神様からのお知らせ
執筆とは無縁のド素人による、個人趣味のものになります。
稚拙で目に余る部分や、矛盾なども多々あると思います。
生温かい目で、ちょっとした暇つぶし程度に見ていただけたら…嬉しいです。
それは唐突にやってきた。
何の前触れもなく、残酷に、狭い私の世界を壊した。
日本という海に囲まれた島国。
私はそこで生まれ育ち、病院のベッドの上で毎日を怯えて生きていた。
簡単に言えば重度の心臓病。
臓器提供を待ちながら窓の外の世界に憧れ、ままならない身体と現実に絶望する。
そんな閉じられた世界で過ごしてきた私は、友達もいなければ学校へ通ったこともない。
十三歳になった私は、現実を受け入れて諦めていた。
ただ病室で生きている、生かされているだけ日々に、それは突然やってきた。
胸を襲う激しく辛い痛み。
ナースコールすら出来ず、声をあげることも出来ない状態。
ああ、いつもの発作だ…いつも以上かもしれない。
そう思った時、世界が暗転した。
―ゴォーン…――ゴォーン…――
鐘の音…?教会の音みたいだなぁ…
「……―――で………の?」
頭に響く少し幼いような声。
「…――まで……の?」
男の子の声?はっきりと聞き取れない。
「…だっから!…まで!寝てるのさっ!」
「ったぁい!!何!?」
突然、頭に衝撃が走った。
叩かれた痛みで反射的に飛び起きた私の目に映ったのは、真っ白な世界と…私を覗き込む銀髪金眼の美少年だった。
「あ、おはよう。やっと起きた?」
「おはようございます……え、誰?」
「うんうん。まぁ、そうなるよねぇ」
よくわかるよ、と頷く美少年。
「十三年も病と…大変だったね」
衝撃を伴った目覚めと見知らぬ少年に呆然とする私に、彼はにこやかに爽やかに言い放った。
「生と死の狭間へようこそ、子猫ちゃん」
「子猫ちゃん…?」
言われた言葉がしっくりこず、つい首を傾げた。
「反応するとこ、そこなんだ?」
おもしろそうに笑う少年を前に、起き抜けの頭がゆっくりと回転を始めた。
「死んだ気分はどうだい?子猫ちゃん」
「ぇ……あ、嘘………死んだ…?」
どうやら私、死亡したみたいです。