような魔物と戦闘中だった。


「あんた、シュネーを護るくらいできるでしょ!!」

「わ、わかったよ!」


 僕はシュネーさんの前に立つ。その前にはモルちゃんとエリカちゃんが得物を構えて立っていた。


「なんなんだよ、あの魔物……ってか、あれが魔物?」

「あれは、ウルフマンですわ」

「シュネーさん、詳しいの?」


「ええ。旅をしてる道中に遭遇しても逃げられるように、知識だけは蓄えてあるんですの。ウルフマンは獣型の魔物で、二足歩行をする狼のような人間ですわ」


 もろ狼男じゃん。

 しっかし、2メートルはあるんじゃね?

 スポーツマンかっつうの。まじこえー。



 ビビる僕をよそに、仲間の女性陣は頼もしく、エリカちゃんがウルフマンとの距離を詰めて剣を浴びせる。


「はぁっ!」

「がああ!」

「モル、今よ!」


 エリカちゃんがウルフマンの足を切り付け、その場を離脱すると、ウルフマンの足元に魔法陣を出現させたモルちゃんが、自身の手前に杖を浮かせて、なにやらブツブツと呟く。


「光の剣、魔の者を貫け」


 キィィン! ズブシュッッ!


「うがあああああああああああああああ!!!」


 ウルフマンの頭上に出現した巨大な光る剣が、一気にウルフマンを頭から貫き、一刀両断に切り裂くと、紫色の血潮が一面に撒き散らされた。

 めっちゃグロいんですけど……。なんなの、あの二人。



「よし、とりあえず終了ね」

「はい。楽勝です」

「ほら、行くわよ。もう少しで王国に辿り着くわ」


 仕事人のように、余韻も残さずエリカちゃんが歩き出す。

 それにモルちゃんとシュネーさんが続いて行った。


「……」


 なにこれ。僕がおかしいの?


「勇者様、おいてくですよ~~」

「あ、ああ」


 見るも無残なウルフマンの死骸を一瞥し、鳥肌が立ちつつも、急ぎ足で3人の背中を追った。

 絶対に逆らわないでおこう。

 本気で誓った日になった。

 

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