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第十三話 「そもそもの理由④」

「ずずずずずううううう」

「ちゅるるるるうるるる」

「ずずずずずうずうううううううううううう」

「ちゅるるるるるるるるるるるるるるるるる」

「ごくごくごくごく」

「こきゅこきゅこきゅこきゅ」

「「ごちそうさまでした!!」」

ダンっ!っと器をテーブルに置き

ふぅっと熱い息を吐く。

「いやぁ・・・魔王様おいしかったですね」

「あぁ、やっぱ出汁は讃岐に限るな」

「讃岐が何かは存じませんが、透き通るおつゆは大変美味でした」

「うむ、ちなみに前に関東圏のうどんを食べたが・・・あれは出汁がまずかった」

「ほほう?」

「何より黒かった」

「確かに今食べたのは黄金色の透明度の高い出しでした」

「この国は大きく東西で味が違うからな」

「なるほど・・・魔界でもそういうのありますね」

「どうしてもその土地の風土ってものがあるしな・・・しゃーなしだ」

「はぃ~」

「・・・」

「・・・」

「・・・・・・あ、そうそう話の続き」

「Zzz」

「ねんなや!!」

スパーンっと丸めた雑誌ではたく

すでに何度も使った成果雑誌はボコボコだ。

新刊買わねば。

この雑誌、趣味ではないが内容が笑えるので買っていたりする。

一応普通?の男性向けファッション誌のはずなんだが・・・なんというかコメントがやばい

街中で見かけた男性が思い思いのポーズで移っている横に

『この街は俺の狩場 今日の獲物君だ』『大地が俺に輝けとささやく』『胸で薫る深遠の薔薇 さぁおいでプリンセス』『秘めた野生開放 俺は今夜も獣になる』『No1の輝ける流星 天空の星も俺には及ばない』

など、俺の爆笑神経を暴発させずにいられない。

『メンズアッパー』俺の愛読書だ。

が、俺にこいつらの服装は無理だと大地が囁いてる。


「で、さっきの続き」

「あ、はい!関東風出汁についてですね」

「そうだ!・・・ちがう!」

「ナイスのりつっこみ」

「・・・」

「こほん。え~で・・・え~・・・ん?」

「どうした?」

「どこまで話しましたっけ?」

「魔術と魔力のはなしだったかな」

「え~こほん。我々魔族は魔術を使うには魔力が必要でこの魔力は世界に充満したものを使うです」

「あぁ。そうだな」

「で、魔術でたとえば火を起こした場合ですが・・・。たいていすぐ消えます」

「ほう?どういうことだ?」

「理由は簡単です。その火を作る際に使用する魔力は、自身の肌に触れている魔力か体内魔力を使うからです」

「・・・?」

「簡単に言うと。魔術師の魔法の威力は魔力をどれだけ世界からかき集められるかによるのですよ・・・。魔王様?ふつうの魔族は肌に直接触れている分と体内にある魔力しか使用できないのです。上位魔族の貴族様で数メートル、最上位貴族で100メートルといわれています。そして、体内魔力は使うと回復まで時間がかかるし・・・枯渇すれば死にます。故にあまりこちらは多用しません」

歯にネギをこさえた女はおもむろにうどんの器をもちあげ

「魔王様・・・先程、うどんを作製しましたが、どれほどの魔力を使ったのですか?・・・この家から数キロに渡り魔力が枯渇してますよ?」

「え・・・」

「魔王様の専用能力といわれるものがあります『魔力強制徴収』。これは魔王様が望む分を常時世界から強制的に手に入れる能力だといわれています。そこに距離は関係ありません。望めば望むだけ世界が枯渇し滅亡しようと強制的集められます。・・・そう、滅亡しようとです」

「・・・」

「そして魔王様の尋常じゃない魔力量。この体内魔力と『魔力強制徴収』・・・この能力が前魔王様の生まれ変わりである証拠です。」


魔力は世界にあふれている。だが、それを使用するにはソレに触れる必要がある。

右手で火の魔術を使う為に右手周囲にある魔力を使う。

形成し発動する。

この時、必要分に足りない分は自らの体内の魔力で上乗せする。

火は右手周囲の魔力分の威力、もしくは持続時間しかない。

だから、魔族が魔術で火を起こす時は周囲の魔力量を見て威力を決め。発動する。

だが、俺は違う。

まず威力や持続時間を決め、その分を無理やり手に入れた魔力で成す。

魔術の順番がまるきり逆になる能力『魔力強制徴収』

これが、俺がルービックキューブの完成とともに手に入れた能力だ。


「なるほど・・・この能力があるから・・・」

「はい!」

「・・・いや、おかしいだろ!?」

「え!?」

「お前が来たときまだこの能力目覚めてなかったぞ!?」


俺の疑問はまだ終わらない。

疑問はまだまだ終わらない!

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