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契約姫の異世界転生  作者: 椎名 杠葉
【序章】
1/5

神様からのお知らせ


執筆とは無縁のド素人による、個人趣味のものになります。

稚拙で目に余る部分や、矛盾なども多々あると思います。

生温かい目で、ちょっとした暇つぶし程度に見ていただけたら…嬉しいです。



 それは唐突にやってきた。

 何の前触れもなく、残酷に、狭い私の世界を壊した。



 日本という海に囲まれた島国。

 私はそこで生まれ育ち、病院のベッドの上で毎日を怯えて生きていた。

 簡単に言えば重度の心臓病。

 臓器提供を待ちながら窓の外の世界に憧れ、ままならない身体と現実に絶望する。

 そんな閉じられた世界で過ごしてきた私は、友達もいなければ学校へ通ったこともない。

 十三歳になった私は、現実を受け入れて諦めていた。


 ただ病室で生きている、生かされているだけ日々に、それは突然やってきた。

 胸を襲う激しく辛い痛み。

 ナースコールすら出来ず、声をあげることも出来ない状態。

 ああ、いつもの発作だ…いつも以上かもしれない。

 そう思った時、世界が暗転した。





―ゴォーン…――ゴォーン…――


 鐘の音…?教会の音みたいだなぁ…


「……―――で………の?」


 頭に響く少し幼いような声。


「…――まで……の?」


 男の子の声?はっきりと聞き取れない。


「…だっから!…まで!寝てるのさっ!」

「ったぁい!!何!?」


 突然、頭に衝撃が走った。

 叩かれた痛みで反射的に飛び起きた私の目に映ったのは、真っ白な世界と…私を覗き込む銀髪金眼の美少年だった。


「あ、おはよう。やっと起きた?」

「おはようございます……え、誰?」

「うんうん。まぁ、そうなるよねぇ」


 よくわかるよ、と頷く美少年。


「十三年も病と…大変だったね」


 衝撃を伴った目覚めと見知らぬ少年に呆然とする私に、彼はにこやかに爽やかに言い放った。


「生と死の狭間へようこそ、子猫ちゃん」

「子猫ちゃん…?」


 言われた言葉がしっくりこず、つい首を傾げた。


「反応するとこ、そこなんだ?」


 おもしろそうに笑う少年を前に、起き抜けの頭がゆっくりと回転を始めた。


「死んだ気分はどうだい?子猫ちゃん」

「ぇ……あ、嘘………死んだ…?」




 どうやら私、死亡したみたいです。




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