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第三章Ex1 『こうして本物は消滅した』
【2017年9月30日改稿。読みやすく改良致しました。】
『ここは、どこだ?』
社畜魔王の中に意識だけが残っていた本物の魔王は、昼寝から目を覚ますと、自分の中ではないどこかにいた。
見渡しても殺風景なところは自分の中とは変わりないが、なにやら恐ろしい気配がそこにある気がする。
『貴様が、本物の魔王だな』
不意に声が聞こえてくる。
どうやら、あいつではないようだ。
『何者だ。俺様が元魔王だと知っていて、随分と舐めた態度じゃねぇか』
『魔王ごとき、恐れる必要はないのでな』
『言ってくれるねぇ』
『魔王、貴様の存在は邪魔でしかない。我々の決定を阻害する存在には、消えてもらわねばいかん』
――!?
なんだ、意識が急に遠退いて……。
『我らの遊戯を邪魔した罰だ。貴様はこれより、本来の死を遂げる。さらばだ』
わけがわからねぇが、どうやらお前さんを支えることは出来ねぇみたいだ。
頼むぜ、サキ、護衛衆。
あいつを――。
ブツン――。
そこで意識は途絶えた。
『……完了いたしました。これで、彼らを邪魔する存在は消え、我々の思惑通りに事が運ぶことになるでしょう』




